女を抱いて自分の中の「女」を受け入れる、亀井亨監督『アルビノ』

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2016年07月04日 10:50  CINRA.NET

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『アルビノ』ポスタービジュアル ©2016「アルビノ」製作委員会
映画『アルビノ』が7月23日から東京・渋谷のアップリンクほかで公開される。

同作は、壇蜜の主演映画『私の奴隷になりなさい』などの監督作を発表している亀井亨監督の新作映画。「女」である事に違和感を抱えて生きる屋島が、仕事先で出会った若い女性・九との出会いをきっかけに彼女と激しく求め合うようになるが、九とその父親の姦淫を目撃してしまったことから欲望と嫉妬の感情に駆られて堕ちていく、というあらすじだ。

九と体を重ねることで、初めて自分の中の「女」を受け入れていく配管工・屋島役を演じるのは、映画『赤い玉、』などに出演している不二子。九役を真上さつき、九の父親役をYOSHIHIROが演じる。

■不二子のコメント
自分のなかに屋島を探した。脚本を読んだ時から、撮影に入るまで怖かった。この役をやらせてほしいと云ったけれど、監督の思いを体現する屋島になれるのか。真上さつき―九は小さな指をしていた。はじめから寄りかかってきた。かわいいと思った。欲望を感じた。守りたいとおもった。

■真上さつきのコメント
あらすじ通り、ドロリとした同性愛者のお話です。屋島役の不二子さんに感情を引き出してもらい、亀井監督に助けてもらい、この様な触れるだけで壊れそうな脆い「九」が出来上がりました。劇中で九が屋島にアルファベット型のキャンディーを渡します。そのキャンディーから読み取れる九の心情は胸打たれます。亀井亨監督作品に参加出来ました事を心から感謝しております。

■亀井亨監督のコメント
8年前に書いたGID(性同一性障害)の話。今は理解も広まっていますが自分の想像力のみのルールの中で生きている人には伝わりにくい話。簡単、簡潔に伝わる事が重宝される昨今、そこでしか生きられない人たちがいます。伝わりにくい感情を作品でより深く伝えたい。
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