『僕たちがやりました』金城宗幸の新連載はグロくエロく気持ち悪すぎるダークヒーロー!『ジャガーン』レビュー

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2017年06月25日 16:03  おたぽる

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おたぽる

『ジャガーン』(原作:金城宗幸、漫画:にしだけんすけ/小学館)

「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載中のマンガ『ジャガーン』(原作:金城宗幸、漫画:にしだけんすけ/ともに小学館)の第1巻が5月30日に発売されました。『神さまの言うとおり』(漫画:藤村緋二/講談社)や、『僕たちがやりました』(漫画:荒木光/講談社)でも知られる、金城宗幸・原作らしいダークヒーローマンガです。



 主人公の蛇ヶ崎晋太郎は交番勤めの警官。現在同棲している彼女といつか結婚して、子供作って、よぼよぼになるまで警察官やって、最終的に家族に看取られながら死んで、そんな何不自由ない未来を予測し、「つまんなそう!!」と悶えます。できることなら、自由に嫌なモノに銃をバンバンぶっぱなしたいとか思ったり。でましたね、金城らしい日常に退屈してる系主人公。



 そんなある日、街に大量のカエルが降ってきます。このカエル、通称“キチガエル”は人間に寄生し、抑圧された欲望を栄養に肉体と融合し宿主を“懐人(かいじん)”にしてしまう恐ろしい生物。懐人(カイジン)は見た目がグロテスクでとても凶暴。『寄生獣』(作:岩明均/講談社)的な感じというとピンとくるでしょうか。



 蛇ヶ崎もまたキチガエルに寄生された身ですが、そのキチガエルはまだオタマジャクシだったために懐人化は右腕だけに止まります。そして銃をぶっぱなしたいと思っていた蛇ヶ崎の欲望通り、右手が銃へと変貌し、懐人を殺せる力を手に入れます。これってミギーみたい! 実際作中でもミギーネタは出ていますから、自覚は十分にあるよう。



 しかし、そのまま放っておいたり力を使うと懐人化は進行、体がどんどん浸食されていってしまうので、フクロウの形をした謎の生物“ドクちゃん”の指示のもと、蛇ヶ崎は壊人を殺していくことを決意。懐人を殺した際に出てくるキチガエルをドクちゃんが食べ、その後にドクちゃんがしたフン、“フンガーボール”を吸うことでしか、懐人化を食い止める手段が無いのです。



『寄生獣』と違うところは、懐人化しても人間だった時の自我が微妙に残っているところ。人間が欲望のままに暴れているという感じなので、妙な気味悪を感じてスリリング。やっぱり人間に襲われるというのが何より怖いなぁと。



 ストーリーはこんな感じですが、気持ち悪すぎる作画も大きな見どころ。懐人のグロさは見ているだけで全身が痒くなってくるほどの生々しい気持ち悪さ、苦手な人は本気で読み進められないレベルかと。人間の表情は懐人じゃなくても気持ち悪く、作品の不気味さが際立ちます。



 しかし女子はとても可愛い! しかもエロ描写もばっちりで、エログロという定番のポイントはしっかり抑えているのがさすがです。



 今後、蛇ヶ崎のような半壊人が他にも出てきてバトルにも発展しそうな『ジャガーン』。一体どんな形のバトルが繰り広げられていくのか、どうこの作品を終着させる気なのか。今後の展開に期待が高まります。
(文・白子しろこ)


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