大化から令和まで、その数248! 知れば知るほど深い元号の雑学

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2019年04月28日 18:02  新刊JP

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大化から令和まで、その数248! 知れば知るほど深い元号の雑学
いよいよ「平成」の時代も残りわずかとなった。

ところで、元号第1号の「大化」から新たな元号「令和」まで248の元号について、どれだけ知っているだろうか? 改元する理由も時代をさかのぼれば様々で、縁起のいい出来事があれば改元し、また悪いことが起きても改元をした。

こうした元号のアレコレを、ランキングなどを通して分かりやすく紹介するのが、作家・藤井青銅さんの『元号って何だ?』(小学館刊)だ。

現在では「一世一元」と定められている元号だが、明治以前の改元の理由は前述の通り様々。新しく天皇が践祚した時の「代始改元」のほか、世の中にめでたい印が出現した時に改元する「祥瑞改元」がある。これは、今の治世がうまくいっている印、天皇の「徳」が高い証拠として天が示したものという考え方で、元号初期の奈良時代に多いという。

そのなかでも「珍しく、めでたい様子の亀」が献上されるケースが多い。藤井さんはこれを「亀元号」と呼び、私見でレア度をランキングにしている。

第5位「神亀」…長さ一寸半、幅一寸の白い亀が献上される
第4位「嘉祥」…豊後から白い亀が献上される
第3位「宝亀」…肥後から白い亀が、あいついで献上される
第2位「霊亀」…背中に「北斗七星」の模様がある亀が献上される
第1位「天平」…背中に「天王貴平和知百年」の文字がある亀が献上される
(p.27-p.28より)

これら「亀元号」のうち「霊亀」「神亀」「天平」「宝亀」の4つが奈良時代。55年間で4回も亀によって改元しているのだ。

縁起のいい出来事が起こると改元。逆に縁起が悪いことが続いても改元する。
これは「名前を変えて、厄払い・ゲン直しをしよう」という感覚だ。災害、大火、飢饉などの悪い出来事を受けて改元することを「災異改元」という。

また、「元号の漢字そのもの」から災異の不吉さを感じ取り、「この元号の文字は縁起が悪い」と言い出す人も現れる。藤井さんはこれを愛すべき「イチャモン改元」と呼んでいる。これもランキングにしている。

第5位「歴仁」鎌倉時代
第4位「正保」江戸時代
第3位「明暦」江戸時代
第2位「天保」イチャモンは平安時代
第1位「明和」江戸時代
(p.41-p.42より)

たとえば、第1位の「明和」は、明和8年になると、「明和9年(めいわくねん)は、迷惑年に通じる」という噂が流れ、まさにその年「明和の大火」があったので改元された。
年数まで含めた同音異義語は、イチャモンレベルが高いと藤井氏は述べる。



日常生活ではあまり意識することのない元号だが、今回の改元によってこんなに注目されているのだから、元号について深掘りしてみるいい機会だ。亀改元、イチャモン改元など、思わず誰かに教えたくなる元号の面白さが満載の一冊である。

(ライター/T・N)

このニュースに関するつぶやき

  • 明和8年になると、「明和9年(めいわくねん)は、迷惑年に通じる」という噂が流れ、まさにその年「明和の大火」があったので改元された。→8年前に気付かんかったんかいな?と思う。そんな理由で国全体が動くとか…呑気な国である。
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