歪んだ美少年が「神の不在」を叫ぶ、サルトルに着想得た映画の予告編

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2016年08月24日 11:11  CINRA.NET

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『シークレット・オブ・モンスター』ポスタービジュアル ©COAL MOVIE LIMITED 2015
映画『シークレット・オブ・モンスター』の予告編が公開された。

ジャン=ポール・サルトルの短編小説『一指導者の幼年時代』から着想を得て制作された同作は、ヴェルサイユ条約締結直前のフランスを舞台に、アメリカから来た政府高官の幼い息子がやがて狂気の「独裁者」に変貌していく様を描く心理ミステリー。少年の母役をベレニス・ベジョ、少女のように美しい容姿を持つ少年役を同作で映画デビューを果たしたトム・スウィートが演じる。音楽はレオス・カラックス監督の『ポーラX』を手掛けたスコット・ウォーカーが担当。

予告編は、人に石を投げる、家庭教師の胸を触るといった不可解な行動をとり始める少年の姿や、「神なんていない!」と叫ぶシーンなど、少年の性格が激しく歪み始める様や戸惑う家族の様子が垣間見える内容になっている。またステイシー・マーティン、ロバート・パティンソンらキャストの姿も確認できる。

昨年の『ヴェネチア国際映画祭』オリゾンティ部門で監督賞と初長編作品賞を受賞し、同部門の審査委員長を務めたジョナサン・デミに賛辞を贈られた同作。監督・脚本を手掛けたブラディ・コーベットは「一見無造作に散りばめられたパズルを観客が繋ぎ合わせていくと、その先に何かが見え始める。しかし、気づいたときには観客自身がその世界に引きずり込まれる仕掛けをしている」と語っている。

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