【伊勢谷友介が理事長の「はだかの学校」って? 近所の銭湯を学びの場にの画像・動画をすべて見る】
「はだかの学校」とは、湯船につかりながら、地域の人が先生となった授業を受けられるイベント。理事長は俳優の伊勢谷友介さんがつとめています。
イベント当日は、日の出湯オーナーであり、「はだかの学校」校長の田村祐一さんが登壇しました。
今回はユニークな授業の模様とともに田村校長へのインタビューもお届けします。
「はだかの学校」は人生を勉強する場所
「はだかの学校」は、日の出湯と伊勢谷友介さんが代表をつとめるREBIRTH PROJECT、アサツー ディ・ケイ(ADK)が協同で「銭湯」を学びの場にしていく試み。
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日の出湯『はだかの学校』/校歌
伊勢谷さんは「『はだかの学校』は人生を勉強する場所です。銭湯という場を再生させることで、地域間のコミュニケーションが増え、新しい出会いと気付きが増えることを期待しています。」と、語られています。
最初の先生は下町の道具屋さん りんご皮むきの実演も
「はだかの学校」記念すべき第1回目の授業では、台東区・浅草かっぱ橋にある行列のできる料理道具屋「飯田屋」6代目の飯田結太さんが講師として登壇。
「かっぱ橋の歴史や地域とのつながり」をテーマに、大正元年から続く飯田屋の歴史や商店街の道具屋同士の関係性、料理道具にかける想いについて、田村校長と対談形式の授業が行われました。
ちなみに学費は無料で、授業は入浴料460円のみで受けられます。
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また、飯田屋で取り扱っているりんご皮むき器を使った「高速皮むき」、大根の“つま”を一瞬でつくることができる「つま一番」を実演する場面も。
「はだかの学校」校長先生に聞いてみた!
銭湯の未来を創るWebマガジン「SAVE THE 銭湯」の代表もつとめる田村祐一さんにお話を伺いました。
──「はだかの学校」開校の経緯を教えてください。
田村 銭湯を使った地域活性化について議論していた時、日の出湯にて90歳を越えたお客さまから、昔の浅草・上野、アメ横の話、戦後の日本や3月10日の東京大空襲のことなど、体験をしていないと聞けないようなお話を聞かせていただいたのを思い出しました。
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──「はだかの学校」開校式・第1回授業を終えられたご感想は?
田村 「飯田屋」の店主・飯田結太さんをお迎えし、非常に楽しく、面白い授業をしていただきました。
飯田さんご自身も裸で教えることで、「こんなに距離感が近く話ができるとは思わなかった。」と、非常にリラックスされ、笑いが絶えない空間になりました。生徒さんも「童心にかえって楽しめた。」と、おっしゃっていただいています。
──今後、「はだかの学校」で実施したい授業のテーマはありますか?
田村 地域の方に講師となっていただき、お客さま同士のコミュニケーションのきっかけになるような授業を行いたいと思っています。
日の出湯の常連のお客さまの中には、マグロ漁船に乗っていた方などもいらっしゃり、漁船や漁業についてお話ししていただけたらと考えています。
──銭湯を日本の未来に残すため、今後どのような取り組みを考えられていますか?
田村 銭湯を未来に残すためには、後継者の育成が必要です。それは血縁の跡継ぎだけではなく、「継ぎたい、銭湯を経営したい」という外部の人材が跡を継げるシステムです。
今後は、それを構築するには? という課題に取り組んで行きたいですね。
「はだかの学校」第2回の講師は落語家 生徒も募集中
銭湯の数は昭和43年をピークに減少、年々そのスピードが加速しています。
廃業の理由は設備・建物の老朽化、経営者の高齢化、燃料の高騰、利用者の減少などさまざまですが、ここ10年で約40%の銭湯が廃業となっているのが現状。
そんな銭湯の良さを広く知ってもらうための「はだかの学校」では、「誰でも先生、誰でも生徒」を合言葉にジャンルを問わず幅広く授業にしていきたいそう。
4月以降も、月1回ペースで開催される予定。第2回は4月22日(土)、落語家・立川かしめさんを講師に迎えての授業が行われます。
さらに「はだかの学校」参加希望者やボランティアスタッフも募集中。くわしくは公式WebサイトやFacebookをチェックしてください。