キャサリン妃第3子懐妊で、英王位継承順位はこう変わる!

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2017年09月05日 19:52  ニューズウィーク日本版

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ニューズウィーク日本版

<ここ4年の間に、ハリー王子の王位継承権は2つ下がった。兄夫妻に第3子が誕生すると、ロイヤルファミリーの王位継承順位はこう動く>


英王室が9月4日に明らかにした、キャサリン妃の第3子懐妊。妊娠初期での発表のため、出産予定日などはまだ明らかになっていないが、イギリスはじめ世界中が祝福ムードに包まれている。


The Duke and Duchess of Cambridge are very pleased to announce that The Duchess of Cambridge is expecting their third child pic.twitter.com/DZCheAj1RM— Kensington Palace (@KensingtonRoyal) 2017年9月4日


(ケンジントン宮殿が出した公式声明)


ロイヤルファミリーに新たなメンバーが加わるというのは、王位相続権を有する者が増えることを意味する。4月に91歳の誕生日を迎えたエリザベス女王は、イギリス史上最長の65年もの間君主を務めてきた。政府関係者や報道機関は、女王の「有事」に不意を突かれることがないよう長年準備を進めている。


【参考記事】英女王「死去」の符牒は「ロンドン橋が落ちた」


キャサリン妃の懐妊で、イギリス王室の王位継承ラインはどう動くか。キャッチアップしたい。


■第1位 チャールズ皇太子(68歳)


今年6月21日のイギリス議会開会式 REUTERS/Stefan Rousseau/Pool


エリザベス女王の長男。女王が亡くなったとき、王座に上がる。


【参考記事】英女王の体調不良で「次は誰?」のざわめき


■第2位 ウィリアム王子(35歳)


キャサリン妃と今年6回目の結婚記念日を迎えた Axel Schmidt-REUTERS


チャールズ皇太子と前妻ダイアナ妃の長男。チャールズが亡くなったときに王位につく。なお、チャールズと現在の妻カミラとの間に子供はいない。


■第3位 ジョージ王子(4歳)


来年には2人のお兄ちゃんになるジョージ王子 Fabrizio Bensch-REUTERS


ウィリアム王子とキャサリン妃の長男ジョージ・プリンス・ジョージは、2013年に生まれ、それまで王位継承順位を3位としていたウィリアムの弟で叔父にあたるハリー王子を追い抜いた。


【参考記事】ウィリアム王子が公務をさぼって美女と大はしゃぎ、英でバッシング


【参考記事】エリザベス女王91歳の式典 主役の座を奪ったのはあの2人


■第4位 シャーロット王女(2歳)


エリザベス女王さながらの貫禄ある公務ぶりが話題のシャーロット王女 CORRECTING SPELLING OF PRINCE WILLIAM-REUTERS


2015年に生まれたウィリアム王子とキャサリン妃の長女プリンセス・シャーロット。もしも兄のジョージ王子が子供を授からずに逝去したら、シャーロット王女は祖母エリザベス女王の後、イギリスを支配する最初の女王になるだろう。


王位継承順位について従来の法規範を改正した「2013年王位継承法」は、年少の男子が年長の女子に優先して王位を継承する原則等を改めた。この結果、シャーロット王女の継承順位は固定される。改正前の法に則ると、第3子が男の子だった場合、シャーロット王女の継承順位を追い抜いていた可能性がある。


■第5位 プリンスまたはプリンセスX


性別等の詳細は不明だが、メディアは早速、予定日予想に乗り出している。英テレグラフは、キャサリン妃が妊娠12週未満と考え、そこから最速で2018年3月の出産を予想。上の兄妹そろって、出産予定日から少し遅れて生まれたことから、第3子の誕生も遅れる可能性があるとみている。


■第6位 ヘンリー王子(32歳)


人気急上昇のハリー王子。噂の彼女との交際の行方も注目の的 Carlo Allegri-REUTERS


チャールズ皇太子とダイアナ妃の次男ヘンリー王子(通称、ハリー王子)は、1984〜2013年には王位継承第3位の順にあった。13年に兄夫妻に長男のジョージ王子が誕生して4位に。さらに15年にシャーロット王女が生まれ5位になった。


【参考記事】シャーロット王女は「公務のプロ」 監視カメラが捉えた初お辞儀


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■第7位 ヨーク公爵アンドルー王子(57歳)


セーラ・ファーガソンとの間に2人の娘を持つ。1996年に離婚 Stefan Wermuth-REUTERS


エリザベス女王の第3子で、兄はウェールズ公チャールズ。米国版Newsweekは「チャールズ皇太子とダイアナ妃が生みだした相続ラインの強固な布陣を踏まえると、王座に上ることは、まず、ない」としている。


慣習法の裏付けは1701年に制定された法律


イギリス王室の規範を示してきた「慣習法」は、女子より男子を優先しているのが時代遅れだと問題視されてきた。この裏付けとなっていたのは、なんと300年以上も前に制定された「1701年王位継承法」。2011年に当時のニック・クレッグ副首相が、性別に関わらず長子を優先させるよう法改正を進めたい意向を示したのに続き、デービッド・キャメロン首相も改革に賛同。同時に、カトリック教徒または、カトリック教徒と結婚している者の王位継承を禁じる規制を改めるべきとの考えを明かした。


その後、3世紀以上の時を経て、ようやく「2013年王位継承法」が制定。2015年3月26日より施行された。


ちなみに、結婚まで秒読み状態とされるヘンリー王子のお相手、メーガン・マークルはカトリック教徒という。こちらも「2013年王位継承法」で、懸念はクリアされたはず。ロイヤルファミリーのおめでたいい話題が、続くのだろうか。


【参考記事】ついに恋愛結婚を受け入れた英王室


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ニューズウィーク日本版ウェブ編集部


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