「―Music for Peace 〜音楽で平和を〜―」をキャッチフレーズに、高い志を胸に国際平和文化都市・広島のプロオーケストラとして活動を続ける「広島交響楽団」。2月24日には『Music for Peaceコンサート』を広島文化学園HBGホールにて開催するが、同楽団の音楽総監督で指揮者の下野竜也氏の動画インタビューがこのたび公開された。下野氏はクラシック初心者にも分かりやすいように演奏曲やベートーヴェンについて語り、音楽の力についても触れている。
ベートーヴェンの交響曲をメインに、広島から音楽による平和のメッセージを発信する、“ベートーヴェン生誕250年プロジェクト/2016-2020 and beyond『Music for Peaceコンサート』”。同コンサートでは、オーケストラのバイブルともいえるベートーヴェンの交響曲を第5番から「第九」まで毎年順番に取り上げるが、2018/2019シーズンとなる今年2月24日のコンサートではベートーヴェンの交響曲第7番を演奏する。
かねてから広島交響楽団のテーマ“Music for Peace”に共感してきた世界最高のピアニストの一人、マルタ・アルゲリッチ氏は「去る8月に私は広島交響楽団のMusic for Peaceという独創的なイベントに参加しました。人類の悲劇の記憶を鮮明にしておくことは極めて重要です。そしてそれを実現するために音楽が力強いインスピレーションを与えてくれるのです」と音楽が持っている力について明言している。
来年2020年は、東京オリンピック・パラリンピックが開催され、戦後75年という節目の年。そして「第九」で「すべての人々は兄弟となる」と高らかに奏でたベートーヴェン生誕250年にあたる。下野氏は「“Music for Peace”は2020年に向かってプロジェクトが進行中です。クラシックをあまりお聴きになられないお客様にとっても楽しんで頂ける内容をご用意しています」「私たちもこの活動を通じてより素敵な演奏を皆様にお届けすること、そして何よりも音楽が平和への貢献の一つとなれるように、私たちも真摯にこの活動に参加していきたいと思います。どうぞご注目ください」と呼びかけている。