是枝裕和新作は日仏合作 出演にC・ドヌーヴ、J・ビノシュ、E・ホークら

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2018年07月18日 18:01  CINRA.NET

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左上から時計回りにカトリーヌ・ドヌーヴ、ジュリエット・ビノシュ、イーサン・ホーク、リュディヴィーヌ・サニエ、是枝裕和
是枝裕和監督の新作映画『La Verite(仏題・仮)』の製作が発表された。

『万引き家族』で『第71回カンヌ国際映画祭』パルムドールを受賞した是枝裕和監督。長編15作目となる最新作『La Verite(仏題・仮)』はフランスでの撮影を予定しており、現地のスタッフとタッグを組んだ日仏合作となる。

物語の主人公はフランス映画界のスター女優。自伝を出版したことを機に再会した彼女と娘の対立や家族の葛藤の物語が描かれる。

主人公であるフランスの大女優を演じるのはカトリーヌ・ドヌーヴ。主人公の娘で、元女優志望の脚本家役をジュリエット・ビノシュ、アメリカでテレビ俳優として働く娘の夫役をイーサン・ホーク、主人公が出演するSF映画の共演女優役をリュディヴィーヌ・サニエが演じる。日本公開は2019年を予定。

2011年にそれまでも親交のあったジュリエット・ビノシュと対談し、「何か将来的に一緒に映画を」と意気投合したという是枝監督は「企画のキャッチボールをしていくプロセスで、引き出しの奥に眠らせておいたこの企画が再浮上し、フランスを舞台に書き直してみることにしました。その時にこの物語を、女優の母と女優にならなかった娘の話にしてみようというアイデアが生まれました」と明かしている。

また主演のカトリーヌ・ドヌーヴについては「カトリーヌ・ドヌーヴさんは、自作のフランス公開時にお会いしたことがありました。自分にとっては、フランス映画のアイコンのような存在ですが、せっかくフランスで撮影するのなら、と思い切ってオファーをさせて頂きました。映画について、演じることについて、ドヌーヴさん本人にヒアリングを重ねながら、今脚本を執筆中です」とコメント。

是枝監督の作品をこれまでも鑑賞し、パリやカンヌ、東京で監督と会う機会があったというカトリーヌ・ドヌーヴは「一緒に映画を作れる…それもフランスを舞台に!魅力に溢れ、ユーモアと同時に残酷さを備えた素晴らしい脚本です。言語の壁については、恐れるよりも私はむしろ好奇心をそそられます。それがもう一つの挑戦になるだろうと知りつつも、是枝監督と一緒に仕事をするのがたいへん楽しみです」と期待を寄せる。

ジュリエット・ビノシュは「14年前にお会いしてから、この瞬間を待っていました。是枝監督の視線は、柔らかなベルベットのレーザーのように、私たちの心を見透かします」、イーサン・ホークは「現役で活躍している偉大な監督の一人とコラボレーションできることはまたとない機会です。また、パリで、カトリーヌ・ドヌーヴとジュリエット・ビノシュと一緒に映画を作れるなんて、夢のようなお話です。ある一人のアメリカの俳優にとって、本当に唯一無二の体験になりそうです」、リュディヴーヌ・サニエは「この作品への参加をお声がけいただいた時には、耳を疑いました。一緒に映画作りができること、そして是枝監督のフランスの夢の一部になれることを、とても誇りに思います」とコメントしている。撮影は10月初旬から12月初旬にかけて行なわれる予定。

■カトリーヌ・ドヌーヴのコメント
ここ数年、是枝監督の映画を観て、そしてパリ、カンヌ、東京でもお会いする機会がありました。賞賛の気持ちをお伝えすることはできたのですが、まさか私たちが一緒に映画を作れる日が来るなんて想像もしていませんでした。一緒に映画を作れる…それもフランスを舞台に!魅力に溢れ、ユーモアと同時に残酷さを備えた素晴らしい脚本です。言語の壁については、恐れるよりも私はむしろ好奇心をそそられます。それがもう一つの挑戦になるだろうと知りつつも、是枝監督と一緒に仕事をするのがたいへん楽しみです。

■ジュリエット・ビノシュのコメント
是枝監督とこの人生の一時を分かち合えることを楽しみにしています。14年前にお会いしてから、この瞬間を待っていました。是枝監督の視線は、柔らかなベルベットのレーザーのように、私たちの心を見透かします。

■イーサン・ホークのコメント
是枝監督にお会いできて嬉しかったです。監督の映画はすばらしい。現役で活躍している偉大な監督の一人とコラボレーションできることはまたとない機会です。また、パリで、カトリーヌ・ドヌーヴとジュリエット・ビノシュと一緒に映画を作れるなんて、夢のようなお話です。ある一人のアメリカの俳優にとって、本当に唯一無二の体験になりそうです。

■リュディヴーヌ・サニエのコメント
是枝監督に初めてお会いしたのはカンヌで、「そして父になる」という素晴らしい作品の上映時でした。それ以来、ほとんどの是枝作品を観て、交流を持ち続けていました。パリで映画を撮られることを、私は秘かに夢見ていたんです!この作品への参加をお声がけいただいた時には、耳を疑いました。一緒に映画作りができること、そして是枝監督のフランスの夢の一部になれることを、とても誇りに思います。

■是枝裕和監督のコメント
役者とはいったいどんな存在なのだろう。役を生きている時、演技で泣いている時、笑っている時、役者本人の存在と感情はどこにあるのだろう。そんな素朴な疑問から書き始めた脚本でした。
今から15年程前に、『クローク』というタイトルで劇場の楽屋だけを舞台にした一幕もののお芝居を書き始めたのがスタートでした。しかし、この時は残念ながら力不足で脚本は完成しませんでした。2011年に、以前から親交のあったジュリエット・ビノシュさんが来日し、対談させていただいた折に、「何か将来的に一緒に映画を」と意気投合しました。企画のキャッチボールをしていくプロセスで、引き出しの奥に眠らせておいたこの企画が再浮上し、フランスを舞台に書き直してみることにしました。その時にこの物語を、女優の母と女優にならなかった娘の話にしてみようというアイデアが生まれました。
カトリーヌ・ドヌーヴさんは、自作のフランス公開時にお会いしたことがありました。自分にとっては、フランス映画のアイコンのような存在ですが、せっかくフランスで撮影するのなら、と思い切ってオファーをさせて頂きました。映画について、演じることについて、ドヌーヴさん本人にヒアリングを重ねながら、今脚本を執筆中です。
今回は言語や文化の違いを乗り越えて監督するという、刺激的なチャレンジになりますが、本物の「役者たち」に正面から向き合ってみたいと思っています。
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