日本の「コーヒー事情」4つの特徴、海外から見ると驚きだった!

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2018年03月12日 18:00  citrus

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2012〜2013年頃から日本ではまたまた大々的なコーヒー熱がカムバック。かつてのベルギーワッフルやシュークリームなど、スパークしてはすぐに廃れる多くの食べ物ブームをよそに、昨今では第三波とされるブルーボトルコーヒーまで上陸し、日本人のコーヒーに対する意識はいよいよ高まりそうな気配です。

 

そんなコーヒーブームに沸く日本ですが、古くからカフェ文化の発達したヨーロッパから見れば、ちょっぴり不思議な日本独自のコーヒー事情が。

 

■1.缶コーヒーの存在
日本ではあらゆる場所で目にする缶コーヒー。しかしヨーロッパでは、コーヒーとは常にフレッシュな淹れたてを飲むものなので、いつ作られたのかも不明な缶詰コーヒーは終ぞ見かけたことがありません。特にオーストリアやドイツなどは、市民レベル・国家レベルでエコ意識が高いため、飲料の自動販売機も空港・病院・その他の大型施設などに必要最小限しか設置されていないことも挙げられるでしょう。

 

■2.ドリップ式コーヒーが主流である
セブンイレブンの100円コーヒーやサードウェーブのブルーボトルコーヒーなどで人気を博すドリップ式コーヒー。

 

ところが、私の住むウィーンには約40種もの異なるウィンナーコーヒーが存在するのですが、そのほとんどがエスプレッソベース。その他にもイタリア、フランス、スペインなど、カフェ文化の発達した国ではいずれもコーヒーといえばエスプレッソを指します。一例を挙げると、ウィーンにあるハプスブルク皇室御用達であったカフェ・デメルでは、ドリップ式コーヒーは12種類中1種類のみで、残りはすべてエスプレッソを元にアレンジを加えたウィンナーコーヒーとなっています。

 

また家庭においても、上の世代では蒸気圧で抽出する直火式のエスプレッソメーカーがいまだに愛用されていますし、若い世代はエスプレッソマシーンを持っているケースが殆ど。もちろんドリップ式コーヒーも存在しますが、少数派です。

 

 

■3.シアトル系カフェの人気
日本には90年代後半にスターバックスが巷を席巻してからというもの、世間にはシアトル系カフェチェーン店がすっかり定着しました。

 

但しこれらシアトル系のコーヒーはお値段が意外と高く、また甘いスイーツ感覚のコーヒーが話題商品であるため、長いカフェ文化を誇るヨーロッパではあまり人気がありません。例えばウィーンでは、スターバックスのコーヒー1杯のお値段で、ホテルザッハーをはじめとする老舗カフェの絶品コーヒーが、宮廷のような煌びやかな店内で頂けますし、テイクアウトならばベーカリーなどが提供する安価なコーヒーでも十分味わい深いもの。

 

またイタリアでは、至る街角にあるバルの立ち飲みエスプレッソの方がはるかに美味で、お値段も1杯1ユーロ程度と非常に良心的。加えて、ヨーロッパでは素材の自然な美味しさを楽しむ習慣があるため、人工的なカラメルシロップやチョコレートソースがたっぷりと入ったスイーツ系コーヒーを飲むのは、こちらでは観光客か外国人留学生といったところです。

 

■4.アイスコーヒー
日本では夏の風物詩でもあるアイスコーヒー。

 

ところが、ウィーンをはじめとするオーストリアやドイツで“アイスカフェ”と頼むと、冷やしたコーヒーにこんもりと盛られたホイップクリームとワッフル、それにヴァニラアイスクリームがもれなくトッピングされて登場します。ドイツ語でアイスとはアイスクリームの意で、このパフェのようなアイスカフェ以外に冷たいコーヒーは存在しません。

 

イタリアやスペインには冷たいコーヒーとしてカフェ・シェケラートとカフェ・コン・イエロが挙げられますが、これはシェーカーにエスプレッソと氷、お砂糖を入れて振ったものであったり、氷入りのグラスに熱いエスプレッソを注いだもの。普通のコーヒーをつめたく冷やしてガムシロップを加える、いわゆる日本の“アイスコーヒー”はヨーロッパではほとんど見かけないのが実情です。

 

こうして見ると、コーヒーひとつをとっても国や地域ごとに日本とはまったく事情が異なるようです。外国へ旅行する際には、事前にその国のコーヒー文化を調べておくと良いかも知れませんね。

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