欅坂46のダンス職人 鈴本美愉、なぜ「黒い羊」で三列目に? センター務めた『Mステ』の真相

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2019年02月21日 16:51  リアルサウンド

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 欅坂46(以下、欅坂)が、2月22日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系・以下、『Mステ』)に出演し、新曲「黒い羊」をテレビ初パフォーマンスする。衝撃的な同曲は、MVを見ても、どんなステージパフォーマンスになるのか全く予想できず、平手友梨奈が久しぶりの歌番組への出演(予定)ということも含めて必見だ。『Mステ』と言えば、昨年末の『MUSIC STATION SUPERLIVE 2018』で、鈴本美愉が「アンビバレント」のセンターを務め、大きな話題となったことが記憶に新しい。彼女の圧巻のパフォーマンスに、お茶の間は賑わい、放送当時Twitterでトレンド入りを果たすなど、一躍時の人となった。しかし、「黒い羊」では意外にも三列目というポジション。そんな中、欅坂のダンス職人である鈴本は今、何を考え、どんなパフォーマンスを見せてくれるのだろうか。


(関連:【写真】欅坂46 上村莉菜・鈴本美愉・平手友梨奈、初インタビュー


 鈴本は、デビュー当時から平手の隣のポジションに付くことが多く、欅坂の中でもダンスメンバーとしてパフォーマンスでグループを牽引する存在である。デビューシングル『サイレントマジョリティー』の頃からすでにダンス未経験のメンバーとは明らかな差を感じさせるほどのキレと表現力を見せ、3rdシングル『二人セゾン』では、スカートの裏地の赤が見えるように計算して踊るという「マタドール」を発案するなど、初期からダンスで魅せる才能に特化していた。


 鈴本の優れているところは、あえてダンスにアレンジを加えることはせず、基本的には最初のMVから変わらない動きをしているところ。『欅って、書けない?』(テレビ東京系/以下、『けやかけ』)で、鈴本は自身のポリシーについて「ダンサーさんに教わる時は、最初に教わる時が重要だと思うので、足の角度とか向きを出来るだけ正確にするようにしてます」と明かしている。昨年7月に開催されたけやき坂46(現・日向坂46)との合同ライブ『欅共和国 2018』では、キャリアを積み技量が上がっていく中で、踊りに個性が出てくると観ている側に“まとまってる感”が伝わらなくなるという理由で、改めて振り付けを見直していた鈴本。アイドルグループの一員なら、いかに自分が目立つかを考えるのが一般的だと思うが、鈴本は常にグループをどう見せるかを考えている。それこそが、彼女が職人気質と言われる由縁でもあり、欅坂が他のアイドルグループとの差別化に成功した理由の一つとも言えるだろう。


 そんな鈴本は平手が休みがちになった昨年辺りから、グループを守っていく覚悟が伺えるほど、今まで以上にモチベーションが上がっている印象だ。同じくダンスで欅坂を牽引している齋藤冬優花は鈴本について「いろいろな意味で印象が変わった。鈴本なりに欅の中での居場所を見つけたのかなって感じがして。なんか自由で楽しそうだもんね」とコメントし、それに対して鈴本も「うん、めっちゃ自由(笑)」と答えている(引用:『B.L.T. 2019年2月号』)。グループ内で自分がやるべきことが明確になったことが、最近のパフォーマンスの向上に繋がっているのだろう。


 そして鈴本の名を世間に知らしめた、昨年末の『Mステ』での「アンビバレント」。平手がいないことで、他にセンターを務められる存在がいるのかと不安な声が上がる中、鈴本にしかできないキレッキレの魅力的なダンスで、一般視聴者までをも虜にした。


 鈴本は現在発売中の『EX大衆3月号』で、この『Mステ』の裏側について語っている。センターになった経緯は、鈴本を含めた「アンビバレント」のフロントメンバー4人がひとりずつセンターに立つという話があり、最初に順番が周ってきたのが鈴本だった。本番まで時間がなく、考える暇もなかったという。意外だったのは、振り入れが苦手だということ。振り付けが頭に入らなく、当日は踊れなかったと本人は口にしている。それはおそらく、振付のTAKAHIROが考えた、平手とは違う新しい振りを、鈴本が納得いくほど完璧にはマスターできなかったということなのだろう。また世間で話題となった始まる前の髪をかき上げる仕草は、鈴本自身は「なくてもいいかな」と思っていたため、それがピックアップされるのはあまり嬉しくはないとも明かしている。そして、これだけ評判が良かったにも関わらず本人は「リハの方が良かった」と自己評価が厳しいのも、いかにも鈴本らしい。いつも冷静沈着な彼女がセンターになったことについて「緊張を通り越して、よく分からない気持ちになりましたから」と言うのだから、相当なプレッシャーだったと思われる。


 メンバーからの支持も厚い鈴本は、昨年に放送された『けやかけ』の「憧れのダンスセンスランキング」では、圧倒的な票を集め1位を獲得。それだけに新シングル『黒い羊』のポジションも期待される中、先日フォーメーションが発表された。結果は、まさかの三列目の左端。ただ、鈴本の対象の右端に齋藤が位置し、ダンスのツートップである2人がシンメトリーの形となっているため、グループとして見た時の見栄えの良さを重視したのか、何か演出の意図があるのではと、ネット上では今でも論争が繰り広げられている。


 「黒い羊」に関して鈴本は、「最初は重い曲だな」と思ったが、MVの撮影でその設定が心にくるものがあり、気持ちが変わったという。「泣き崩れながら踊る事なんて初めての経験。これまでみんながどういう気持ちでパフォーマンスをしているか分からなくて。あの撮影でそういった不安がなくなった」(引用:『EX大衆3月号』)と振り返っていた鈴本。メンバー間で楽曲に対する考えを共有して深められただけに、『Mステ』ではさらに一体感を増したパフォーマンスを見せてくれるのではと期待が膨らむ。


 「センターになりたい気持ちは?」という質問に鈴本は、「グループの助けになるならやらせてもらう、という考え方ですね」と答えていた。まるで侍のような思考の鈴本なだけに、どんな位置でも自分の仕事を粛々とこなすダンス職人ぶりを発揮してくれるはずだ。果たして、「黒い羊」初パフォーマンスではいったい何を見せてくれるのだろうか。そして、三列目の意味とは? その答えがもうすぐ明らかとなる。(本 手)


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  • 鈴本の弱点は身長の低さと意外と疲れやすいところだからな。そこさえクリアできてたら今すぐにでも安心して平手の代わりを任せられると思うんだが( ̄▽ ̄)
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