「他人と異なる理由でいじめをしないで」 障害を抱える犬から大切なことを学ぶ児童たち(米)<動画あり>

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2018年12月12日 21:12  Techinsight Japan

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Techinsight Japan

盲目で障害を抱える犬、学校施設を回り児童らに大切なことを伝える(画像は『Inside Edition 2018年12月8日公開 YouTube「Blind Dog in Wheelchair Teaches Kids About Anti-Bullying」』のサムネイル)
米ウィスコンシン州に、学校の児童らへ「偏見を持たないことの大切さ」を教えている1匹の犬がいる。その犬は盲目で脚に障害を抱えているが、児童らはその姿から多くのことを学んでいるようだ。『Inside Edition』などが伝えている。

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ウィスコンシン州ミネラル・ポイントに暮らすリサ・エッジさんが、コッカープー(アメリカンコッカースパニエルとトイプードルのミックス犬)の“ノア”(3歳)に出会ったのは、今から3年前のことだった。

ノアは生まれつき眼窩に眼球がなく、後ろ脚もひれのように変形していて障害を抱えていた。しかし保護施設でノアを見たリサさんは、すぐに引き取りたいと思うほどノアに惹かれた。

「一目見て、この子には私が必要で私もこの子を必要としていると感じたんです。何かはわからないけど、この子は特別なものを持っていると思いました。」

ノアを引き取ったリサさんは、やがて地元にある複数の学校にノアとともに招待されるようになった。リサさんが後ろ脚部分に特別な車椅子を装着している盲目のノアを紹介すると、普通の姿ではない犬を見て明らかに傷つく子や嫌悪感を露わにする子、また見た目にこだわらずにノアに触れてくる子など様々な反応が返ってくるという。それでもリサさんは、障害を抱えるノアの姿を子供たちに見てもらうことで、自分とは異なる姿の他人にも「寛容さ」を持つことを学んでもらいたいと願っている。

「ノアの姿を見て、子供たちの中には『この犬はいじめられたりしないの?』と尋ねてくる子供もいます。それこそが、子供たちに教えたいことなのです。たとえば子供たちに『いじめはダメ』と教えても、きっと子供たちは面倒くさがって私の話をまともに聞こうとはしないと思います。でも、ノアを連れて行くとちょっとした魔法が起こるのです。子供たちはノアが普通の犬ではないことにすぐ気づきます。同時に障害を抱えていても、ノアは柔らかくて可愛い犬であることも知ってくれます。ノアは目が見えず障害があっても幸せそうにしていて、車椅子を使って元気に走り回っています。そんなノアの姿を見た子供たちは、ノアが単に他の犬とは違うというだけであって他の犬よりも劣っているというわけではないことをやがて理解してくれます。見た目で差別や偏見を持たない、いじめないということを子供たちに教えるには、ノアはとてもいいお手本だといえるでしょう。」

これまで多くの学校を訪問しているリサさんにとって一番感動的だったのは、普段は学校のアクティビティにも参加しない自閉症の生徒がノアに心を開いて触れ合ったことだったそうだ。ノアを通して児童たちに大切なメッセージを伝え続けるリサさんだが、「ノアは自分が果たしている使命などは当然理解していないでしょう。でも子供たちのもとを訪れるのを毎回楽しんでいます」と話している。

このニュースを知った人からは、「いじめを無くすこと、偏見を持たないことを教えるのはとても大切なことだから、こういう方法で子供たちへ伝えるのはとてもいいと思う」「障害を抱えても幸せそうなノアの姿を見て、子供たちが多くのことを学べるといいね」といった声があがっている。



画像は『Inside Edition 2018年12月8日公開 YouTube「Blind Dog in Wheelchair Teaches Kids About Anti-Bullying」』のサムネイル
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

このニュースに関するつぶやき

  • どんなに平等を説いても、現実を知らなければ、その言葉は綺麗事でしかない。こういう形で「差」を知ることは、とても良い学びになると思う。
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