ルーヴル美術館全8部門協力の大規模展 サポーター・高橋一生が意気込み

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2018年02月08日 18:32  CINRA.NET

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『ルーヴル美術館展』オフィシャルサポーターに就任した高橋一生
高橋一生が『ルーヴル美術館展 肖像芸術―人は人をどう表現してきたか』のオフィシャルサポーターに就任。本日2月8日に就任記者会見が開催された。

5月30日から東京・六本木の国立新美術館、9月22日から大阪・大阪市立美術館で開催される同展。フランス・ルーヴル美術館のコレクションを通じて肖像芸術の特質と魅力を紐解く内容だ。

「日仏友好160周年という節目の年に、オフィシャルサポーターという大役を任せてもらえて大変嬉しい」と喜びを語った高橋一生。

肖像芸術に焦点を当てる展覧会だが、「普段からお芝居をやらせていただいて顔の表現にとても興味がある。先人たちの美術を見せていただいて勉強になれば。楽しみながら(サポーターを)務めたい」と意気込みを語った。

■音声ガイドに挑戦 「眠くならないようハキハキと」

高橋一生は同展で音声ガイドにも挑戦。

「僕は親しい友人や事務所の人間にもこの声が眠くなると言われている。みなさんが美術に没頭できるようにハキハキと、少しでも助けになるような音声ガイドができれば」と意気込みを語り、「どうか眠くならないように」と漏らした。

報道陣から自身の声について尋ねられると「人と話してると『何?』って言われる」「よくこもりがちだと言われるが、本当にその通りだと思います。色んな声の表現方法は芝居ごとに変えているが、なるべく聞き取りやすいように務めていけたら」と話した。

また来月にはオフィシャルサポーターとしてパリに渡り、ルーヴル美術館を訪れる。

「とても嬉しいです。(ルーヴル美術館行くのは)初めてなんです。自分がどんな風に心が高揚するのか楽しみです」。

パリに行くことも初めてとのことで、「古くあるものがそのまま残されていたり、歴史の重みを感じられると思うんで、街並みを普通に散歩したい」。

■気になる作品はメッサーシュミットの死後発見された頭部像『性格表現の肖像』
古代から19世紀まで幅広い時代の出品作の中で高橋が気になる作品として挙げたのがフランツ・クサファー・メッサーシュミットの『性格表現の肖像』。

ウィーンのアカデミーで教授を務めながら伝統的な肖像彫刻を制作するも次第に精神を病んだメッサーシュミットが、離職して移り住んだブラスティラヴァで没するまでに自らをモデルにして作り上げた頭部像だ。様々な表情をした69点が死後に発見され、『性格表現の肖像』と名付けられた。出品されるのは、への字に曲げた口をテープでふさぎ、耐え忍ぶような表情をした作品。

高橋はこの作品について「この人はなにを思ってこういう頭像を作り続けたのかなというのがとても気になる」と話し、会見後の囲み取材では「色んな頭像を作られている方で、人間の表情って昔から変わらないんだなとわからせてくれる。インパクトがあってとても好きですね」。

「人間の苦悩や内面が一番表面に出るのが顔。今でいう変顔みたいな表現を当時やっていたのにはどういう意図があるのか気になる」と明かした。

■自分の顔で「イケてる部分」は「濃くないところ」?

プライベートでも都内の美術館を訪れるという高橋。誰と展覧会に行きたいかという質問には「よくそういうものに一緒に行く友人がいる」「あの展覧会行った?と聞くともう行っているというようなすれ違いが多いので、前もって知らせて一緒に行きたい」と話す。

また多くの「顔」が集う展覧会にちなんで自分の顔で「イケてる」と思う部分は?と尋ねられると「あんまり濃くないところですかね?」と困惑しつつも回答。

「あんまり印象に残らない方がお芝居はしやすいんじゃないかなと思います。顔がシンプルなので芝居の時にある一部分が際立ってくるんじゃないかなと自分では思ってます。その部分は意識はしています」。

■ルーヴル美術館全8部門が協力の大規模展 日テレは今後4年に1度大規模なルーヴル展を主催

『ルーヴル美術館展 肖像芸術―人は人をどう表現してきたか』は、古代より長い歴史を持つ肖像芸術に焦点を当て、ルーヴル美術館のコレクションを通して肖像芸術の社会的役割や、その表現上の様々な特質を浮き彫りにする展覧会。

ルーヴル美術館における古代オリエント美術、古代エジプト美術、古代ギリシャ・エトルリア・ローマ美術、イスラム美術、絵画、彫刻、美術工芸品、素描・版画の全8部門による全面協力のもと、各部門を代表する肖像作品約110点が集う。

見どころのひとつとなるのは『美しきナーニ』の通称で知られる16世紀ヴェネチア派の巨匠ヴェロネーゼの絵画『女性の肖像』。どこから見てもモデルの女性と目を合わすことができない神秘的な作品で、今回27年ぶりに来日を果たす。

またアウグストゥス帝やカラカラ帝などのローマ皇帝、ルイ14世をはじめとする歴代のフランス国王、フランス王妃マリー・アントワネットなど、時代の権力者たちの肖像も展観。ナポレオンのコーナーでは、アントワーヌ=ジャン・グロの『アルコレ橋のボナパルト(1796年11月17日)』をはじめとする5点の作品から激動の生涯を辿る。

なお同展主催の日本テレビとルーヴル美術館は2012年に長期的な展望に立った協力関係を築くことに合意。日本テレビは開局65年記念事業として2018年から4年に1度、全5回大規模なルーヴル美術館展を行なっていくという。『ルーヴル美術館展 肖像芸術―人は人をどう表現してきたか』はその20年におよぶプロジェクトの第1弾となる。
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