蒼井優×生瀬勝久 栗山民也演出で仏戯曲『アンチゴーヌ』来年上演

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2017年09月11日 18:41  CINRA.NET

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パルコ・プロデュース 2018『アンチゴーヌ』ビジュアル
舞台『アンチゴーヌ』が2018年1月から東京・初台の新国立劇場 小劇場特設ステージで上演される。

フランスの劇作家ジャン・アヌイによる悲劇『アンチゴーヌ』は、権力者として政治の責任を貫こうとする冷静な王クレオンと、自身の良心に従って信念を貫くアンチゴーヌの戦いを描く作品。今回は栗山民也の演出と、岩切正一郎による新訳で上演する。

古代ギリシャ王オイディプスの末娘・アンチゴーヌ役を演じるのは蒼井優。オイディプス亡き後に王位に就いた弟クレオン役を生瀬勝久が演じる。共演者には梅沢昌代、伊勢佳世、佐藤誓らが名を連ねる。

10年前から『アンチゴーヌ』の戯曲を繰り返し読んでいたというは蒼井優は、同作への出演にあたり「あるセリフをどうしても生で聞きたいと思っていたのですが、まさかそれを自分が口にすることになるとは」とコメント。また栗山民也、生瀬勝久とのタッグについて「尊敬するお二方を始め、スタッフ、キャスト皆さんと稽古できることが嬉しいです。本番思い切り楽しめるまで、稽古を頑張ります」と語っている。

生瀬勝久は「今回共演する蒼井さんとは、『楽屋〜流れ去るものはやがてなつかしき〜』(09年)という芝居で、演出家と女優という立場でご一緒しているので、非常にやりづらいです(笑)。演出家として偉そうなことをずっと言いましたから、『なんでこんなお芝居をする人に......』と言われないように頑張ります」とコメントしている。

なお同作は東京公演終了後、2月に長野・まつもと市民芸術館、京都・ロームシアター京都、愛知・穂の国とよはし芸術劇場 PLAT、福岡・北九州芸術劇場を巡演。東京公演のチケット一般販売は11月11日にスタートする。

■蒼井優のコメント
ちょうど10年前にこの戯曲に出会い、今まで何度も読み返して来ました。あるセリフをどうしても生で聞きたいと思っていたのですが、まさかそれを自分が口にすることになるとは。
栗山さんとは「あわれ彼女は娼婦」でご一緒させていただき、生瀬さんとは「楽屋〜流れ去るものはやがてなつかしき」で、演出家と役者という立場でお会いしました。なので、お芝居をさせていただくのは初めてです。
尊敬するお二方を始め、スタッフ、キャスト皆さんと稽古できることが嬉しいです。本番思い切り楽しめるまで、稽古を頑張ります。

■生瀬勝久のコメント
今回共演する蒼井さんとは、『楽屋〜流れ去るものはやがてなつかしき〜』(09年)という芝居で、演出家と女優という立場でご一緒しているので、非常にやりづらいです(笑)。演出家として偉そうなことをずっと言いました
から、「なんでこんなお芝居をする人に......」と言われないように頑張ります。
演出の栗山さんとは2作品でご一緒しているので、栗山さんを信じて演じるという図式はもう出来上がっていると思っています。また、この作品には力強い台詞がたくさんあるので、その台詞に負けないような芝居に自分をどう持っていけるか。毎回そうですが、自分のできることを精いっぱいやるということですね。

■栗山民也のコメント
「アンチゴーヌ」に出会う
随分まえからソフォクレスの「アンチゴーヌ」が好きで、何度も読み返し、いつか舞台化したいと思っていた。それから時が過ぎ、フランスの劇作家であるジャン・アヌイの翻案した「アンチゴーヌ」と出会った。ひどく面白かった。すぐにでも舞台に立ち上げたくなるほどの熱い言葉の熱が、そこにはあった。
絶対的な関係にある二つの精神が、一つのテーマで向き合いぶつかる。そこに激しく歪んだ世界が見えてくる。厳重に管理された国家という装置のまえで、「個」が無残にも壊されていく。だが、その「個」である一人の少女の声は、強い意志で、遠くギリシャの神話からわたしたちへと響く。今の混沌とした時代を鏡に映し、この永遠に続く積極的な問いを、考えてみようと思う。
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