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内山理名、大事なのは“立場”ではなく人間のリアリティ 映画『single mom』で主演

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2018年09月24日 15:12  ウートピ

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ウートピ

写真内山理名、大事なのは“立場”ではなく人間のリアリティ
内山理名、大事なのは“立場”ではなく人間のリアリティ

映画、テレビドラマ、舞台と女優として着実に実力をつけ、最新主演(松本和巳監督)では、悩み、傷つきながらも、人との出会いを通して変わっていくシングルマザーを演じた内山理名(うちやま・りな)さん(36)。

主人公の心の揺れをリアルに伝える情感豊かな演技が印象に残ります。その表現の源は、ひとりの女性として自分と向き合い、さまざまな感情を丁寧に受けとめる内山さん自身の日々の過ごし方。前後編にわたり、内山さんにお話を聞きます。

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「シングルマザー」も一枚岩ではない

——映画『single mom 優しい家族。 a sweet family』で内山理名さんが演じる空愛実(そら・まなみ)は、北海道のニセコで娘エミリーと2人で暮らすシングルマザー。彼女自身、母親から暴力を受け、児童相談所に保護された過去があります。実際の内山さんとは境遇が大きく異なる主人公ですが、どんな準備をして臨みましたか?

松本監督が事前にシングルマザーの方々にしっかり取材をされていたので、そのときのお話を聞くなど、監督とかなりセッションを重ねました。取材された映像も見せていただきました。

——なかなか仕事が決まらず、経済的にも苦しい状況にある愛実。周囲からシングルマザーであるということで、愛実に非があるような言い方をされてしまう描写が印象的です。愛実が時々口にする「私のせいなの?」という言葉が切実でした。

一言に「シングルマザー」と言っても、人によって、性格も、どう生きていくかも、全然違います。まわりに言われたことの受けとめ方も違うと思うんです。たとえ同じ境遇にあっても、自分の感情が今どこにあるかでも、状況が変わってくる。

でも、子供を守るために「全部自分が悪い」と思ってしまったり、「子供につらい思いをさせているのは全部自分のせい」だと思う気持ちって、わからなくないですよね? 私には子供もいないし、シングルマザーでもないのですが、台本を読んだ時に共感するものがありました。

“見えてない自分”を切り取った作品

——シングルマザーに限らず、どんな立場でも、真面目な人ほど自分を追い込んでしまいがちです。

そうかもしれないですね。でも、そういう部分って人には絶対には見せないですし、自分自身も気付いてないところがあると思うんです。だから、この作品はそういう見えていない自分を切り取った映画だと思います。見る人によっては、愛実のことを「何? この人」と思うかもしれないですけど。

——確かに、「なぜ、生活をよくするために、自分から行動を起こさないのか」と愛実に苛立ちを感じる観客もいると思います。実際、私もそう感じました。

でも、これは結構リアルな描写で、気付かないときにああいう状況になることは、誰しもあると思うんです。「もっと人に相談していればよかった」とあとから思うけれど、相談できないのが人間というか……。

何でも口に出せたり、上手く生きられたりする人もいるけれど、全員が全員そうではないので。 シングルマザーの方に限らず、共感してもらえる部分の多い作品だと思います。

大事にしているのは「ちょっとしたところのリアリティ」

——シングルマザーであるかどうかは関係なく愛実に共感できるとおっしゃっていましたが、内山さんが役を演じるときに意識しているのは、立場ではなく「人間だから、こうしてしまう」という、リアリティの部分なのでしょうか。

そうですね。私は、「見てくださる人にどう感じてもらえるか」が大事だと思うんです。この映画の愛実のように、彼女の人に言えない部分を大事に演じることによって、作品を見た時のひっかかりが全然違うと思う。

私自身、映画やドラマを見ていて何か感じる部分というのは、上辺だけの言葉じゃなくて、ちょっとしたところにあるリアリティなんです。

——「そのキャラクターが言えない部分」をお芝居で伝えるために心がけていることは?

あまり無理をしないということでしょうか。頭で考えないようにするというか、自分に嘘をつかずに演じることですね。「こうしたら恥ずかしい」「こうしたらこう見える」というより、「こんなとき、こうやっちゃっている自分」を探す(笑)。

——ご自身と役が地続きなのですね。内山さん自身と愛実の境遇は全然違うのに、とてもリアルな表現だと感じました。

役柄は全然ちがっても、自分の中のちょっとした性格と続いているところは、あると思いますね。

プラスもマイナスも「感じること」を大事にしたい

——インストラクターの資格を持つほどヨガに本格的に打ち込んでいるそうですね。料理もお好きだとか。自分をとても大事にされている印象です。自分と向き合うという作業が、女優としての仕事にもプラスに働いているのでしょうか?

働いています。毎日、自分に問いかけて何かを感じて生きるということは、絶対に女優としての表現につながるし、感じることをストップしてしまったら、自分のなかで女優をやる意味がなくなってしまうと思う。

日々いろいろなことが起きるので、それをちゃんと感じていたい。「うれしい」「楽しい」というプラスの感情だけではなく「悲しい」「辛い」というマイナスの感情も。「感じること」というのは、私にとって「生きるテーマ」と言ってもいいくらい、大事にしています。

(聞き手:新田理恵、写真:宇高尚弘/HEADS、ヘアメイク:サカノマリエ(allure)衣装:ドレス motonari ono)

■映画情報
映画『single mom 優しい家族。 a sweet family』
出演:内山理名 阿部祐二 石野真子 木村祐一
監督・脚本:松本和巳
10月6日ヒューマントラストシネマ有楽町にて公開ほか全国順次
クレジット:(C)single mom優しい家族。製作委員会

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