スポーツ報知がネット上に配信した『安室引退を巡って「ワイドナショー」でマジギレ…古市憲寿氏と佐藤仁美が激論「てめぇこの野郎!」』というタイトルの記事が、なかなかに興味深い内容だったので、今日はこれについて論じてみよう。まずは、おおまかな事の経緯から。
11月12日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)で、来年9月16日に引退する歌手の安室奈美恵(40)が11月8日に発売したベストアルバム『Finally』が、売り上げ100万枚を突破したことを特集。
この快挙に社会学者の古市憲寿氏(32)が「みんな褒め過ぎな気がして…。ベスト盤、たしかに良かったんですけど、昔の曲、全部歌い直しているんですよ。歌い直した曲、正直、昔のほうがいいなと思っている曲もあるんですよね。音の伸びだとか高音だとか。(中略)安室さんにノーと言えない空気が気持ち悪い」と持論を展開。
これに対し、女優の佐藤仁美(38)は「ずっと人気がある」などと安室を絶賛したが、古市氏が「絶頂っていうわけでもなくて、最近のシングルとか、オリコンのランキングとかで6位とか。ずっと1位ってわけではない」と異論を挟むと、佐藤は「こいつちょっとネガティブだな! 人が好きって言うとすぐ上から来るんだよ。お前、受け入れる器、ゼロだな」とマジギレした。
さらに、今年のNHK紅白歌合戦に出演して欲しいかを聞かれた際、古市氏は「どっちでもいいんじゃないですか」と答えると、佐藤は「てめぇこの野郎!」と再びキレていた。
さて。私は、安室のチョイグロな肌質や、丸顔童顔に長い四肢といったボディバランス──すなわち外見はけっこうタイプなんだが、歌に関しては、上手いと思うし好きな曲もいくつかはあるのだけれど、ぶっちゃけ、そこまでの熱狂的ファンではない。
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そんな私が、上記した古市氏と佐藤仁美のやりとりを咀嚼するかぎり、ほぼ同意できるのは……やはり古市氏だったりする。たしかに、ベスト盤は安室が若いころと比べて声の伸びはあきらかに衰えているし(それが“味”と解釈することもできるのだが)、紅白出場だってどっちでもいい。そして、なにより「安室にノーが言えない空気の気持ち悪さ」は、私も昨今ひしひしと感じている。ちょっとしたビートたけし状態だ。
ただ、古市氏の“ニヒルな正論(?)”が、実際にモテるか否かはまた別問題で、私はたぶん「モテない」とジャッジする(もちろん、古市氏はあくまでテレビで自分の与えられた役割をきっちりとこなしているだけで、ここでモテようなんて1ミリも考えちゃいないのは重々承知している)。
この件に対して、文筆家のひとみしょうというヒトが『愛カツ』で面白い分析をなされていた。
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モテない男はなぜモテないのか? それは「理屈抜きに(超)感覚的なことを言う女性の気持ちがわからないから」ではないでしょうか?
過去、こんな苦い経験を味わったことがある。キムタクが主演するナントカという時代劇映画を、当時狙っていた女性と一緒に観に行ったのだが、その直後、私が迂闊にも「時代劇でもキムタクしゃべりってどーなのよw」なんて軽口を叩いたところ、その彼女は「キムタクは侍になってもキムタクなのよ! せっかく(映画が)楽しかったのに、そんな悪口言うなんて信じられない!」と、いきなりブンむくれ。以来、連絡は一切取れなくなってしまった。
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「一過言ある男」をひけらかすことによって、ワンラックアップの“モテ”を得ようとする気持ちはとても理解できる。私にもそういうところは少なからずある。でも、それが時に地雷を踏むケースとなるのも乙女ゴコロ……人(=古市氏)の振り見て我が振り直したい。