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医療分野でも最近は「ハイブリッド」が病院の注目設備に

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2015年10月28日 12:10  QLife(キューライフ)

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QLife(キューライフ)

「撮影をする大きなアーム」と「大型の映写モニター」が特徴のハイブリット手術室


写真協力:吹田徳洲会病院

 ガソリンと電気の両方で動くハイブリッド自動車はご存知ですね?実はいま医療分野では「ハイブリッド手術室」が話題です。ハイブリッドとは異なる2つのものを融合することですが、この新型手術室では、外科手術の設備と X線撮影の設備が融合しています。X線は検診等でおなじみですが、別名レントゲンという、身体の中を透視する技術の代表格です。ちなみに透視用の医療機器は主に3種類ありますが、MRIは磁気を、エコーは超音波を、CTはX線を使って画像・映像化しています。

 ハイブリッド手術室は見た目で大きな特徴が2つあります。「撮影をする大きなアーム」(写真では手術台の左側)と「大型の映写モニター」(写真の右上)です。アームが、手術中にぐるぐると患者の周りを回って撮影し、撮った画像を即座にコンピュータ処理して大型モニターに3D風に立体表示したり、患部の映像をリアルタイムで見やすく拡大して映すこともできます。治療のしやすさは「圧倒的に違う」と医師は口を揃えます。

 大変高価な設備ですが、心臓や脳の手術を行う大病院では導入するところが急増しており、現時点では全国で100室くらいが稼働しています。病院が積極的に投資する理由は、先進性を確保するためです。例えばTAVI(Transcatheter Aortic Valve Implantation:経カテーテル大動脈弁留置術)」という新しい治療法は、ハイブリット手術室がないと実施が許されていません。

 そして、TAVIに限らずカテーテル治療は今後ますます発達すると見られています。執刀医が直接に患部を見たり触ったりせず、血管内に通した細長い管(カテーテル)の先端を体外から操作して外科的処置をほどこす治療法です。最近のカテーテル治療法の発達には目を見張るものがあり、先端の形状や、カテーテル経由で体内に留置するデバイス(例:ステントグラフト)が次々と開発され、可能な術式がどんどん増えています。切開や出血が少なくて済むので、術後すぐに退院できたり手術痕が目立たないという患者訴求メリットも大きく、今後主流の治療法になっていくと病院経営者は予想しているわけです。

ハイブリッド手術室が病院のシンボル的な存在に

 カテーテル治療の弱点は安全性です。それを補うために、少しでも高い精度で身体の中を透視できるX線設備が必要ですし、途中で異変があった場合にすぐ開胸・開腹手術に切り替えられるよう、衛生的な手術設備をスタンバイしておく必要もあります。それを実現するのがハイブリット手術室なのです。(なお複雑な症例では、最初から計画的に外科的手術とカテーテル治療とを組み合わせて施行するケースも、最近では珍しくありません)

 もう1つハイブリッド手術室が注目される理由は、病院のシンボル的な存在になる点です。他の高額な先進設備、例えば手術ロボットなどに比べて、使う医師が多いため稼働確保しやすいでしょう。さらにカテーテル治療は外科と内科の中間の性格であるため、病院によっては外科医と内科医のどちらもカテーテル治療を施行することがあります。最近の医療はこんなふうに、「身体への負担が少ない」治療を、内科系と外科系の垣根を超えて「チーム」で対処するのが1つのトレンドなので、そのシンボル的な存在としてハイブリット手術室の導入が後押しされるのです。(QLife編集部)

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