森田想×田中芽衣×蒼波純×枝優花が語る、『放課後ソーダ日和』の裏側 「多様性の塊みたいな作品」

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2019年04月09日 17:11  リアルサウンド

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 2018年の夏にYouTubeで配信された『放課後ソーダ日和』が、映画化され、Blu-rayも同時発売された(一般発売は5月22日(水)より)。国内外で反響を呼んだ枝優花監督の映画『少女邂逅』のアナザーストーリーとして制作された本作は、バラバラの個性を持った17歳の女の子たち3人が放課後、クリームソーダを飲むために喫茶店を渡り歩く姿を描いた物語である。


 YouTubeにて、一話10分弱、全9話のグルメドラマという形で配信された本作は、暗鬱とした少女の青春を描いた『少女邂逅』とは違うアプローチの、ささやかで微笑ましいやりとりの中に、とても切実な気持ちが込められた青春ドラマとなっている。


 この度、リアルサウンド映画部では監督の枝優花と主演の森田想、田中芽衣、蒼波純にインタビュー。企画のはじまりから、オーディションの経緯、YouTubeでドラマを作る上で考えたことや撮影の裏話など、じっくりと話を聞いた。(成馬零一)


●新時代のドラマはどのようにして生まれたのか?


――『放課後ソーダ日和』は、どのような経緯ではじまったのですか?


枝優花(以下、枝):ALPHABOATさんから「撮りたいものがあれば」と、お話をいただいたのがきっかけです。きっちりした決まりはなくて短編形式のものなら、映画っぽいものでもドラマっぽいものでもいいという、何をやってもいいチャレンジ企画だったので、「じゃあ」という感じで、好き勝手にやりました(笑)。


―― 映画『少女邂逅』のアナザーストーリーとなった理由を教えてください。


枝:半年前から『少女邂逅』の上映がはじまっていて、クリームソーダに反応してくださる方が多かったので、クリームソーダを絡めた『少女邂逅』のアナザーストーリーを作るというところからスタートしました。


―― 物語の構成は『孤独のグルメ』(テレビ東京系)のような、グルメドラマですね。


枝:作品に生かされているかわかりませんが、ヴィレッジヴァンガードに入り浸って半年ぐらいグルメマンガを読み漁って研究しました。グルメマンガやグルメドラマは昔から好きだったのですが「バカバカしさを持ちながらも感動するのはなぜなんだろう?」と分析して、お決まりの台詞を作ることやキャラを立たせる方法を考えました。


―― 主題歌もすごく合ってました。


枝:羊文学さんとは、ずっとやりたくて、共通の知人を通して今回お願いしました。その時に、アルバム用に準備しているリード曲として聴かせてもらったのが「ドラマ」と「天気予報」だったんです。


―― 元々、あった曲なんですね!


枝:ドラマのために作った曲じゃなかったんですよ。「天気予報」は、SUPERCARの「cream soda」という曲のイントロに近いものがあって(ボーカルの塩塚さんがSUPERCARさんが好きというのもあるのかもしれないのですが)、一見『放課後ソーダ日和』のために作られたように見えるんですけど、実は偶然なんです。


●オーディションで決まったキャスティング


―― サナ、モモ、ムウ子を演じた3人はどのような経緯で決まったのですか?


枝:『少女邂逅』とは違う雰囲気にしたいと思い、観た人が共感できるものを作りたいと思ったのがはじまりですね。学校の友達に居そうで居ないという絶妙なラインの子をそろえたかったんです。ある程度のイメージはあって、企画を通す際に候補の方の名前は上げていたのですが、最終的にはオーディションで現在の3人に決めました。


―― サナを演じた森田想さんを起用した理由を教えてください。


枝:森田さんを真ん中に置くことで、物語を引っ張ってもらおうと考えました。演技の面で引っ張ってくれる人がほしかったのですが、そこは希望した通りになったと思います。


森田想(以下、森田) オーディションだけは、どれだけ受けても緊張するのですが、枝さんとは以前から面識があったので、緊張以上に嬉しかったです。オーディションの日は卒業式の後で、友達と芝公園でひとしきり騒いだ後で向かったのですが、台本は3人が最初に仲良くなる過程のシーンだったので演じていて楽しかったです。合格の知らせを聴いた時は、その延長線上にあるシチュエーションを演じられるのが、楽しみでした。


―― 森田さんとサナと似ていると思いますか?


森田:気持ちの上がり方は似てるんですけど、サナちゃんが根本に持っているものから出る元気さと私の根本にあるものは違うと思います。同じ元気さの度合いは同じでも質が違って、サナちゃんの元気さの方が質が良くて、本当にいい子だなぁと思います。そこは楽しんで演じました。


―― 第4話冒頭の家の中でのシーンなど、サナは一人芝居が多かったですね。


森田:扇風機のシーンは、日常的な動きを自由に演じられたので、すごく好きです。サナちゃんは、がさつなところがあるのですが、私はそれ以上にがさつなので、いつもの私を抑えてやるとどうだろう? と考えました。お茶をとりにいって冷蔵庫を明けて、見ずに戸棚を明けてコップを出してといった流れは、自分で考えて演じたのですが、1人の時は自分発信のことができるシーンが多かったですね。


―― モモは人気モデルで、田中芽衣さんと重なるところが多いですね。


枝:あて書きとは少し違いますが、こうあってほしいという私の願望と本人のイメージがうまくミックスされた結果、モモになったと思います。3人の中では、十代の子たちが憧れるような、自分もこういう人生を送りたかったと思えるような子にしたかったので、SNSを見まくって探しました。田中さんとは、オーディションの日は予定が合わなかったので、後日、お会いしたのですが、こういう風にしたいと思ったとおりの子で。パキパキと自分の意見を主張して「今は世間みんなが週刊誌だから」と言いながら、別に悲観している感じでもなく「だから、私はこういう風にします」とストイックに考えているけど、それを表に出さない。自己プロデュースがしっかりとできているストイックなかわいさが、モモにぴったりだと思いました。


田中芽衣(以下、田中):モモは自分自身にぶりっ子を足したって感じで(笑)、共通点が多かったのでやりやすかったです。私はどちらかというとサバサバしていて、ぶりっ子とは無縁だったので、そこは大変でしたが、あとはやりやすかったです。


 台本をもらった時は飛行機の中で、仕事先に向かう時に読みました。3人で喫茶店に行った時に、モモが「普通の女の子だってわかってるよ」と言われるシーンを読んだ時に、一回泣いて。現実の私にも響く「言ってほしい台詞」だったので、嬉しかったです。


―― 第8話に登場した「モモのCM」は、かわいかったですね。


枝:あのCMは、私は監修してないんですよ。知り合いのクリエイターの方が作ってくれました。あれは別行動でサナを撮っている間に撮影してもらって。


田中:ここまで“モモ”ならやりきろうって思いました(笑)。実はあのアイスは、桃味じゃなくてクリームチーズ味だったので結構重くて。その重さに耐えながら、ここはモモを全力でやりきらないとCMにならないと思って演じました。


枝:普段のモモの感じとは違って、芸能界でがんばっている姿を見せたかったので「無茶をさせてください」と、お願いしました。


田中:オンとオフを見せないと成立しないんだろうなぁと思ったんです。サナに凄いなぁと思ってもらうようなCMにしないといけなかったので、モモ・アピール全開で、めっちゃピンクな衣装でがんばりました。


―― 蒼波純さんが演じたムウ子は当初のイメージと大きく変わったそうですが?


枝:3人それぞれにコンプレックスを持たせたかったのですが、ムウ子には見た目に対するコンプレックスを持たせたかったんです。当初は、安直に体型の悩みにして太っている子にしようと思ったんですけど、10代で太っていて、チャーミングで役を回せるという役者ってなかなかいないんですよ。ぱっと思いつくだけでも1人2人くらいで。そんな時にオーディションに来ていた(蒼波)純ちゃんを見て、すぐに方向転換をしようと思いました。彼女のイメージに合わせてコミュニケーションのできない子にしようと思ったんです。


―― 蒼波さんは違う役のオーディションで来られたのですか?


枝:3人の役をぐるぐる回しながら演じてもらいました。オーディションは、「役」と本人のイメージが合うかどうかで決めることもあるんですけど、「人」で考えることもあります。


――良い役者が入れば役を変えたり、増やしていくということですね。


枝:ムウ子が好きになるタクロウくんも、オーディションで生まれた役です。タクロウくんを演じた福崎那由他くんは「女子高生で募集しますが、性別問いません」と書いたら、オーディションに来てくれたんですよ。


 福崎くんにもムウ子の役を演じてもらったのですが、オーディションの中で臨機応変に、この子使いたいなぁという人がいたら、役を新しく作っていきました。サナとモモはある程度、イメージは固まっていたのですが、純ちゃんが演じたムウ子はチャレンジ枠で、一番化学反応が大きかったですね。


―― 蒼波さんは、ムウ子に決まった時はどう思いましたか?


蒼波純(以下、蒼波) 太っている子の役だったので……太らなきゃいけないのかなぁって思いました。でも話を聞いてみたら、ありのままでいいって言われて……そうかって(笑)。


―― ムウ子と蒼波さんは似ていると思いますか?


蒼波:ムウ子ほど極端ではありませんが、私も喋るのが苦手なので気持ちはよくわかりました。


―― なかなかしゃべらない役でしたね。


蒼波:最初はホント喋らないですよね。機械でしゃべって。喋らずにクリームソーダのおいしさを表現するために表情に気をつけました。


―― あれはアプリですか?


枝:棒読みになる音声アプリがあるんですよ。そのアプリを使ったり、スタッフが読み上げたりしました。


―― ムウ子は喋らないので、逆に目が行きますね。


枝:黙っていても、面白い人っているじゃないですか。なんか見ちゃうというか。そういうところがムウ子にはあるなぁと思って。何を考えているのかわからないけど、わかるというか、何をしでかすかわからない感じが面白かったんですよ。逆にサナは喋っている時の表情のコミカルさを見せたいと思いました。


――3人とも表情が絶妙でした。演技は細く指示されたのですか?


枝:語尾を少し変えたくらいですかね。逆に言ったのは「カメラ回してないから、クリームソーダ飲んじゃだめだよ」とか(笑)。


●アイスが溶ける時間との戦いだった撮影


―― 喫茶店の撮影は一日一箇所ですか?


枝:二箇所です。ホント、タイトなスケジュールで。私たちスタッフは飲めないけど、ちょっと暑い時期の撮影だったので、いいペースで3人が飲んでいて。演者は大変だけど、私たちからするといいなぁと思って(笑)。


―― 飲んだり食べたりしながらの演技は大変ですよね。


田中:とにかく、クリームソーダが出てきてから溶ける時間と芝居の時間の戦いが壮絶で。いい感じで台詞を言えたけど、ちょっと(クリームソーダのアイスが)ドロドロすぎたよねぇってことがあって。


一同:あぁ〜。


田中:でも私は溶けたものは撮影に使えないから食べれるじゃないですか。だから、ラッキーって思いつつも、大変でした(笑)。


森田:単純にアイスは溶けますよね。


―― 何分くらいで溶けるんですか?


枝:5分くらい? 


田中:ストローで触ったら、すぐですよね。


枝:これがパフェだったらどれだけいいか(笑)。生クリームは耐えられるけど、アイスは飲んだ瞬間溶けるので。最終話のサナとお父さんのシーンは長回しだったので大変で。あれは裏でスタッフの男の子が作ったのですが、5回くらい撮り直した時に「ラストチャンスっす。もうシロップがないっス」と言われて大変でした。


●『少女邂逅』と真逆のアプローチ


――『少女邂逅』と『放課後ソーダ日和』は真逆のアプローチだったので、こういう作品も撮る人なのかと驚きました。


枝:映画の時は、言葉はあまり使いたくなくて、台詞やモノローグは入れたくなかったんですけど。


―― 確かに『少女邂逅』は映像的ですよね。


枝:ドラマは逆に台詞で言ってくれるメディアじゃないですか。YouTubeで配信するにあたって、若い人に届けたいと思ったので「なるべく言葉にせねば」と思いました。そこは映画の時とは違う意識だったと思います。


――『少女邂逅』で映像的な表現をやりきったという所もあるのでしょうか?


枝:毎回そうですね。アートっぽい作品を撮ると疲れちゃって、次はド定番のものを撮るという感じで。


―― メッセージ性の高い台詞が素晴らしかったです。脚本はすぐに書けたそうですが。


枝:『少女邂逅』を撮ってから若い子からメッセージをもらうことが増えたんですよ。中には「部活のみんなが話を聞いてくれません」「がんばりたいけど、どうしたらいいかわかりません」といった悩み相談もありまして、20代の私の立場からすると、そんなことで悩むんだってことの連続なんですよね。


 自分の気持ちを友達に言えなかったことや、教室が狭かったことすらも、忘れかけてますが、そんな学生時代の記憶を思い出して、若い子からいただいたリアルな声を詰め込みました。自分が当時感じていた気持ちに外部からの意見を取り入れたのが『ソーダ日和』ですね。


――3人の姿を見ていると、自分が17歳だった頃を思い出します。喫茶店じゃないですけど友達と本屋にずっと居て、本も買わずに文庫本の背表紙だけ延々と見てたなぁとか。


枝:お金がないなりの楽しみ方ですよね。


―― 700円くらいの贅沢。ワンコイン(500円)+αって金銭感覚が絶妙ですよね。


枝:今、高校生がタピオカにめっちゃ熱中してるのは、絶妙な値段なんだろうと思いますね。あれが800円だとちょっと高いんだろうなぁ。


―― 学生時代、みなさんは放課後をどのように過ごしてましたか?


田中:私は芸能の通信だったので、お仕事で学校に行けないことが多くて。しっかりと高校生活を送ったことがなかったので、逆にふつうの高校生は放課後、何してるんだろうと思ってました。


森田:土曜日は午前で授業が終わったので、ファミレス行ってチーズIN(ハンバーグ)食べて。


田中:えぇ〜高校生が(笑)。


森田:その後、カフェ行ってフラペチーノ飲んで。渋谷行ってタピオカ飲んでました。


一同:へぇ〜


――それだと、1000円超えませんか?


森田:それはテスト明けですね。普段はファミレス、カフェ、プリクラです。


田中:カフェに対する憧れがあるんですよ。カフェも500円くらいで、カスタムにすると800円くらいだから。そういう憧れはありますね。


蒼波:放課後、たまにカラオケに行くんですけど、フリータイムが600円くらいで入れるので……そういう過ごし方をしてます。


―― 撮影中の3人はどんな様子でしたか?


田中:私とサナ(森田想)は元から友達で、お互いの空気感はわかってたんですよ。だから、2人で盛り上がってるのを(蒼波純が)「うんうん」って聴いてくれる仏のような天使のような感じでした。


森田:でも時々、話に入ってくれるって感じで。


―― 蒼波さんは2人が話しているのを、どんな気持ちで聴いていたんですか?


蒼波:いやぁ〜。なんかこう、地元と時間の流れが違うなぁと。


枝:3人はワイヤレスマイクをつけてるので、喫茶店の外でスタッフと打ち合わせをしている時も、ずっと声が聞こえてくるんですよ。大人が聞くと10代の会話って超早くて、早口言葉みたいなものすごいスピードで2人が喋ってる中、うっすらと純ちゃんの声が「ふふ」って聴こえるから「参加して!」って思ったりして(笑)。もちろん、楽しんでるのはわかるんですけど、役のまんまだなぁって、スタッフと話してました。


●“YouTubeドラマ”としての戦略
―― YouTubeでドラマを配信する際に、なにか戦略のようなものはありましたか?


枝:10分の中で、どう見せるかですよね。データを見せられて、最初の45秒で「視聴者は気持ちが離れます」と言われたので、どうしようかと考えました。


―― 短い尺の中で盛り上がりを作っていくのは大変だと思うのですが。


枝:難しかったですね。本当はもっとじっくり撮ってあげたかったし、映像で見せるところも用意したかったんですけど、YouTubeというプラットフォームで見せることの面白さを活かさないといけなかったので、割り切って全部台詞で言わせるようにしたり。そこはカメラマンや助監督と話し合いましたね。


―― 映像面で気をつけたことはありますか?


枝:「引き」は禁止にして「寄り」を増やしました。一回MVで引きの映像を撮ったのですが、スマホで見ていると、引きの映像は米粒みたいになって誰だかわからなくなってしまうんですよ。だから今回は、YouTubeで見ることを想定したロケーションにしたり、カラーグレーディングも「インスタ映え」じゃないですけど、見ていて飽きないビビットなものにして、クリームソーダの色が映える配色にしていこうということは、スタイリストと話し合いました。映画ではできないことだったので、このやりとりは楽しかったです。


―― 短い時間の中で登場人物が、どんどん成長していきますね。


枝:最初は見やすくするためにグルメドラマのセオリーでお決まりを作って、途中から崩してヒューマンドラマにするという構成は意識しました。


 映像も最初から長回しで撮るとYouTube層が離れてしまうので、最初は短いカットで細かく割っていき、最終話に近づくにつれて、「引きの一発撮り」を増やしていきました。


――確かに、後半になるにつれて長回しのカットが増えていきますね。第8話の坂道のシーンはとても不穏で良かったです。


森田:だんだん、映画的になるんですよ。


―― 坂道の後ろに映ってる人って、エキストラですか?


枝:エキストラではないです(笑)。


―― 横にはけてくタイミングとか絶妙ですよね(笑)。


枝:あれは撮影が大変で。すごく長いストロークだから、車とかバスがめちゃめちゃ通るんですよ。


―― 変な動きをする人がいたら、撮り直しですよね。


枝:そうなんですよ。子どもがわーとたくさん来たりすると面白いんだけど、そういうシーンじゃないからNGにしたり、逆にずっと撮ってるので、スタッフが映り込んだりして。結構、時間がかかりました。


YouTube、Blu-ray、映画、それぞれの見どころ
――現在、『放課後ソーダ日和』は映画館でもパッケージ(Blu-ray)でもYouTubeでも見られる状態となっています。最後にそれぞれの見どころを教えてください。


蒼波:YouTubeだと1話ごとにエンディングがあって、喫茶店のクリームソーダのメニューが見られるという面白さもあるのですが、映画版だとひとつながりになっているので、物語がとても理解しやすいと思います。


――ムウ子の変化は映画だとよくわかりますよね。そういえば、ムウ子が一度、メガネとったのにまた、戻ったのはどうしてですか?


枝:また戻るのも面白いよね。って、それくらいの理由です(笑)。


田中:Blu-rayのパッケージがとてもかわいいくて。中のフォトブックも素晴らしくて、フィルムで撮っちゃう感じが『放課後ソーダ日和』と合ってるなぁと思います。いろいろなものが重なっての『放課後ソーダ日和』なので、楽しんでいただければ。


森田:YouTubeで配信される連続した作品に関わったことがなかったので、毎話々々更新されていくのが面白かったです。今は一気見することもできるので、色々な見方をおすすめしたいと思います。どこでも見られる多様性の塊みたいな凄い作品です。


枝:しっかりしてるな(笑)。実は細かいこだわりを随所に入れていて、たとえば、季節の移り変わりを虫の鳴き声の変化で表したりしています。映画版だと一気に体感できるので、YouTube版だとわからなかったことが映画版では気づきやすいんじゃないかと思います。だから両方見比べていただければありがたいです。


(取材・文=成馬零一/写真=池村隆司)


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