『第42回日本アカデミー賞』は『万引き家族』最多8冠、『孤狼の血』が4部門

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2019年03月01日 23:40  CINRA.NET

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『万引き家族』 ©2018フジテレビジョン ギャガ AOI Pro.
『第42回日本アカデミー賞』最優秀賞の受賞結果が発表された。

『第42回日本アカデミー賞』の授賞式が本日3月1日に東京・グランドプリンスホテル新高輪で開催された。事前に発表されていた各部門の優秀賞の中から、とくに優れた作品や人物に最優秀賞を授与した。

最多となる8部門で最優秀賞に輝いたのは是枝裕和監督の『万引き家族』。是枝監督作品は昨年も『日本アカデミー賞』で6部門の最優秀賞を制したが、今年は前回以上の圧勝劇だった。

『万引き家族』が受賞したのは、最優秀作品賞、最優秀監督賞(是枝裕和)、最優秀脚本賞(是枝裕和)、最優秀主演女優賞(安藤サクラ)、最優秀助演女優賞(樹木希林)、最優秀撮影賞(近藤龍人)、最優秀照明賞(藤井勇)、最優秀音楽賞(細野晴臣)。

『万引き家族』に続いたのは、白石和彌監督の『孤狼の血』。最優秀主演男優賞(役所広司)、最優秀助演男優賞(松坂桃李)、最優秀美術賞(今村力)、最優秀録音賞(浦田和治)の4部門を制した。話題を集めた異例のヒット作『カメラを止めるな!』は最優秀編集賞と、話題賞作品部門を受賞。

■最優秀作品賞は是枝裕和監督『万引き家族』
最も優れた作品に贈られる最優秀作品賞は、是枝裕和監督『万引き家族』。同作は最多となる12部門で13の優秀賞を獲得していた。国外でも『第71回カンヌ国際映画祭』で最高賞にあたるパルムドールを受賞し、『第76回ゴールデン・グローブ賞』『第91回アカデミー賞』でそれぞれ外国語映画賞のノミネートするなど、世界的な評価を受けていた。

優秀作品賞を受賞していたのは、『万引き家族』のほか、『カメラを止めるな!』『北の桜守』『孤狼の血』『空飛ぶタイヤ』。

■細田守監督『未来のミライ』が最優秀アニメーション作品賞
最優秀アニメーション作品賞に選ばれたのは、細田守監督の最新作『未来のミライ』。同作は、『第46回アニー賞』長編インディペンデント作品賞受賞、『第91回アカデミー賞』長編アニメーション賞ノミネートなど海外の映画祭でも高い評価を獲得していたが、『日本アカデミー賞』でも栄冠を掴んだ。

優秀賞は同作のほか、『ドラゴンボール超 ブロリー』『ペンギン・ハイウェイ』『名探偵コナン ゼロの執行人』『若おかみは小学生!』。

■最優秀監督賞は『万引き家族』是枝裕和。昨年に続いて受賞
最優秀監督賞は『万引き家族』の是枝裕和。同監督は昨年『三度目の殺人』でも最優秀監督賞を受賞していた。是枝監督が『日本アカデミー賞』最優秀監督賞を受賞するのは『海街diary』『三度目の殺人』に続いて3度目。今回はプレゼンターを務めていたため、自身の受賞を自ら発表した。

是枝裕和のほか優秀監督賞を受賞していたのは、上田慎一郎(『カメラを止めるな!』)、白石和彌(『孤狼の血』)、滝田洋二郎(『北の桜守』)、本木克英(『空飛ぶタイヤ』)。

■最優秀主演男優賞には役所広司。『孤狼の血』でベテラン刑事役
最優秀主演男優賞を受賞したのは『孤狼の血』に出演した役所広司。白石和彌監督による『孤狼の血』は、柚月裕子の同名警察小説をもとにした作品で、役所広司はベテラン刑事・大上章吾役を演じた。『孤狼の血』は続編の製作がすでに決定しており、役所広司は引き続き出演する予定だ。

役所広司のほか優秀主演男優賞に選ばれていたのは、岡田准一(『散り椿』)、舘ひろし(『終わった人』)、濱津隆之(『カメラを止めるな!』)、リリー・フランキー(『万引き家族』)。リリー・フランキーは「(昨年逝去した)樹木希林さんが会場に来てるじゃん、と思ったら細野晴臣さんだった」とコメントした。細野晴臣は『万引き家族』の音楽を担当している。

■最優秀主演女優賞は『万引き家族』の安藤サクラ。『百円の恋』以来2度目の受賞
最優秀主演女優賞は是枝裕和監督『万引き家族』に出演した安藤サクラ。同作ではリリー・フランキー演じる日雇い労働者の治の妻・信代役を演じた。NHK朝の連続テレビ小説『まんぷく』も好評な安藤サクラ。『百円の恋』に続いて2度目の最優秀主演女優賞に輝いた。

安藤サクラのほか優秀主演女優賞を受賞していたのは、黒木華(『日日是好日』)、篠原涼子(『人魚の眠る家』)、松岡茉優(『勝手にふるえてろ』)、吉永小百合(『北の桜守』)。

■最優秀助演男優賞は『孤狼の血』の松坂桃李。新人刑事役
最優秀助演男優賞を受賞したのは、白石和彌監督の『孤狼の血』に出演した松坂桃李。同作ではキャリア組の新人刑事・日岡秀一役を演じた。主演は最優秀主演男優賞に輝いた役所広司。松坂桃李が『日本アカデミー賞』最優秀助演男優賞を受賞するのは初。

松坂桃李のほか優秀賞に選ばれていたのは、岸部一徳(『北の桜守』)、ディーン・フジオカ(『空飛ぶタイヤ』)、西島秀俊(『散り椿』)、二宮和也(『検察側の罪人』)。

■最優秀助演女優賞は昨年逝去の樹木希林。『万引き家族』『日日是好日』出演
最優秀助演女優賞を受賞したのは、昨年9月に逝去した樹木希林。是枝裕和監督の『万引き家族』、大森立嗣監督の『日日是好日』に出演した。『万引き家族』では「万引き」で生計を立てる一家の祖母役、『日日是好日』では茶道教室の先生役を演じた。

樹木希林のほか優秀助演女優賞を受賞していたのは、篠原涼子(『北の桜守』)、深田恭子(『空飛ぶタイヤ』)、真木よう子(『孤狼の血』)、松岡茉優(『万引き家族』)。

■新人俳優賞は平手友梨奈、趣里、成田凌ら8名。
新人俳優賞の受賞者は、上白石萌歌(『羊と鋼の森』)、趣里(『生きてるだけで、愛。』)、平手友梨奈(『響 -HIBIKI-』)、芳根京子(『累-かさね-』『散り椿』)、伊藤健太郎(『コーヒーが冷めないうちに』)、中川大志(『坂道のアポロン』『覚悟はいいかそこの女子。』)、成田凌(『スマホを落としただけなのに』『ビブリア古書堂の事件手帖』)、吉沢亮(『リバーズ・エッジ』)の8名。

最優秀外国作品賞はヒット作『ボヘミアン・ラプソディ』。優秀外国作品賞には『グレイテスト・ショーマン』『シェイプ・オブ・ウォーター』『スリー・ビルボード』『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』が選出されていた。

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