ディナーショーもコンサートの新潮流になる? “音楽”と“飲食”が生み出す可能性

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2016年12月17日 14:01  リアルサウンド

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“音楽”と“飲食”が生み出す新たな可能性

 年末は、一年の中でも特に音楽イベントが活況を迎える時期である。各アーティストたちが応援してくれたファンに向けて感謝を伝える年末の単独公演や特別感のあるクリスマスコンサート、盛大な盛り上がりとともに一年を締めくくるカウントダウンコンサートやフェスなど様々なイベントが開催されている。なかでも、新たな盛り上がりの可能性を感じるイベントが、ディナーショーだ。


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 ディナーショーといえば、食事とともに音楽をはじめとした芸能を楽しむことができるイベントで、ホテルで開催されるフォーマルな催し物というイメージだ。キャパシティが少なく飲食代が含まれるため、参加するための料金は割高。しかし、出演者との距離が近くプレミア感があるため、大人世代に根強い人気がある。また、出演者の年齢層も高く、『有名人の年末ディナーショーのチケット料金ランキング2016』(週刊女性・2016年11月8日号)の上位には、五木ひろし、中森明菜、松田聖子、郷ひろみ、さだまさしといったベテランアーティストたちが名を連ねている。


 そんなディナーショーに今年旋風を起こしたのが、HKT48の指原莉乃だ。11月20日グランドプリンスホテル新高輪・飛天にて48グループ初となるディナーショーを開催した。飛天は先日行われた『FNS歌謡祭』(フジテレビ系)の会場としても知られる一流会場。報道によると初開催にもかかわらず昼夜2回公演で計1600人が参加、チケット代は“さしこ”にちなみ34500円だった。昼夜ともに参加年齢層にあわせた名曲カバーが歌われ、夜の部では多くの番組で共演するフットボールアワーの後藤輝基が登場し、後藤のアコースティックギターの演奏とともに山口百恵の「秋桜」を披露したのだという。(参照:http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/11/21/kiji/K20161121013763820.html)


 指原のディナーショーは彼女が24歳の誕生日を迎えた11月21日前夜に行われた。これまでベテラン勢が活躍してきたディナーショーのスタイルに果敢に挑み、成功を収めたことはひとつの功績といえるのではないだろうか。ただし、参加者の年齢層は既存のディナーショーと同様の40〜50代だったとのこと。やはり高額な料金設定は若い世代には敷居が高かったようだ。しかし、指原のような若いタレントがディナーショーを行ったことで、今後新たな潮流が生まれる可能性に期待したい。


 一方、ビルボードライブ東京・大阪、ブルーノート東京・名古屋、コットンクラブなどのジャズクラブでライブを行うミュージシャンの公演も、近年かなり増えた印象がある。ミュージシャンと近い距離で飲食をしながら音楽を楽しむことができるという点では、ディナーショーに通じる公演といえるだろう。ビルボードライブ東京の12月のスケジュールを見てみると、a flood of circle、OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND、K、柴咲コウ、佐野元春、河村隆一、福原美穂、岸谷香、BEGIN、クレイジーケンバンド、PUSHIM、jazztronik、平井大といった様々なポップミュージシャンたちの名前が並んでいた。


 また、11月23日にはチャットモンチーがデビュー11周年を迎えたことを記念して、地元徳島のザ・パシフィックハーバーにて『チャットモンチーの鋼鉄婚式〜鋼の11年〜』と題したディナーショーを開催。これは、メンバープロデュースのコース料理を食べながらライブを楽しめるというものだった。ディナーショースタイルは五感を刺激するエンターテインメントである。音楽と飲食の関係性が、今後のコンサートに新たな価値をもたらしていくのかもしれない。(久蔵千恵)


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  • 若い歌手のディナーショーも昔からあった気がするけどなあ。六本木心中がヒットしたばかりの頃、アン・ルイスのディナーショーの券もらっちゃったよ、私。
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