アイドルファンを続けるにはお金が必要!? 「集団キセル」問題の深刻さ

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2018年07月28日 01:00  citrus

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ネット版の産経新聞によると、人気アイドルグループ『AKB48グループ』の一部ファンのあいだで、イベント参加のための新幹線キセル乗車や手助け行為が横行している疑いがあることが7月23日、捜査関係者への取材でわかった……らしい。

 

キセル乗車や手助けを繰り返していた疑いがあるのは、今年5月に「AKB48」のコンサートチケットを転売目的で購入したとして警視庁に逮捕された神奈川県相模原市の大学4年の男性(22)ら3人。キセル乗車は入場券で新幹線に乗車した上で、手助け役の仲間が目的地の駅の入場券を渡すという手口で行われており、捜査関係者の話では、関係先から昨年7月21日付の入場券の領収書を押収し、3人が手助け行為を「MK(=迎え)」の隠語で呼んでいたことが判明したという。

 

今回逮捕された3人は、チケット転売により約1年半で460万円を売り上げるいっぽう、“節約”のためキセル乗車に手を染めていた……とのこと。主導的な役割を担った大学4年の男は「ファンを続けるためには金が必要。やっている人間はいっぱいいる」と供述。スーパーでのアルバイト代もファン活動に費やしていた……のだそう。

 

アイドル産業に詳しいフリーライターの大坪ケムタ氏は、同記事内で

 

「アイドル産業全体としてファン活動の費用が多額になる傾向にある。(違法行為に関しては)摘発されているのは大学生などの若者。お金に余裕のない世代が中心となってグループ化し、モラルや規範意識が薄くなってきてしまうのではないか」

 

……と分析する。ちょっと……どころか相当古いが、かつてのツービートのテッパンネタである「赤信号、みんなで渡れば恐くない」ってヤツである。

 

こういう(本人たちからすれば)切実な動機による、稚拙だが狡猾な集団詐欺的行為の要因をすべて、CDの購入枚数が多いほど人気投票「選抜総選挙」の投票枚数やイベントで使える握手券をたくさん獲得できる、悪名高い「AKB48グループ商法」のせいにしてしまうのはいささか酷な気もしなくはないが、

 

「ファンを続けるためには金が必要」

 

……と開き直り、罪悪感もなく、むしろ「犯罪に手を染めてまで推しメンの○○を応援しているオレ」を自画自賛しているきらいさえ見え隠れするピカレスク風の歪んだ美意識は、見方を変えれば一種の「洗脳」であり、もし

 

「やっている人間はいっぱいいる」

 

……のが事実ならば、そこまでの影響力を長年の“営業努力”によって培ってしまったAKB48グループの宗教性は、やはり看過できないものとなりつつあるのではなかろうか?

 

現時点(※7月26日の夕方)では、この件に対してAKB48グループ所属のアイドルによる正式なコメントは発表されていない。下手につつくのもリスクが大きい、デリケイトな問題なのは承知のうえだが、ここはイッパツ“教祖様”たちからの強烈な叱咤の言葉をいただきたい。“教団”を裏で支えているスタッフからの注意勧告じゃあ全然ダメ、弱すぎる。洗脳を解くことができるのは、表舞台で直接的なかたちでオーラとビームを放っている“カリスマ”だけなのだから……?

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