バドミントンの桃田賢斗選手(21)と田児賢一選手(26)が、国内の違法カジノ店で賭博をおこなっていたことを受けて、2人が所属するNTT東日本は4月8日、東京都内で記者会見を開いた。
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桃田選手は今年8月に開かれるリオデジャネイロ五輪で、バドミントン男子シングルの代表確実とされ、男子初めてのメダルの期待もあった。そんな桃田選手をカジノ店に誘ったのは、皮肉にも「中学生時代からの憧れだった」という田児選手だった。
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田児選手は会見で「桃田や後輩たちを巻き込んだのは、すべて自分に責任がある。自分はいかなる処分も受ける覚悟でいる。もう一度、桃田にチャンスを与えてやってください」と涙を流した。
NTT東日本の奥本雅之バドミントン部長によると、田児選手は2014年10月から15年3月、東京・墨田の違法カジノ店を月に10回ほど訪れていた。さらに、15年5月から16年1月にかけて、横浜市の違法カジノ店に月数回通って、違法な賭博行為をしていた。
田児選手が、国内の違法カジノ店に通うようになったのは、ケガで練習できず、たまたま街を歩いているときに勧誘されたからだという。「いけないことだ」と認識していたが、桃田選手も含めて同社バドミントン部メンバー7人を誘って、違法カジノ店への出入りを繰り返していた。計約1000万円の負けがあり、部内メンバーから借金もしていたという。
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一方、桃田選手は田児選手に誘われて、2014年10月から15年1月まで、東京・墨田のカジノ店を訪れていた。合計で6回ほど訪れており、1回につき10万円ほど違法なバカラ賭博をして、計50万円ほど負けていたという。桃田選手は「勝負の世界で生きているので、ギャンブルに興味があった」と話した。
また桃田選手は、田児選手について「中学生の時から自分の憧れだった。バドミントンに対する姿勢や人間味に溢れている人格も・・・。誘われた時にいけないことはわかったので、自分がちゃんと言っていれば・・・」と言葉をつまらせた。
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会見では、田児、桃田両選手ともに、暴力団員など「反社会的勢力」との関わりについては否定した。また、「オンラインカジノもやったことがない」と述べたが、一方で、海外遠征中に(その国では合法とされる)カジノで、遊んでいたことを明らかにした。
田児選手は「海外カジノで感覚がマヒしていった」といい、桃田選手は「スリル感から、少しずつ感覚がおかしくなって、日本のカジノに行っても、感覚が少しずつおかしくずつなっていった」と述べた。
2人が海外カジノで遊んでいたことを会社側は知っていたのだろうか。会見で記者からそのことについて質問があがると、奥本部長は「スタッフは把握しており、注意もしていた。だが、結果的に、指導に問題があったと受け止めている。再発防止策をきちんとつくりたい」と答えた。
一方で、同社は、2人がどの海外遠征時期に、国外カジノ店を何回程度訪れていたかは把握していなかった。2人は海外から帰国したばかりで、ヒアリング等がまだまだ不十分な印象だ。同社は今後も調査・ヒアリングを続け、早ければ週明けにも結果を発表する。その結果しだいで、田児、桃田両選手とほかの6選手に対する処分などを検討するという。
(弁護士ドットコムニュース)
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