歌手のJUJUが、ある結婚披露宴でサプライズを行った。クリスマスイブにTBSテレビ『CDTVスペシャル!クリスマス音楽祭2018』でその経緯を放送して、視聴者から「めっちゃ泣けました」「素敵なクリスマスプレゼント」と大きな反響を呼んでいる。
福島県に住む50歳のシングルファーザー浩二さんが番組に送ったメールから実現したものだ。浩二さんは男手ひとつで3人の子どもを育て、長男は既に結婚して子どもが2人いる。その長男が、まだやっていなかった結婚式をこのたび挙げることになった。
そこで父親として「息子とお嫁さんはJUJUさんが大好きで、いつもJUJUさんの歌ばかり聴いています」「大好きな曲『やさしさで溢れるように』をプレゼントしたい」と番組に相談があった。
「息子にはいろいろ我慢させて苦労をかけてきた」と浩二さん。3人の子どもを育てるため昼も夜も働き、貧しい家計を子どもの頃から気にかけてくれた。おもちゃはゲームが欲しいはずなのに「欲しい」とねだったことが無い。外食はできず、3食全て父の手作り、中学高校と子ども3人分の弁当を毎朝作ったと振り返る。
打診を受けた
JUJUは、これまで「結婚式で歌ってほしい」と依頼されても都合によって受けられる人やそうでない人が出てしまうので断っており、「お願いに応えられたことがない」という。だからこそ「その分、1本でも多くのライブをやりたい、1人でも多くの人に歌を届けたい」と思っているそうだ。
しかし今回は、「そのお父さんがどうしても息子のためにっていうお願いで、心を打たれるものがある。お父さんのお願いが聞けるなら是非、やらせていただきたいなと思いました」と引き受けた。
12月22日、浩二さんの長男・辰哉さんとお嫁さんの結婚式及び披露宴が行われ「ケーキ入刀」「花束贈呈」と進んでいく。やがて親族代表のあいさつを終えた浩二さんが、「最後にもうひとつ私にお付き合いいただいてよろしいでしょうか?」と新郎新婦を大型モニターの前に案内した。
モニターに映し出されたVTRは、浩二さんが福島県から東京へやって来てソニーミュージックのビルを訪れるところを追う。一室のドアをノックして入るとそこにはJUJUの姿があった。
新郎新婦がまさかの展開に「えーーーー」と驚けば、出席者たちからも拍手が沸く。しかし本当のサプライズはこれからである。
JUJUがモニターから「辰哉さん 愛美さん ご結婚おめでとうございます JUJUです。こうしておめでたい場所でコメントを言わせて頂けて私は本当に幸せで…」と話す姿に見入る新郎新婦。彼女が「お会いしたことがない二人の幸せを願っておりますが…せっかくこうして、おめでたい場所でコメントを言うくらいだったらと思って…私、実は…」と続けながら移動するところがモニターに映る。
するとそのまま式場の階段に現れて驚かせ、「おめでとうございます 改めましてJUJUです。これからの全ての時間がやさしさで溢れますように」とピアノとギターの生演奏で『やさしさで溢れるように』を歌ってプレゼントした。
感極まった新郎新婦の目には涙が浮かび、歌が終っても「とてもびっくりしました、本当にありがとうございます」「もう、すごく感動しました ありがとうございます」と言葉にするのがやっとだった。
実は一番泣いていた浩二さんが「JUJUさんをはじめ、多くのスタッフの皆さんに大変感謝しております。このようなサプライズクリスマスプレゼントができて、二人にも一生の思い出になったと思います。ありがとうございました」という気持ちは、新郎新婦に十分伝わったことだろう。
オンエア後にJUJUがSNSで「サプライズ企画でやさしさで溢れるようにを披露させていただきました。ありがとうございました」とつぶやいたところ、フォロワーから「御家族お幸せにです JUJUさんもありがとうございました」「親の気持ちが伝わってきました。JUJUありがとう メリークリスマス」などの反響があった。
「お父さんの真心、息子さんの頑張り、JUJUさんのやさしさに泣けました」「感動しました とても素敵なサプライズ!!」「めっちゃ泣けました 素敵なクリスマスプレゼントありがとうございました〜」「追っかけ再生して大号泣」といった声も多く、思わぬ温かい涙のクリスマスになったようだ。
画像は『JUJU Official Instagram 2018年12月8日付Instagram』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)