先週、ミニストップがエロ本の全面販売中止を発表したことについて、ここcitrusでコラムを書かせてもらったばかりだが、またまた「エロ本」をテーマとし、タレントの武田鉄矢（68）が、とあるバラエティ番組で面白いことをおっしゃっていたみたいなので、今日はそれについて言及してみたい。
なんでも、11月26日放送の『ワイドナショー』（フジテレビ系）に、武田鉄也と、その同世代の歌手・泉谷しげる（69）が共演した際、成人雑誌のコンビニでの扱いについて、おたがいが正反対の意見を展開し合った……らしい。
「（販売中止でもかまわない）」と、取り扱い中止について肯定的なスタンスに立つ泉谷さんに対し、武田さんは「どっかに置いて欲しい」と、「愛好家」の立場から異を唱えた。
「じじいだから（エロ本を）読むんですよ！」
「見る人は徹底して見る。俺は見るね」
と持論を譲らず、「エロの惰性」という概念を持ち出して力説した。
あと、武田さんは、
「あんまり街全体をきれいにしないほうが…。なにか問題があるほうがいいんじゃないかな」
ともコメントしていた。
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……のだそう。
「エロ本をコンビニに置くことの是非」についてを今さら蒸し返す気はさらさらない。私はすでに「コンビニでエロ本を買うどころか、表紙をチラ見すらしない、そもそも昨今はエロ本をオカズにさえしない」ゆえ、「個人的にはコンビニにエロ本は必要ない」と、前回のコラムで結論づけたばかりである。
ちなみに、泉谷は
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「扇情的なことって禁止されているから見たくなるんで、公にしないほうがいいと思う。あってもいいけどこそこそしているほうがいいかな」
……と「コンビニでエロ本を販売しなくてもよい」理由を挙げている。私もその意見には同感だ。店内のすべてをまんべんなく明るい蛍光灯で照らす、“公”の権化である“闇”のないコンビニとエロ本は、もはやミスマッチでしかない。泉谷の指摘どおり、エロ本は、かつての芳賀書店（※「かつて」とは言ったが、今でもきちんと営業している）のような専門店や、マジックミラーシートで覆われた怪しげな自販機で購入したほうがありがたみも増すし、その“貴重な一冊”を大事に“使用”できるのではなかろうか。「蒸し返す気はさらさらない」とかぬかしといて、未練がましく蒸し返してますけど……（笑）。
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ただ、武田が語るところの「エロの惰性」なる表現には、「さすが（元）金八先生！」と、つい唸らざるを得ない。あまりに素晴らしすぎるキャッチコピー！
55歳になった私は、いまだセックスに固執し続けているのが現状だけれど、これが60代になったら“惰性”となり、はたしてエロ本やエロ動画だけで満足できる男になれるのだろうか？
『湯けむりスナイパー』という漫画で、
「老いる……とは
それまで
囚われていた
＜性＞から遠ざかり
安楽を得ること
ではないのか!?」
……なんて名言を、温泉街のスナックで一念発起し、バイアグラを飲んでまでコールガールと一夜を共にした老人を観察しながら主人公がひっそりと吐いていたが、この境地に達するのは70代？ それとも80代？ そして、60代は「惰性」でエロ本を買ってしまう世代なのかもしれない。そんな達観の前段階の境地に到るまで、あと５年しかないと想像したら……やっぱ、ちょっぴり焦ってしまう、今日の私であった。
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