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「それだけはマズイ、マズイですよ」「何でも実写化するのはやめろ」と、米澤穂信の人気推理小説<古典部>シリーズ(KADOKAWA)や、その小説を原作としたTVアニメ『氷菓』、それぞれのファンが嘆いている。どうやら『氷菓』の実写映画化が、ガチで決定したようなのだ。
『氷菓』は、推理小説といっても名探偵や刑事が、殺人事件を颯爽と解決するというわけではなく、日常に潜むささやかな謎を、高校の“古典部”に所属する主人公であり探偵役の折木奉太郎が、千反田えるらとともに解決していくという、人気日常系青春推理小説だ。
人気・実力派アニメスタジオ、京都アニメーション(以下、「京アニ」)によって、2012年に制作されたTVアニメも好評で、アニメ総合ポータルサイト「アニメワン」で発表された「2012年春季放送アニメ 人気ランキング」で1位を獲得するなど、歴代京アニ作品の中でも屈指の人気を誇る話題作。
実は今年3月上旬にも一度、『氷菓』と、こちらも推理小説でTVアニメ化もされた『ハルチカ』シリーズ(作:初野晴/KADOKAWA/TVアニメは『ハルチカ〜ハルタとチカは青春する〜』と改題)が、実写映画化される!? というニュースがネット上を騒がせ、推理小説・アニメファンたちをビビらせたことがあった。
だが、映画の製作元や配給、原作元からの正式リリースではなく、個人のブログで“KADOKAWAが2016〜2017年のラインナップを発表した”と報じられ、その中に『氷菓』『ハルチカ』の名前もリストアップされていたというだけ。しかもそのブログは、その後、見ることができなくなってしまっているようなだけに、「どうか誤報かイタズラでありますように」と、惨劇“実写映画『進撃の巨人』”の印象が色濃く残っている一部の原作小説・アニメ版ファンは祈っていたのだが、どうやらその想いは届かなかったようだ。
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ちなみに、今回の『氷菓』実写映画化のニュースも、製作元や配給、原作元からの正式な発表ではなかったりする。一部シーンが撮影されるという群馬県・安中市の公式サイトで、“映画「氷菓」エキストラ募集のご案内”とのタイトルで、エキストラを募集しているのだ(3月25日付)。TwitterなどSNSで“氷菓 エキストラ”で検索してみると、「私も応募しました!」「奉太郎、える役、誰なんだろ。楽しみ」といった声が、すでに数多く上がっている。自治体の公式サイトで、しっかりとタイトルにも、内容にも触れているのだ。誤報である可能性は極めて低いだろう。
「エキストラ募集日を見ると、4月6、14、15、16日と、日程が近い。3月25日に募集を始めるのは、時期的には当然ですから、安中市のミスではなく、何かしらの理由で正式発表のほうが遅れているのではないでしょうか。キャスト側に何かあったとか、発表を原作小説などの発刊時期にあわせるはずがズレたとか……。ともあれ、せっかくの人気小説が原作で、アニメ版も人気があったと聞きますから、こういった形で情報が漏れてしまうのは残念ですね」(映画ライター)
なお、“映画「氷菓」エキストラ募集のご案内”では監督の名前も明らかにされており、映画『リアル鬼ごっこ』3〜5、『劇場版 零 ゼロ』で監督・脚本を務めた安里麻里が、今作でも監督・脚本を務めるようだ。なお、『劇場版 零 ゼロ』はYahoo!映画レビューなどを見ると(4月6日現在)、140件のレビューで、☆2.01点と酷評気味である。
折木奉太郎や千反田える役を誰が演じるのか、いつ正式発表があるのか。あまり“私、気になります!”という感じにはなれないが、正式発表や物語内容に触れる続報を待ちたい。
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