新制度「かかりつけ薬剤師」、約6割が「知らない」と回答

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2016年09月07日 12:10  QLife(キューライフ)

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50代女性は半数以上に浸透

 「かかりつけ医」と聞けば、“町のお医者さん”というイメージが浮かぶと思いますが、「かかりつけ薬剤師」という言葉は聞き慣れないかもしれません。というのも、地域社会の医療・健康管理の拠点として薬局を活用する試みとして、今年4月に始まったばかりの新制度だからです。

 かかりつけ薬剤師を持つには、患者本人が信頼できる薬剤師を指名し、同意書に署名するという手順が必要です。そして、指名を受けた薬剤師が、患者の服薬状況や体調の変化を継続してサポートしてゆきます。1つ注意したいのが、「かかりつけ薬剤師指導料」という費用が発生することです。医療費を3割負担している人であれば、最大100円程度追加料金がかかることになります。

 この制度の認知度を調べるため、日本調剤株式会社では、全国の20〜69歳の男女1,000人を対象に、「かかりつけ薬局・かかりつけ薬剤師に対する意識調査」を実施しました。その結果、約6割が「知らない/わからない」と回答。年代・性別別にみると、40代男性が66.0%と最も多く、20代男性、20代女性と続いています。一方、「知っている」と答えた割合が最多だったのが50代女性の55.0%。こちらは、半数以上に浸透しているという結果になりました。

既に指名している人は、わずか1割にとどまる

 では、実際にかかりつけ薬剤師を指名している人はどれほどいるのでしょうか?「かかりつけ薬剤師を持っている」と答えた人は全体の1割と、少数派のようです。しかし、男女共に、60代が17.0%、50代も14.0%と、平均より高い数字となっており、年代が上がるほど健康への意識が高く、積極的に制度を利用していることがわかります。

 かかりつけ薬剤師を持った理由やきっかけを尋ねると、「薬局で勧められた」が約半数とトップで、「メディアで知ってよいと思った(24.0%)」が続きます。このほか、約2割が家族や友人、知人に勧められたと答えており、口コミでも広がっている様子がうかがえます。

 かかりつけ薬剤師を持っていないと答えた人に、「今後、かかりつけ薬剤師をもちたいですか」と質問したところ、約3分の1が持ちたいと回答。しかしながら、半数以上が「どちらとも言えない」と答えており、制度についての情報不足が否めません。利用率を上げるためには、現場の薬剤師が制度について丁寧に説明することはもちろん、「薬局=薬だけでなく、健康管理についても相談できる場所」として、市民に認識してもらうことも大切と言えそうです。(菊地 香織)

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このニュースに関するつぶやき

  • 私的にはこの制度煩わしい。移動も大変だし、医師に診てもらい処方頂いたのに、薬局でまた薬剤師に病状聞かれる。
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