相手の反対を押し切って出産しても、養育費はもらえるの?

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2015年09月16日 06:01  弁護士ドットコム

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(弁護士ドットコムの法律相談コーナー「みんなの法律相談」に寄せられた相談をもとに編集部が作成しました)


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不倫関係を続けていた女性ですが、ある日、妊娠が発覚します。しかし、相手は出産に反対。それでも出産を決断した女性から、「認知してもらっていないけれど、養育費はもらえるの?」との相談が寄せられました。中川みち子弁護士に聞きました。


Q. 不倫相手の子を出産したシングルマザーは養育費をもらえるの?


先日、出産し、シングルマザーとなりました。父親は不倫関係にあった男性ですが、出産前に、別れています。


復縁する気はないのですが、やはり子どもの父親として、養育費は支払ってもらいたいと考えるようになりました。


出産には反対していたため、子どもが生まれたことすら伝えていませんし、認知もしてもらっていません。


A. 認知をして初めて「養育費」の支払い義務が生じる


養育費は請求するためには、まず認知をしてもらう必要があります。


養育費とは、子どもに対する扶養義務がある人が支払うものですから、認知していない人から養育費をもらうことはできません。


結婚をしていないカップルの間に子どもが生まれた場合、出産した女性は「母親」となりますが、男性は「認知届」を提出することで、はじめて法律上の「父親」となるためです。


今回のケースでも、相手の男性は、法律上の「親」となり扶養義務が発生することで、ようやく「養育費」を支払う義務が生じます。


父親が認知を拒否した場合には、調停や裁判で認知を求める手続きが必要です


DNA鑑定などで親子関係が認められれば、相手の男性は「父親」として養育費を支払う義務が生じることになります。




【取材協力弁護士】
中川 みち子(なかがわ・みちこ)弁護士
社会人経験を経たのち大阪大学法学部を卒業。平成17年10月弁護士登録。大阪弁護士会、司法委員会・交通事故委員会委員。離婚・相続・親子関係・成年後見など家事事件と交通事故事件を得意分野とする。
事務所名:きらり法律事務所
事務所URL:http://kirari-law.com/


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