松尾スズキ演出×阿部サダヲ主演『ニンゲン御破算』公演日程&ビジュアル

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2018年02月23日 19:41  CINRA.NET

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『ニンゲン御破算』ビジュアル
松尾スズキ作・演出の舞台『ニンゲン御破算』の公演日程とビジュアルが公開された。

2003年に松尾スズキ作・演出、十八代目中村勘三郎主演で上演された『ニンゲン御破産』。松尾にとって初の時代劇で、幕末に歌舞伎の戯作者を夢見た1人の侍と彼を取り巻く人間たちの物語を、歌や踊りを用いた3幕仕立ての作品として作り上げた。初演から約15年経った今回は『ニンゲン御破算』とタイトルを変えて上演。

東京公演は6月7日から渋谷のBunkamura シアターコクーンで全29公演、大阪公演は7月5日から森ノ宮ピロティホールで全13公演を実施。東京公演のチケットは4月7日10:00、大阪公演は5月6日10:00から販売開始する。

あわせて公開されたビジュアルには、阿部サダヲ演じる狂言作者を志す加瀬実之介、岡田将生演じるマタギの灰次、多部未華子演じるお吉、荒川良々演じる灰次の黒太郎、松尾スズキ演じる狂言作者・鶴屋南北の姿が確認できる。

松尾スズキは「全体的にちょっと実験的で複雑な構成でしたが、再演ではよりテーマをくっきりさせ老若男女が素直に楽しめる、リアリティのある時代劇にするつもりです。江戸の文化を僕流にアレンジし、怒涛のエンターテインメントに仕上げます」、阿部サダヲは「勘三郎さんにしかできないような歌舞伎っぽいセリフ回しが結構あったイメージがあるので、そういうところは松尾さんが書き換えてくれるのではないでしょうか。というか、ぜひ書き換えてほしいです(笑)」とコメント。

また岡田将生は「僕は初演で阿部さんが演じられていた灰次役なのですが、阿部さんとは違うところを目指しつつ、前回の舞台を観ている方々にも認めていただけるよう、新たなチャレンジとしてがんばりたいです」、多部未華子は「着物を着て舞台に立つことは初めてなので楽しみなんですが、動きや所作はどうすればいいのか、まだ全然想像ができません」、荒川良々は「初演ではみんなが何度も水に濡れては着替えていたことや、勘三郎さんが意外と稽古中にとても悩んでいた姿を覚えています」とそれぞれ語っている。

■松尾スズキのコメント
『ニンゲン御破算』はそもそも15年前に中村勘三郎(当時は勘九郎)さんにあてて、歌舞伎に対して真っ向勝負みたいな気持ちで書いたものだったのですが、今回は思いっきり考え方を変えて阿部の主役でやらせていただきます。それに伴い、それぞれのキャストに合わせて書いた部分や細かいギャグなどはどんどん書き換えますし、タイトルも一文字(産→算)変え、クラッシュするイメージの“御破産”からリセットするという意味で“御破算”にしました。全体的にちょっと実験的で複雑な構成でしたが、再演ではよりテーマをくっきりさせ老若男女が素直に楽しめる、リアリティのある時代劇にするつもりです。江戸の文化を僕流にアレンジし、怒涛のエンターテインメントに仕上げます。

■阿部サダヲのコメント
とにかく初演は芝居の内容よりも、勘三郎さんと一緒に芝居をしたということ自体がものすごく強烈に記憶に残っています。その勘三郎さんがやっていた実之介という役を今回は僕がやらせていただくわけですが。勘三郎さんにしかできないような歌舞伎っぽいセリフ回しが結構あったイメージがあるので、そういうところは松尾さんが書き換えてくれるのではないでしょうか。というか、ぜひ書き換えてほしいです(笑)。おそらく前回とはかなり違ったものになるでしょうから、僕としては一度やった作品ではありますけど改めてまっさらな気持ちで取り組めそうな気がしています。

■岡田将生のコメント
『ゴーゴーボーイズ ゴーゴーヘブン』で松尾さんの作品に初めて出させていただきました。まさかまた呼んでいただけるとは思っていなかったのですごく意外だったのと同時にプレッシャーも感じますが、とてもうれしかったです。稽古を積み重ねていくという作業が好きなせいか、舞台は自分の性格に合っている気もしています。僕は初演で阿部さんが演じられていた灰次役なのですが、阿部さんとは違うところを目指しつつ、前回の舞台を観ている方々にも認めていただけるよう、新たなチャレンジとしてがんばりたいです。そして荒川さんと兄弟の役でもあるので、すごくシゴかれそうですが、きっと精神的にタフになれるんじゃないかとも思っています。

■多部未華子のコメント
舞台のお仕事は常に挑戦したいと思っているジャンルでもありますし、大好きな松尾さんの作品でもあるので、今回のお話をいただいた時は素直にうれしかったです。着物を着て舞台に立つことは初めてなので楽しみなんですが、動きや所作はどうすればいいのか、まだ全然想像ができません。以前、出演させていただいた『ふくすけ』の時も『キレイ』の時も人数の多い稽古場で、皆さんのシーンを見ているのがすごく面白かったです。特に和気藹々としているイメージはあまりないのですが(笑)、ふだんは静かな方々の集まりなので私としてはとても居心地のいい稽古場なんです。今回も共演するみなさんの稽古を見ることが、一番の楽しみになりそうです。

■荒川良々のコメント
初演ではみんなが何度も水に濡れては着替えていたことや、勘三郎さんが意外と稽古中にとても悩んでいた姿を覚えています。そして僕としては今回、松尾さんの作品の再演で初めて違う役に挑戦することになったので、どうなるか今はまだ全然予想できないんですよ。それに僕、松尾さんの作品に出ること自体が結構久しぶりで、実はとても緊張しています。たとえ大人計画の劇団員たちが多くても、稽古初日や本読みの時はものすごく緊張するんです。既にお互いの手の内をわかっていて、まったく手が抜けないということもありますしね。とにかく、観たことのないような舞台になりそうな予感があります。ぜひみなさん楽しみに観にいらしてください。
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