独身の女性皇族は「女性宮家」の創設で微妙なお立場になる

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2017年03月09日 16:01  週刊女性PRIME

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週刊女性PRIME

左上から時計周りに承子さま、彬子さま、眞子さま、佳子さま、瑶子さま、絢子さま

 未婚のプリンセスたちの結婚事情について「“結婚適齢期”という言葉は、晩婚化、非婚化が進んでいる現代社会では、“死語”になっていると思いますが、女性皇族方にとっては響き方が違うかもしれませんね」と話すのは、皇室を長年取材するジャーナリストで文化学園大学客員教授の渡邉みどりさん。

 現在、皇室には3人の「内親王」がいらして、この春に高校生となる皇太子家の愛子さま(15)以外に、秋篠宮家には眞子さまと佳子さまがすでに成年に達している。

 三笠宮家には彬子さまと瑶子さま、高円宮家には承子さまと絢子さまと成人した「女王」がいて、独身の女性皇族は6人いることになる。

「あまり遅くなく結婚してくれたらいいなと思いますが、こればかりはひとりでなくて相手もあることですし……」

 秋篠宮さま(51)は'13年のお誕生日会見で、ふたりの娘の結婚について、そうお気持ちを述べられているが、プリンセスたちは今、微妙な立場に置かれている。

 宮内庁OBで皇室ジャーナリストの山下晋司さんが解説する。

女性皇族が結婚して皇族の数が減少していけば、皇室活動の幅はどんどん狭くなっていきます。普段はほとんど報じられませんが、宮家の皇族方は団体の総裁職などの活動を通して国民と触れ合っています

 高円宮妃久子さま(63)と三女の絢子さまは2月10日、「世界らん展日本大賞2017」にご出席。久子さまはお言葉を述べ、おふたりで蘭をご覧になった。山下さんが続ける。

現行法では女性皇族は一般人と結婚すると、黒田清子さん(47)や千家典子さん(28)のように、皇籍を離脱して一般の国民となりますので、皇族としての活動はできなくなります。

 現在、成人した未婚の女性皇族は6名いらっしゃいますが、この方たちが結婚して皇室を離れていくと、そのぶん皇室としての活動の担い手が減っていくということです

 久子さまは'93年から今回の展覧会に出席されているが、高齢になり絢子さまが結婚されれば、この行事に皇室が関わることがなくなる可能性があるということだ。

 '05年に東京都庁職員と結婚した天皇・皇后両陛下の長女・黒田清子さんも、伊勢神宮の臨時祭主を務めたことはあるが、皇族時代の活動は基本的にされていない。

「そこで、皇室としての活動の幅をできるだけ維持できるように、結婚されても皇室に残ってもらい、皇族としての活動をしていただくためには『女性宮家』が必要だとされています」(同)

どうなる「女性宮家」のこれから

 そんな問題意識から'12年、当時の民主党の野田佳彦政権下で「女性宮家」の検討が始まった。しかし、女性皇族と結婚する夫や子どもの地位や待遇の問題で反対意見も─。

一般男性との間に生まれた子どもが、父方に天皇の祖先をもたない『女系』となり、伝統に反する『女系天皇』が誕生する可能性があるとの反対もあり、頓挫しました」(宮内庁担当記者)

 その後、天皇陛下の「生前退位」についての議論が進むなか、「女性宮家」の創設も検討するべきだという声が民進党から出されている。

 故・寛仁さまと信子さま(61)の長女・彬子さまは、女性宮家について、'12年1月7日の『毎日新聞』で「決めるのであれば、早く決めていただきたい」とご発言。

 '15年6月2日の『産経新聞』でも、

「決定次第では人生設計を大きく変えなければならない女性皇族にとって、たいへん厳しいことであることをわかっていただきたく」

 と苦悩を吐露されたが、無理もない。女性皇族もひとりの女性で、男性に心を寄せ「将来」をお考えになるからだ。

このニュースに関するつぶやき

  • 公務の分担のために女性宮家を増やす事自体は1つの手段として考慮に値する。しかし、その場合、女性宮家からは決して天皇を立てない事を憲法にでも明記しないとこれを利用する左翼が必ず出る。
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