楽な姿勢ではなく正しい姿勢を保つことで健康で美しい身体に

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2016年09月09日 09:01  JIJICO

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JIJICO

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健康のためには楽な姿勢ではなく正しい姿勢を保つことが大切


ご自分の歩く姿勢、立つ姿勢を気にしたことはありますか?
近年スマホ等の普及により、頭を垂れ背中を丸めて、歩いたり座ったりしている人をとてもよく目にします。
今あなたがとっている姿勢もあなたにとって自然な姿勢、楽な姿勢のはずですよね?


しかし、自分にとって楽な姿勢が体にいい姿勢とは限りません。
むしろその楽な姿勢をとり続けることによって体は様々なトラブルをひき起こす可能性があります。
人間の姿勢は生理的湾曲、S 字カーブが備わっています。
この S 字カーブを取り戻すことにより、身体機能の向上、身体のトラブル改善そしてスタイルアップにつながります。
正しい姿勢を身につけて健康で美しい身体になりましょう 。


正しい姿勢を身につけることで改善される身体のトラブル


正しい姿勢を身につけることで次のような身体のトラブル改善効果やスタイルアップにつながります。


●腰痛改善
S 字が整うと骨盤の傾きが正常になります。
腰に痛みがある方は腰回りの筋肉が緊張して骨盤が前傾しすぎている傾向があります。
特に股関節の動きを良くすることで前かがみ、カラダを反らして立つ、歩くといった動作が改善されるので腰にかかる負担が少なくなり腰痛が改善されます。


●肩こり改善
肩こりの方は5〜6キロある頭が前に出やすくなっています。
頸椎のカーブが少なくなり、大半を筋肉だけで支えています
頸椎のカーブを正常にして頭の位置を脊柱の上に戻すことにより筋肉にかかる負担が軽減され肩こり改善につながります。


●自律神経が整う
姿勢が悪くなると肺を囲んでいる胸郭が圧迫され肺の動きを制限します。
そうなると、呼吸が乱れ自律神経のバランスがくずれます。
呼吸は主に横隔膜の上下運動で行われます。
横隔膜は正しい姿勢の形成にも関与します。
S字カーブを作ることは胸郭の圧迫を防ぎ安定した呼吸も行えるため、自律神経の改善につながります。


●内臓機能の促進
骨盤の傾きが正常に戻ると内臓が骨盤内におさまるので内臓運動がスムーズに行われるようになります。


●体内循環の活性化
骨を支えているのは筋肉です。
S 字カーブを正常にするのも悪化させるのも筋肉です。
筋肉の質を高めてS 字カーブが正常になると筋肉ポンプ作用が活発になり栄養と老廃物の循環がよくなります。
循環がよくなりカラダを内側から健康にしてくれます。


●身体機能の向上
筋肉は筋膜でつつまれています。
筋膜のつながりによって体全身を使った動きを可能にします。
正常な姿勢は筋膜の縮み、よじれを防ぎひとつ、ひとつの動作をスムーズにします。


●美顔・美首・スタイルアップ
普段から猫背や姿勢不良が続くと顔や首前面の筋肉が固まります。
筋肉の緊張はシーツのようにかぶさっている皮膚をたるませます。
姿勢が S 字になるように筋肉の緊張をといていくと、かぶさっている皮膚もたるみがなくなり、首は長くみえ、顔のラインは整います。


きれいな S 字姿勢になるためのエクササイズ


次に正しい姿勢、きれいなS 字姿勢になるためのエクササイズを紹介します。
このエクササイズは筋肉を鍛えたり無理やり伸ばしたりするのではなく、あくまで「筋肉を使う」前提で行ってください。


●股関節の外転運動
横に寝て両ひざは軽く曲げます。開始位置から膝を離すように上方へ開きます。
5回を3セット行います。


●股関節の外旋運動
1 あぐらをかくように座ります。
片側の大腿部を両手で把握して外にひねります。
このときお尻の筋肉に効いている感じがあれば OK です。
2 脊柱を伸展させ深呼吸しながらカラダを前に倒します。


●肩甲骨前傾+下制運動
1.両腕を後ろに回して組上に持ち上げます。
肩甲骨が前方に傾く形になります。
2.この状態を保ったまま脇をしめ深呼吸をしながら肩をさげます。
このとき脊椎はできるだけ伸展させてください。
この動きを3セット行います。


●広背筋リリース
1. 四つん這いになり大腿が床と垂直になるようにして両ひざは拳が入るほど離します。
左右の前腕をくっつけた状態で床につけ手のひらを上に向けます。
2.このままお尻を踵に近づけていきます。
腰を丸めながら胸を反らすようにします。
左右の前腕の間が離れそうになったり、手のひらが内側を向いてきたらそこで止めて深呼吸をしましょう。
30〜60秒静止させ10秒間のインターバルをはさんで3セット行います


●前鋸筋(ぜんきょきん)リリース
腕立て伏せ行うようにうつ伏せになります。
その際、肘を90度にして肘をついた状態で腕立て伏せを行います。
この体制がつらいときは四つん這いで行ってください。


これらのエクササイズは手間も時間もかかりませんので、すきま時間などを利用して試してみてください。
正しい姿勢を維持することで、いつまでも健康で美しい身体を保ってください。



(望月 陽平・柔道整復師)

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