つい先日、「GACKTはなぜ、相次ぐスキャンダルでも“無傷”なのか?」について『NEWS ポストセブン』が論じている記事を、ネット上で見つけた。
今年に入って、いきなり「元愛人が首つり自殺未遂!?」と週刊文春にすっぱ抜かれ、同誌によって「キャバクラなどで働く、GACKTの取り巻き女性たちによる“喜び組”の存在」や「NHK内で“喜び組”との性行為に及んでいた可能性」までをも指摘されていた。さらには、最近も元女性タレントとの色恋沙汰が報じられる……ほか諸々、まさに「スキャンダルのデパートや〜」状態──なのに、テレビからはコンスタントに出演のオファーが途切れず、各種イベントでも引っ張りだこ、CDも順調にリリースされていると聞く。たしかに不思議と言えば、不思議な現象である。とりあえず、『NEWS ポストセブン』が仮説としてあげる“その理由”は、ざっくばらんに整頓すると以下のとおり。
・ GACKTの「ビジュアル」や、低いトーンの話し声などから醸し出されるミステリアスな空気感と近寄りがたいオーラ
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・ 「なにがあってもおかしくない」というイメージづくりが功を奏してか、どんなスキャンダルが出てきても意外性に乏しい
・ 数々の波瀾万丈を乗り越えてきたことによって培われた「トラブルを楽しめる」強いメンタル
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・ 『芸能人格付けチェック』(テレビ朝日系)でチーム連勝記録が39でストップした瞬間につい漏らした一言「つらいななんか」…など、たま〜に見せる人間としての弱い部分
すべて「正解」。あと、加えるなら「ミュージシャン」という“本業”が「今でも世間の潜在下で破天荒を期待されている」のもあるだろう。すなわち「GACKTはスキャンダルにまみれてこそ真のGACKTになりうる」のだ。
……と、言葉にするのは簡単だが、たとえ麻薬や殺人とかの刑事事件的なスキャンダルは除くにせよ、いざコレを日本のメディア界で“成立”させるのは並大抵の所業ではない。2006年にGACKTは、某女性週刊誌のインタビューでこう答えている。
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「僕は悪意も善意も両方ともにすごい量を持ち合わせている大きな子なんだと思う。僕はめちゃくちゃなんだよ。危険分子というやつだね」
名言である。名言ではあるけど、いくらそんな“意味深な自己申告”を主張したところで、大半のタレントは不倫一つであっという間にドロ沼へと沈められてしまう。仮にベッキーが同じセリフを吐いたと想像してみてほしい。よりいっそうの袋叩きに合ったのは間違いない。
ソレが許されるのは芸能界(※音楽界ではない)広しと言えどGACKT、それに叶姉妹しか私は思いつくことができない。共通するキーワードは「浮世離れ」……を軽く超越した「人間離れ」。徹底して芝居がかった一挙手一投足、隠されているんだか明け透けなんだかよくわからないプライベート、サイボーグのようにつるんとした肌質……う〜ん、どれを取ってもやはり……並大抵の所業ではない。中途半端に真似しようとしても、GACKT(と叶姉妹)が居座る“席”はあまりに盤石で孤高すぎる。