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金縛りはなぜ起きる?幽霊におびえる又吉直樹が専門家に聞く

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2019年03月24日 16:01  女子SPA!

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女子SPA!

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 ふと目覚めると、足元に誰かがいる。感じる確かな重み……助けを呼ぼうにも逃げようにも、体はピクリとも動かない! こうした金縛りの恐怖、経験したことがある方も多いのでは。でも……金縛りって一体、なんなのでしょうか?

 その答えが一冊の本にありました。それが『又吉直樹のヘウレーカ! 何気なく感じるフシギを解き明かす』です。
 本書はNHK Eテレの人気番組『又吉直樹のヘウレーカ!』(水曜22時〜)を書籍化したもので、番組では毎回、ナビゲーターの又吉直樹さんがさまざまなジャンルの研究者の話を聞きながら、素朴な疑問や謎を投げかけていくというものです。

 又吉さんもよく金縛りにあうそうで、ライブで幽霊の悪口を言ったその晩に金縛りにあったことも。「霊のしわざでは?」という悩みに対し、生命科学者の上田泰己先生(東京大学医学系研究科教授)が科学的に解明しています。

◆金縛りは“睡眠まひ”の状態

又吉:睡眠と金縛りとどういう関係があるんですか?
上田:頭の状態っていろんな状態があるんですが、おもには「覚醒(かくせい)」「ノンレム睡眠」「レム睡眠」の3種類があります。
 そのうち不思議な状態にあるのが「レム睡眠」で、脳は覚醒の状態に近く、筋肉はノンレム睡眠の状態に近い。体が寝ているのに頭は起きているような、それがレム睡眠なんですね。
又吉:夢を見るのもレム睡眠中って言いますね。

上田:夢では、いろんな突拍子もないことが起こりますよね。レム睡眠中は体をあえて動かさないよう、脳からブレーキをかける指令が出ていると言われているんです。なので、そのときにたまたま起きてしまうと、脳からブレーキがかかっているので体は動けない。
又吉:はい。
上田:金縛りというのは、レム睡眠中にたまたま目が覚めてしまったという状況で、体はまだ起ききっていない“睡眠まひ”と呼ばれるような状態だと言われているんです。頭と体の不一致みたいなことが起きているだけなんです。

◆本棚にカラフルな鳥がおる!

又吉:感覚的にわかるなと思うことがあって。金縛りにあってすごい怖くて、そのとき、本棚の上になんかおると思って見たらすっごいカラフルな鳥で。全然怖くなかったんですよ。
上田:(笑)。そうですか。

又吉:それが夢やったのか、起きてて実際そう見えたのか、どうなんだろうなって。
上田:半分寝ていて半分起きている状況で、その間を行ったり来たりしているんですね。明確に覚醒すると、起きて体も動くと思うんですよ。
又吉:意識があって起きているけど夢を見ているみたいな。「今、自分は夢を見てる」って気づいているときに近いんですかね。
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◆脳が筋肉にブレーキをかけているレム睡眠

「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」については、ご存じの方も多いでしょう。一般的に「浅い眠り」と言われる「レム睡眠」ですが、より具体的に言うなら、レム睡眠は「体(筋肉)は休んでいて、脳は活動している状態」のことなのだそうです。

 夢ではときに、とんでもない物語が繰り広げられます。そんな夢に合わせて体が動いてしまわないよう、レム睡眠中は脳から全身へ筋肉にブレーキをかける信号が出ているのだとか。朝の目覚めとともにこのブレーキは解除されるのですが、突然、目覚めるとブレーキが効きっぱなしで、体が動かない。これが、「金縛り」の正体なのだそう。

「睡眠から覚醒への移行期に生じる、一時的な全身マヒの症状」が金縛りだったのです。

◆金縛りにあった又吉、母に胃薬を渡される

 ではなぜ、金縛りはあんなに苦しいのでしょうか?これについても、又吉さんは上田先生に尋ねています。

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又吉:初めて金縛りにあったのが中学生くらいのときやったと思うんですけど、呼吸もしづらくなって。すぐに、ほかの部屋で寝てた母親のところに行って「金縛りにあった」って説明したんです。そしたら、胃薬を渡されました。
上田:(笑)。
又吉:そういうことじゃないねんけどなって。体が全部グーってなって、胸元になんかすごい重いものがあるみたいで、すっごいしんどくて。

上田:おそらくなんですけど、レム睡眠中の体が動かない中で激しく呼吸をしたり、無理に動こうとしたりしてもやっぱり思うようにいかない。そのために、息苦しい感覚を覚えるのかもしれないですね。
又吉:スキューバダイビングで、水中では酸素ボンベのペースで呼吸せなあかんのに、地上のペースで呼吸しようとすると乱れて苦しくなりますよね。それと似た感じですかね。
上田:自分の意図するように体が反応してくれないので、その不一致で脳がちょっと混乱してしまっているんでしょうね。

◆金縛りにあったらどうすればいい?

又吉:じゃあ、けっこう危ない状態なんですね。
上田:ただまあ、それで呼吸が止まってしまうわけではないので、リラックスしていればすぐによくなります。起きない人はいないので。

又吉:じゃあ、怖がる必要はないんですね。
上田:そうですね。やはり幽霊に文句を言うよりも、たぶん科学で解明したほうがいい道だと思うんです。
又吉:そっちのほうが近づけそうですよね。
上田:さすがに胃薬では難しいかもしれないですね(笑)。
又吉:胃薬がいちばん遠いですね。

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 南無阿弥陀仏でも胃薬でもなく……焦らず慌てず、じっとして、ブレーキが解除されるその時を待つ、というのが金縛りへの科学的な賢い対処法。
 一般的に金縛りは不規則な生活による睡眠サイクルの乱れ、ストレスなどがあると起こりやすくなるとも言われています。4月、環境が変わって心身に負担がかかりやすい時期。もし、金縛りに襲われたときは、科学的な対処法を試してみては。

 『又吉直樹のヘウレーカ! 何気なく感じるフシギを解き明かす』ではこのほかにも、又吉さんが様々な研究者を訪ねて聞いた、「男のつらさ“Yの悲劇”」の話や、「見ることの危うさを感じる錯視」の話などを収録。8つの対話から、知らなかった世界をのぞきみることができます。

<文/小山武蔵>

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