中山優馬が12kg減量で死を望む殺人犯に、石田衣良原作ドラマ『北斗』

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2016年11月01日 10:21  CINRA.NET

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『連続ドラマW 北斗 -ある殺人者の回心-』ビジュアル
『連続ドラマW 北斗 -ある殺人者の回心-』が2017年3月からWOWOWで放送される。

2013年に『第8回中央公論文芸賞』を受賞した石田衣良の小説『北斗 ある殺人者の回心』をもとにした同作。殺人犯として勾留され、極刑を望む20歳の端爪北斗を主人公に、北斗が殺人を犯すに至るまでの残酷な日々や彼に下される「審判」を描く。

実の両親から激しい虐待を受け、愛に飢えた少年時代を過ごした主人公・北斗役を演じるのは中山優馬。監督・脚本を映画『脳男』『グラスホッパー』などの瀧本智行が担当する。

オーディションを経て北斗役に起用された中山は、死を望む北斗を演じるにあたって約12kgの減量を敢行。劇中では中山の体重が徐々に落ちていく様を見ることができるほか、それまで長かった髪も本人の意思で切ったという。

また瀧本監督は原作について「出会い頭に殴られたような衝撃を受け、読みながら何度も震えた。読み終えてもざわざわとした余韻が続き、どうしても自分の手で映像化したかった」と語っている。今回の発表とあわせてYouTubeで特報映像が公開された。

■中山優馬のコメント
オーディションの時、セリフの破壊力に圧倒されたことを今でも鮮明に覚えています。初めて北斗と出会い、改めて台本を読んだ時最初に「背負いきれるか」という心配がありました。一方で、こんなに素晴らしい作品が自分の手の届くところにあると思うと身震いが止まらなくて...。そんな不安にも似た気持ちを抱えていましたが、監督の気合に魅せられ最後まで乗り切ることができたのは僕の誇りです。「全員が流した汗と涙の結晶の量が、作品をどれほど良くするかにかかっている」という監督の言葉は今でも忘れられません。
僕が演じる端爪北斗は、虐待を受けやがては殺人犯になりますが、“ただ愛されたかった”という普通の人間なんです。この作品には、確かに目を覆いたくなるくらい辛いシーンもたくさんあります。それでも、どうか、端爪北斗の人生を最後まで見届けてください。

■瀧本智行のコメント
石田衣良さんの「北斗 ある殺人者の回心」という小説を手にしたのは三年前です。魂を揺さぶられました。
どうしても映像化したいと思いました。両親から虐待を受け、心に闇を抱え、長じて殺人者になる主人公。演じ切るのは容易いことではありません。オーディションを重ねる中で、強い眼差しが印象的だった中山優馬君に僕たちは賭けることにしました。ラストシーンの撮影で、鬼気迫る中山君演じる北斗の姿を見ながら、僕は震えを止められませんでした。「これが撮りたかったんだ」と感じていました。「これを撮るために三年かかった」のだと。どうか、その瞬間を見届けて下さい。

■石田衣良のコメント
ドラマの撮影現場にお邪魔した時、皆さんの気迫ある雰囲気にあてられ、僕も「小説家として頑張らないといけない」と気が引き締まる思いになりました。「北斗 ある殺人者の回心」を書き始めた時、僕には“運命として悲劇を背負ってしまった人の話を書ききる”という覚悟がありました。そうなると書くのが苦しくて、読者も読むのが辛くて、今回映像化されて演じる方も過酷で...。ただ、その“苦しさ”に見合うだけの手ごたえをお渡しできる作品だと思っています。これまでの作品にはない“手札”を見せたという怖さも含め、この小説は僕の代表作のひとつです。
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