カジヒデキにとって通算18枚目のアルバムとなる同作には全12曲を収録。プロデュースは堀江博久が手掛けた。収録内容は後日発表。
カジヒデキは5月から堀江と共にアルバムのリリースパーティーを開催。5月23日に神奈川・鎌倉のcafe vivement dimanche、5月29日に兵庫・神戸のBO TAMBOURiNE CAFE、5月30日に京都・二条城前のSONGBIRD COFFEE、6月9日に千葉・西千葉のcafe STANDで行なわれる。ドレスコードはドット、ボーダー禁止、「あなたの思う『ゴシック』をイメージする格好」となっている。
さらに4月17日には1990年代のカジヒデキ、4月24日には2000年以降のカジヒデキの過去作品の配信がスタートする。
■カジヒデキのコメント
昨今の世界的な90'Sリバイバルの影響もあるかもしれませんが、個人的に「思春期」「青春」そして「大人になること」をテーマにしたアルバムを制作しようと思った時、自分の思春期、青春期を振り返ると、80年代後半から90年代前半の時期にあたるので、その頃に影響を受けた音楽をサウンドの核に持ってきたところ、偶然か必然か90'Sリバイバルに重なったという感じです。
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ゴスはゴシック(GOTHIC)であり、当時はポジティブ・パンク(=ポジパン)と呼ぶ方が普通でした。
簡単に説明すると、80年代初頭にUKで巻き起こったポスト・パンクの流れで、世紀末の退廃的なファッションと思想、ダークな音楽性を基本にしつつ、ファッショナブルでアーティスティックな様式美の世界。10代後半の僕はまさに、その退廃美と耽美的な世界にどっぷりと浸かった、暗黒な青春時代を送りました。
そして80年代終わり〜90年代にかけては、プレ渋谷系→渋谷系の時代。
正に僕はその時代を通して、そのシーンの渦中にいました。
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今では当たり前の事ですが、当時の熱量の凄さは尋常ではなかったんです。
このアルバムは、僕自身が90年前後に最も刺激を受けたサウンドをベースに、過去と今が美しく結びつく接点のような作品作りを心掛けています。
「ゴスロマンス」というタイトルは、僕の思春期/青春期の相反する二つの世界「ゴスとネオアコ」を表現しています。
ネオアコの方がなぜロマンスかと言うと、ネオアコは青春の苛立ちを歌いつつも、サウンドは至ってロマンチックなもので、ネオアコの代表アーティストと言えるフリッパーズ・ギターは2ndアルバム「CAMERA TALK」のサブタイトルとして「Anarchic Romanticism of Youth」と言い放ったところを由縁にしています。
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ただ、僕のスピリット=僕の生き様としてゴスは切っても切り離せないものなので、タイトルに一翼に持って来たのです。
それは「自分のスタイルを貫く、曲げない」という意味でも、今年FUJI ROCK出演で来日するザ・キュアーのロバート・スミスと同列に語って頂きたい生き様だと思っています。
プロデューサーは昨年リリースしたミニ・アルバム「秋のオリーブ」に続き、25年来の友人であり盟友である堀江博久氏。
お互いのことを知り尽くしているからこそ生まれる信頼とハーモニーによって、僕の作品でも最高傑作が生まれようとしています。