浜崎あゆみ、LGBTとの深い絆と “家族” に送った涙のエール

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2018年05月16日 21:00  週刊女性PRIME

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浜崎あゆみ

 東京・渋谷にある代々木公園の中央に位置する野外ステージ。最大でも5000人しか入ることのできないその場所は、浜崎あゆみにとって決して大きい舞台とはいえない。しかし、彼女にとってその日は特別なイベントだった。本編の最後に選んだ曲は『how beautiful you are』。歌い終えた彼女の目には涙があふれていた─。

新宿二丁目は自分のホーム

 5月5日、6日と2日間にわたって行われた“性”と“生”の多様性を訴えるイベント『東京レインボープライド2018』。その2日目、ゲストステージに浜崎が上がった。

「同イベントは“日本最大のLGBTの祭典”といわれ、これまでも中島美嘉さんやCharaさんが出演されています。浜崎さんは初参加でしたが、そもそも彼女は今回のようにチケット代をとらないフリーライブ自体が初めてなんです」(スポーツ紙記者)

『LGBT』とは、レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダーの頭文字を取った、性的少数者の総称のこと。彼らがステージ前に集まるなか、およそ25分遅れて浜崎が姿を見せると割れんばかりの歓声と手拍子が沸き起こった。

「日本はどこかマイノリティーであることが社会的弱者であるというイメージがぬぐえないところはある。だからといってマジョリティーは社会的に勝ち組であるということは絶対ない」

 浜崎の宣言でライブはスタート。MCでは、ゲイタウンとして知られる新宿二丁目の思い出について語った。

「20年前、自分が生きるのがつらくなりまして、どうしたらいいのかなとわからなくなったときに、初めて行ったのが(新宿)二丁目で。それ以来、自分のホームのような気がしてしまって。喜怒哀楽すべてを二丁目の仲間とともに過ごしてきたからこそ、今の私がある」

 彼女がよく足を運んでいたという新宿二丁目のバー『W』の常連客は言う。

「最近もたまにお見かけしますが、飲みに来るときはいつも大勢でいらっしゃいますね。お店側はあゆのことを気遣って貸し切り状態にすることもありますが、ご本人はいたって気取ったところのない人。“○○のお友達? 一緒に飲もうよ!”などと声をかけてくれるので、こっちがおそれ多いくらいですよ(笑)」

 今回の出演に対し、インターネット上には《デビュー20周年の話題づくりではないか》《いまさら、初めての参加って…》といった声もあがったが、浜崎と『東京レインボープライド』との関係が始まったのは、実は今回が初めてではない。

「同イベントが初めて開催されたのは6年前。現在は総勢15万人もの多くの人が集まるイベントですが、当時はまだ認知度が低く、参加者は4500人ほどでした。でも、そのときからイベントの最後には、参加者がアカペラで浜崎さんの『how beautiful you are』を合唱していたんです。このことはもちろん、彼女の耳にも入っていたと思います」(イベント関係者)

『how beautiful you are』は、“ありのままの自分を認めてあげてほしい”“自分の美しさに気づいてほしい”というメッセージが込められたスローバラード。彼女がこれまでリリースした多くのヒット曲と比べると知名度は決して高くはない。しかしLGBTの人たちにとっては特別な曲だった。

「この曲のミュージックビデオには、男性同士のカップル、女性同士のカップル、義足の人……など、さまざまな人が登場します。人間の多様性を称えるメッセージが込められたビデオ、そして歌詞が多くのLGBTの人たちの胸を打ったのでしょう。新宿二丁目ではよく浜崎さんの曲がカラオケで歌われるのですが、なかでもこの曲は根強い人気を誇っています」(同・イベント関係者)

天国の2人に届け

 彼女にとっても、今回のステージで歌うことには特別な意味があった。

「『how beautiful you are』のミュージックビデオにGOGO BOY(ゲイ向けのクラブでステージを披露するパフォーマー)の真崎航さんと天天さんというゲイカップルが出演しているんですが、実はふたりとも出演後に亡くなっているんです。

 真崎さんは'13年に病気で、天天さんも彼の後を追うように昨年事故で……。ライブが始まる前、彼女は、“ふたりに届くかな……”と話していました」(レコード会社関係者)

 しかし、彼女が歌を、気持ちを届けたい相手はふたりと集まった参加者たちだけではなかったという。

「スタッフを家族と同じく大切に思っているあゆですが、その中にも多くのLGBTの方がいます。なかでも、今回のライブは以前バックダンサーを務めていたAさんへの思いが強かったんじゃないかなと思います」(あゆの知人)

 彼女だけではなく、安室奈美恵のバックダンサー、SMAPやAKB48の振り付けも担当していたことのあるA氏は、身体は男性だが心は女性だった。

Aさんは悩んだ末に海外で性別適合手術を受けました。身体に大きな負担がかかる手術だったので、しばらく活動を休止していたんですが、'13年にあゆは再びバックダンサーに任命しました。男性の身体から女性の身体へと変わったAさんを、快く受け入れただけでなく、女性の身体となったAさんの晴れの舞台まで用意したんです。

 現在は体調のこともあってバックダンサーは卒業してしまいましたが、今もよくライブを見に来るそうです。今回の彼女の歌、そして涙は、一大決心した仲間へあゆからのエールだったんだと思います」(同・あゆの知人)

 彼女の思いはきっと多くの人たちの胸に届き、寄り添っていくに違いない。

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  • う〜ん、浜崎さんはアライということ? それとも当事者なのかな?
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