生田斗真が「偽義経」役 劇団☆新感線の3年ぶり本公演『偽義経冥界歌』

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2018年10月29日 20:21  CINRA.NET

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劇団☆新感線39興行 いのうえ歌舞伎『偽義経冥界歌』ビジュアル ©2019『偽義経冥界歌』
劇団☆新感線の本公演『いのうえ歌舞伎「偽義経冥界歌」』が2019年、2020年に上演される。

2017年から2018年まで約2年間にわたり、客席が360°回転する東京・豊洲のIHIステージアラウンド東京でのロングラン公演を行なっている劇団☆新感線。本公演は約3年ぶりとなり、旗揚げ39周年の「サンキュー興行」として、2019年の春に大阪、金沢、松本公演、夏・秋は別の演目を挟み、2020年に東京、福岡公演を行なう。

『偽義経冥界歌』は「奥州三代」と「義経黄金伝説」をモチーフにした作品。牛若を死なせてしまい、「源九郎義経」として偽りの身分で生きることになった男を主人公に据える。2016年の『乱鶯』以来となるいのうえ歌舞伎の新作で、座付き作家・中島かずきの完全新作としては2014年以来。

主人公の「偽義経」役を演じるのは、4度目の劇団☆新感線作品出演となる生田斗真。奥華の巫女長・黄泉津役をりょう、主人公の弟・奥華次郎泰衡役を中山優馬、現世と冥界を繋ぐ力を持つ歌を歌う静歌役を舞台初出演となる藤原さくらが演じるほか、山内圭哉、早乙女友貴、橋本さとしらが共演者に名を連ねる。またダブルキャストとして大阪、金沢、松本公演に劇団員の橋本じゅん、東京、福岡公演に三宅弘城が出演する。

主演の生田斗真は「源義経の偽物の役どころになりますが、歴史上の人物を描きながらも僕が属するチームのパートは意外と自由にやれそうだとも思っていて。あまり型にハマり過ぎず、舞台上で縦横無尽に飛び回りたいですね」と意気込みを語っているほか、「基本的に新感線のみなさんとご一緒するときはちょっと頭の弱いキャラクターになることが非常に多くて(笑)。今回もどうやら正義感に溢れた、憎めないおバカちゃん的な役になりそうです」と明かしている。

演出のいのうえひでのりは生田の起用について「今回はまず斗真くんありきで、初めてのいのうえ歌舞伎の主役でと考えた時に、これまではチャラいキャラクターのほうが多かったので、もうちょっと真面目にというかがっつりと時代劇に取り組んでもらおうと思ったんです。彼の場合は芝居の基本をウチの劇団で身につけたようなところがあって、“準劇団員”いわゆる“新感線TRIBE”の中ではメイン役者のひとりでもありますから(笑)。脱ステージアラウンド第1弾の主役としても、とても力強い存在」とコメント。

脚本の中島かずきは「生田斗真くんで“偽義経”というところがミソで、考えついた時には『これだ、イケる!』と思いました。基本的にキャラクターは全部あてがきですが、斗真くんにあてがきするのはこれが初めて。振り切っちゃったほうがそれゆえの悲しさ、健気さが出るはずなので、彼が新感線に対して想ってくれている気持ちに応えたくて、腕によりをかけました」と述べている。

『いのうえ歌舞伎「偽義経冥界歌」』は2019年3月8日から大阪・フェスティバルホール、4月2日から石川・金沢歌劇座、4月18日から長野・まつもと市民芸術館で上演。東京公演は2020年2月に東京・TBS赤坂ACTシアター、福岡公演は4月に福岡・博多座で行なわれる予定だ。大阪、金沢、松本公演のチケットは2019年1月27日から販売開始。

■中島かずきのコメント
いのうえ歌舞伎の完全新作、ゼロベースからの書き下ろしという意味では『蒼の乱』以来、そして鎌倉時代の物語を書くのはこれが初めてになります。今回モチーフに使ったのは、奥州藤原三代と源義経との関わりです、この物語では“奥州奥華(おうが)”と書き換えていますが。奥州の人たちは蝦夷の末裔なので、今回は僕が長年書き続けている北関東から東北を舞台にしている作品群、『阿弖流為』『蒼の乱』『髑髏城の七人』『吉原御免状』の間を埋める作品だったりもします。義経が藤原秀衡を頼って奥州に逃げ込んでいた史実をもとにしていて、加えて義経にはもともと替え玉説もありますからね。生田斗真くんで“偽義経”というところがミソで、考えついた時には「これだ、イケる!」と思いました。基本的にキャラクターは全部あてがきですが、斗真くんにあてがきするのはこれが初めて。振り切っちゃったほうがそれゆえの悲しさ、健気さが出るはずなので、彼が新感線に対して想ってくれている気持ちに応えたくて、腕によりをかけました。ここまで書いて怒られないか?と思いつつも(笑)、僕なりに斗真くんの良さを活かして書いたつもりです。

■いのうえひでのりのコメント
今回はまず斗真くんありきで、初めてのいのうえ歌舞伎の主役でと考えた時に、これまではチャラいキャラクターのほうが多かったので、もうちょっと真面目にというかがっつりと時代劇に取り組んでもらおうと思ったんです。彼の場合は芝居の基本をウチの劇団で身につけたようなところがあって、“準劇団員”いわゆる“新感線TRIBE”の中ではメイン役者のひとりでもありますから(笑)。脱ステージアラウンド第1弾の主役としても、とても力強い存在。どちらかというと“受け”の芝居をすることが多いようですが、今回は珍しくその逆、ツッコミまたはボケの芝居を楽しんでもらえることと思います。そして僕としてはとにかく観客席を回すことを考えなくていいので、そういった意味では久しぶりに通常業務に戻る感覚もありますね。とはいえ、今回の台本もこれまた大変で、ある意味“義経伝説”であり、『リメンバー・ミー』でもあり、主役を張れるくらいの個性派たちがゾロゾロ出てくるので『アベンジャーズ』でもあり(笑)。『偽義経』のはずなのに?と思われるでしょうが、観ればきっと「ああ〜、そういうことか!」と納得していただけるのではないかと思います。

■生田斗真のコメント
劇団☆新感線には『Vamp Bamboo Burn〜ヴァン!バン!バーン!〜』以来、3年ぶり4回目の参加になります。実は、いのうえ歌舞伎に主演という形で出させていただくのも、中島さんの書き下ろしに出させていただくのも初めてなんです。源義経の偽物の役どころになりますが、歴史上の人物を描きながらも僕が属するチームのパートは意外と自由にやれそうだとも思っていて。あまり型にハマり過ぎず、舞台上で縦横無尽に飛び回りたいですね。それにしても、基本的に新感線のみなさんとご一緒するときはちょっと頭の弱いキャラクターになることが非常に多くて(笑)。今回もどうやら正義感に溢れた、憎めないおバカちゃん的な役になりそうです。そしてたっぷりと立ち回りがあり、歌があって、ほんの少しのラブがある、いかにも新感線らしい作品になるんじゃないかと予想します。本格的な時代劇なので着ているものが重かったり暑かったりしますが、お客様にはこちらが苦労すれば苦労する分、楽しんでいただけるはずですからね。今回も大いに苦労をして、大いにヒイヒイ言いながら、がんばりたいと思っています。
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