「成功法則」を読んでも成功できない人が気づくべきこと

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2016年04月08日 20:02  新刊JP

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『世界の超一流から教えてもらった「億万長者」思考』(日本実業出版社刊)
書店に行き、「ビジネス・自己啓発書」の棚を見ると、「成功法則」や「お金持ちになる鉄則」といった類の本が所狭しと並んでいるのを見たことがある人もいるだろう。

こうした書籍に書かれていることを律儀に実践した結果、人生が好転したという人もいるはずだが、ほとんどの人はそうではない。そして「新たな成功法則」を求めて書店をさまようことになる。

本にしても、人にしても、自分の人生で手本にすべき人を見つけるのは簡単ではない。私たちはどうやってそれらを探すべきなのか。『世界の超一流から教えてもらった「億万長者」思考』(日本実業出版社刊)の著者、稲村徹也さんにお話を聞いた。

――書店に行くと、億万長者や一流の人の考え方や行動について書かれた本がたくさんあります。それらの本と稲村さんの本にはどんな違いがあるとお考えですか。

稲村: 成功者のマインドや行動パターンだけでなく、「センス」や、僕がこれまでに学んできた「成功のカギ」についても詳しく書いている点です。
世の中に腐るほどある「成功法則」や「成功本」ですが、はじめて出版されたのは約400年前で、最初の50年間は、成功のカギを「人格」に置く本ばかりでした。つまり「良き人格であれ、誠実であれ」という本です。そして、その後の350年間は「スキル」で、「お金持ちになるためのテクニック」というような類ですね。
この流れが今も続いているわけですが、どうして「これをやれば成功する」というスキル本が今もなお数多く出版されて、それらを読んで実践しても効果がない人が多いのかというと、それらのスキル自体は役立つものだったとしても、本を読んだその人に合っていないからなんですよね。本には人によって向き不向きがあって、向いていない本に書いてあることを実践してもうまくはいきません。ぜひこの本を読んで自分に合った「成功のカギ」を見つけていただきたいと思います。

――稲村さんがこれまで読んだ中で印象に残っている「成功法則」についての本で、印象に残っているものはありますか?

稲村:一番に来るのはナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』です。それと『自分の人生を無駄にするな!』という松阪麻樹生さんの本が好きですね。

昔、アルバイトでバーテンダーをしていた時に、これらの本の中の言葉をそっくりそのまま同僚やお客さんに話していたことがありました。当時19歳くらいだったのですが、老け顔なので30歳くらいに見られていたんです。そんな風貌だったので、本で読んだことを話しただけなのに、僕が自分の言葉でしゃべっているように受け取られて、みんなすごいと感動してくれるんですよ。本当の年齢を明かすと、さすがに受け売りだとバレてふざけるな、となりましたが(笑)。

――先ほど「センス」という言葉が出ましたが、本の中でお金に関する「センス」について書かれていましたね。億万長者や成功者たちがお金に関していいセンスを持っているとすると、「悪いセンス」とはどのようなものなのでしょうか。

稲村:「計画性がない」という点でしょうね。自分がどれだけ使っているかを正確に把握していないというのもそうだし、どんなことにお金がかかるかということも計算していない。
たとえ、年収が300万円だったとしても、10年で3000万円、30年で9000万円です。何が言いたいかというと、今現在お金がないというのは、賃金が安いからというよりもお金に対する計画性がないからだということです。計画がないから、給料全額とはいかずとも、使わなければ貯まっていくはずのお金が全部流れて行ってしまう。

――「人脈」についての章では、リーダーシップについて重点的に書かれていました。やはり経済的に成功を収めるにはリーダーシップは欠かせないものですか?

稲村:リーダーシップについては誤解されているところがあって、A地点からB地点までみんなを引っ張って連れていくことがリーダーシップだと思われがちなのですがそうではありません。
リーダーシップというのはA地点からB地点まで行くことについて、メンバーを「その気」にさせられるかということです。これはすごいことで、もし周りの人をその気にさせることができるのだったら、経済的成功が手に入りやすくなるのはまちがいないでしょうね。

――また「他者欲求」のことは「マネーを誘う重要な思考回路」と書かれていました。この考え方がどのようにお金に結びついていくのでしょうか。

稲村:正確に言うなら、自己欲求を満たしつつ他者欲求も満たすということです。
会社経営に失敗する人というのはたいがい自分が満たされればそれでいいというタイプで、相手に勝たせたり、相手に先に何かを与えるという考えはありません。
かくいう私も20代の頃は自分が勝つことしか考えていなかったので、30歳の時にまんまと失敗して億単位の借金を抱えてしまったことがあります。600人いた従業員は全員辞めてもらわないといけませんでした。
「他者欲求」と「自己欲求」を両方満たすためには、まず相手に勝たせてしまえばいい。そうすれば必ず自分の方に返ってくるということに気づいたのはその時でしたね。
今となってみると、当時誰かがアドバイスをくれる人がいたら、もっと早く気づいていた気がします。この本が当時の僕のような人にとってアドバイスになればいいなと思いますね。

――稲村さんとしては、本を読んだ読者の方々に、いずれは自分でビジネスを起こしてほしいと考えていますか?

稲村:そういうわけではありません。起業に向く人もいれば向いていない人もいます。起業は向いていないけど投資は向いているという人もいるでしょうし、人にものを教えるのが得意という人もいるでしょう。自分に合うものを見つけてやっていってほしいと思います。

それと、僕の本を読んだリアクションとしてやっていただきたいのは、自分なりの成功哲学を作るということです。成功哲学は一つではなくて、人それぞれあっていい。時代によっても成功するために大切なことは違うでしょう。
僕の本を読んで、自分に本当の意味でマッチする、自分だけの成功哲学をぜひ見つけていただきたいですね。

――本書を特に読んでほしい人はどんな人だとお考えですか?

稲村:まずこれから大人になっていく子どもたちに読んで欲しいですし、これから不景気になるとわかっているけどどうしていいかわからないサラリーマンやOLの方々にも読んでもらえたらいいなと思っています。

それと、何かをやりたくてウズウズしている人や夢を叶えたい人ですね。こういう人に読んでもらえたら行動を起こすきっかけになるのではないかと思っています。

――最後になりますが、そういった人に向けてアドバイスやメッセージをいただければと思います。

稲村:一流といわれる人はそうでない人とどこが違うかというと、とにかく諦めないんですよ。自分がやろうとしていることが他の人から「そんなの無理だよ」といわれても挫けないどころか、却って「そんなに難しいことなら何としてもやってやろう」となる。こういう人は難題を欲しているんですね。難題であるほど解ければビジネスになるから。

どうしたらそんな人になれるのかといったら、「この人のようになりたい」という自分にとっての「ヒーロー」や「メンター」を決めることが大事です。

最後にアドバイスとして「どうやったら自分に合ったメンターを見つけられるか」についてお教えします。セミナーに行って、講師に「どうしたら自分は成功しますか?」と率直に聞いてみることです。当たり前ですがこれは大抵のセミナー講師は困る質問で、答えられません。質問者について何も知らないわけですから。でも、逆に言えば、もし答えられたなら、その人はメンターとしてあなたに合っているかもしれません。その答えについて納得できたなら、その講師をメンターにしていいと思います。
(新刊JP編集部)

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