仏のアニメ映画『大人のためのグリム童話』8月公開 片渕須直も賛辞

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2018年05月12日 11:41  CINRA.NET

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『大人のためのグリム童話 手をなくした少女』ポスタービジュアル ©Les Films Sauvages – 2016
長編アニメーション映画『大人のためのグリム童話 手をなくした少女』が、8月に東京・渋谷のユーロスペースほか全国で順次公開される。

『東京アニメアワードフェスティバル2017』コンペティション部門長編アニメーショングランプリなどを受賞した同作は、19世紀初頭にグリム兄弟によって書かれたドイツの民話集『グリム童話』の初版から収録されている民話「手なしむすめ」をもとにした作品。悪魔の企みで両腕を奪われた少女が、数奇な運命に翻弄されながら自分だけの幸せを見出していくというあらすじだ。アニメ版は原作と異なる結末を迎えるという。原題は『La Jeune fille sans mains』。

メガホンを取ったのはフランス出身のセバスチャン・ローデンバック監督。長編デビュー作となる同作では全ての作画を1人で手掛けている。声の出演者は『彼は秘密の女ともだち』などのアナイス・ドゥムースティエ、『わたしたちの宣戦布告』に出演のジェレミー・エルカイム。あわせてローデンバック監督の描き下ろしポスタービジュアル、片渕須直監督、トム・ムーア監督、山村浩二監督のコメントが公開された。

■片渕須直のコメント
水墨画のように省略が行き届いたアートスタイルにたじろぐな。
童話という言葉に心の窓を曇らせるな。
ここにあるのは映画だ。重厚で凄まじい一本の映画だ。

■トム・ムーアのコメント
アヌシー映画祭で見た「手をなくした少女」に言葉を失った。
その完璧さと美しさに、ため息。

■山村浩二のコメント
おとぎ話に血を通わせ、現代を生きる我々に訴えかける、切断と接続の物語。駒の間での線の欠落と補填、削ぎ落とした要素で成立させた画面は、見ることへの興味を沸き立たせる。アニメーション描画における省略の可能性の追求という点でとても共感している。
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