チェルフィッチュの「映像演劇」展 『渚・瞼・カーテン』が美術館で開催

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2018年02月28日 18:31  CINRA.NET

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『The Fiction Over the Curtains』2017–18 プロダクションショット 撮影:加藤甫
『渚・瞼・カーテン チェルフィッチュの〈映像演劇〉』が4月28日から熊本・熊本市現代美術館で開催される。

岡田利規が主宰を務める演劇カンパニー・チェルフィッチュ。これまでに国内外の70都市で作品を上演している。岡田は2005年に『三月の5日間』で『第49回岸田國士戯曲賞』を受賞。

同展はチェルフィッチュにとって初めての映像による展示。岡田が「境界のありよう」をテーマに作る6本の「映像演劇」で構成される展覧会となる。

「映像演劇」は岡田が映像作家・山田晋平と共に取り組み始めた新しい形式の演劇となり、投影された映像が人の感覚に引き起こす作用によって展示空間を上演空間に変容させる試み。岡田は展示について「〈映像演劇〉のコンセプトを実現した複数の、鑑賞者に問いと経験をもたらしうる作品をつくり、それをひとつの演劇公演として展示する」と説明している。

タイトルの『渚・瞼・カーテン』は、柔らかくて曖昧な有り様について想像するためのヒントになりうる3つの単語を並べたものだという。会場構成は長坂常(スキーマ建築計画)が担当。出演は青柳いづみ、安藤真理、太田信吾、大村わたる、川崎麻里子、吉田庸、塚原悠也(contact Gonzo)。

■岡田利規のコメント
〈映像演劇〉及びタイトルについて

たとえば、身体を凝視するという経験の質は、それが生身の人間の身体なのか映像における身体なのかによって、大きく異なる。演劇という形式の特性のなかには、映像というメディアによってより生かされ、はっきりとしていくものがある。その作用を用いて、映像による演劇をつくる。それを私たちは今のところ、〈映像演劇〉と呼ぶ。〈映像演劇〉のコンセプトを実現した複数の、鑑賞者に問いと経験をもたらしうる作品をつくり、それをひとつの演劇公演として展示する。
扱いたいのは、ふたつの異なるものや領域やタイプのあいだの境界のありようをめぐる、現在においてごくオーソドックスな問題。今回の『渚・瞼・カーテン』というタイトルは、もちろんそれを指し示している。
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