『SXSW 2018』ドキュメンタリー・スポットライト部門に正式出品された同作は、放置されている段ボールを「段ボール財布」にアップサイクルする「段ボールアーティスト」島津冬樹(Carton)の姿を捉えたドキュメンタリー。ある日偶然見つけた徳之島産のジャガイモの段ボールの源流を辿る旅に出た島津と、道中で出会う人々との約3年間にわたる交流の日々を映し出している。監督、撮影、編集を同作が初の長編ドキュメンタリー作品となる岡島龍介、プロデューサーを汐巻裕子が務めた。
公開された予告編では、島津が「これって頂けたりしますか?」と段ボールの譲渡を交渉する姿や、「潰したくない、重ねて置いときたい」といったこだわりを述べる様子、ワークショップの参加者が「もう…ゴミとは呼べないね」と語るシーン、段ボール財布を手にした女性が涙を浮かべる場面、「ガラクタは、たからもの」というコピーなどが確認できる。
『旅するダンボール』は12月7日から東京・YEBISU GARDEN CINEMA、新宿ピカデリーほか全国で順次公開。一般公開に先駆け、10月19日から行なわれるアメリカのドキュメンタリー映画祭『27th Annual Hot Springs Documentary Film Festival』に正式出品され、島津が現地でワークショップを実施する。
またUS Amazonをはじめ、全世界へ向けてのVOD配信も決定。映画の配給権を取得したアンドリュー・ハーウィッツ(フィルムセールス)は「『旅するダンボール』を見たあと、今までとは自分をとりまく世界を見る目が少し変わりました。そして自分の周りの細やかなことに目が行くようになりました。この素晴らしいギフトを世界中の人と共有できることに、興奮を覚えています」とコメントを寄せている。
|
|