(C)CHARAPEDIAホムンクルス・グリード(強欲)の口癖は「あり得ないと言う事はあり得ない」でした。その彼が思わず「そんなんありかよ!」と口走ったのが「キング・ブラッドレイ」ことホムンクルス・ラース(憤怒) の存在 でした。彼は、人間に「賢者の石」を注入して作られた、「年をとるホムンクルス」なのです。同じように、「リン・ヤオ」に賢者の石を入れたグリード(2代目)に再生能力があるのに、なぜラースには無いのか・・・という事には突っ込まないでおきます。この「人間臭さ」こそラースの特徴でもあるのですから。
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【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】
■ホムンクルスとして「引かぬ!媚びぬ!顧みぬ!」
アニメで敵が人間と異なる存在である場合、必ず人間に近い存在のキャラクターが用意され、二つの種の間で葛藤する事が多いのではないでしょうか?しかし、ブラッドレイは人間の弱い点については容赦なく「下らん、実に下らん」と切り捨て、完全にホムンクルスと同じ価値観であるようにも見えます。彼からわずかに見える“人間らしさ”は、元人間だったからではなく、「大総統」として世間の目を欺くため、人間としての生活をするうちに身に付いたものだったのかもしれません。
■死の間際の・・・のろけ?
ホムンクルスとして「お父様」の意のままに生きてきたブラッドレイ。しかし、たった1つ自分で選んだのは「妻」でした。ブラッドレイが死の間際、ランファンから「妻に遺言はないのか?」と問われた際に言った言葉は非常に印象的でした。
「私とあれとの間に遺言などいらぬ。王の伴侶たるものはそういうものだ」
そう言ってランファンを絶句させるのです・・・。「遺言など改まって言わずとも、私と妻は深くつながっているので必要ない」という、最後にして最大のノロケではないでしょうか。
■最期は一人の人間として
ホムンクルスの中でも、人間に対する見方は微妙に違います。「見下す(プライド・ラスト)」 「おいしそう(グラトニー)」「所有物(グリード)」「どうでもいい(スロウス)」「見下している実、羨ましい(エンヴィー)」などなど。その点でブラッドレイは、人間が予想を裏切って向上する様子を見て「思い通りにならなくて腹が立つ」と、むしろ楽しんでいるかのようです。最後は「スカーと」の戦いの末に、「人間のおかげで多少やりがいのある良い人生であったよ」と言い残し、満ち足りた顔で息を引き取ります。最後は“人間として”充実した生に満足したのかもしれません。
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★記者:ルーデル(キャラペディア公式ライター)