34年前に567gで生まれた女性、誕生した病院で看護師として働く(米)

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2019年03月25日 21:12  Techinsight Japan

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超低出生体重児で生まれた女性「他の赤ちゃんの命を救いたい」とNICUで勤務(画像は『PEOPLE.com 2019年3月22日付「Woman Who Was Smallest Baby Born in Texas Now Works at Hospital That Saved Her Life」(KCEN TV)』のスクリーンショット)
命の誕生は奇跡だ。超低出生体重児として生まれた小さな赤ちゃんが、その後元気に成長している姿を見ると、治療に尽力した医師や看護師は親同様に嬉しく思うことだろう。米テキサス州では、34年前に567gで生まれた女性が「自分の命が救われたように、他の赤ちゃんの命を救いたい」という使命を持ち、誕生した病院で看護師として働いているという。『PEOPLE.com』『CNN』などが伝えた。

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テキサス州ベル郡テンプルにある当時の「Baylor Scott and White Hospital」で34年前に生まれたタミー・ルイスさんは、同州で最も小さな赤ちゃんとして報じられたほどの超低出生体重児だった。

24週で生まれたタミーさんは体重がわずか567gしかなく、生存率は5〜10%だった。最初の3か月半はNICU(新生児集中治療室)で呼吸を助けるため気管にチューブを入れて人工呼吸器に繋がれ、集中治療を受けた。

奇跡的に元気に退院できたタミーさんは、その後健康に育った。やがて高校生となり自分の進路について考えた時に「子供と関わる仕事がしたい」と思い、教師か医療関係の職場に惹かれた。医療分野のリサーチを始めたタミーさんは、すぐにその内容に興味を持ち、神が自分を導いてくれたと思ったという。

そして2009年、名称変更で「McLane Children’s Medical Center Baylor Scott & White」になった病院で、タミーさんはNICUの呼吸療法士として日々小さな命を救うべく職務に励んでいる。

「生まれた病院で、しかも自分と同じ状況にある患者を助けるために働ける人はそう多くはないと思います。私は自分と同じ状況を味わっている患者や、患者の家族を救う仕事がしたいと思いました。毎日この仕事をして、自分が生かされていることの喜びを感じています。」

現在は、6歳と3歳の子供の母親だというタミーさん。2人の子供はタミーさんのように超低出生体重児ではなかったそうだが、NICUにいる赤ちゃんの親たちには自身の出来事をシェアして希望と励みを与えている。

「NICUではスタッフと赤ちゃん、その家族が一緒に過ごす時間が長いのでスタッフも家族の一員になるような気持ちなんです。赤ちゃんが元気になって家に帰れるよう、スタッフ全員が治療に全力を尽くしています。また、元気になって退院した赤ちゃんが、定期健診で来院する姿を見るととても嬉しくなります。とっても小さかった赤ちゃんが、元気に成長していく姿を見ることほど最高なことはないですからね。」

自分の命が救われたように、同じ現場で他の赤ちゃんの命を救いたいというタミーさんの使命は、今後も続いていく。



画像は『PEOPLE.com 2019年3月22日付「Woman Who Was Smallest Baby Born in Texas Now Works at Hospital That Saved Her Life」(KCEN TV)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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