山本耕史の危険な香り 『ストロベリーナイト・サーガ』待望の「インビジブルレイン」

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2019年05月24日 07:51  リアルサウンド

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 暴力団の構成員が殺された事件を追うことで、過去に警察が抱えた闇が明るみになってしまう。それを避けるべく動く警察と、真相究明に奔走する姫川(二階堂ふみ)が描かれた『ストロベリーナイト・サーガ』(フジテレビ系)第7話は、ヤナイケントという男がキーパーソンとなる。ヤナイを追う中で不動産屋を自称する牧田(山本耕史)と出会う姫川だが、実は牧田は暴力団組織極桜会の会長。素性を知らぬまま、ヤナイを追うという目的もあり接触を続ける牧田と姫川の間にはただならぬ雰囲気が漂うのであった。原作は誉田哲也の姫川玲子シリーズ「インビジブルレイン」で、過去には『ストロベリーナイト』のタイトルで映画化されている。本作では前後編で分けて描かれた。


【写真】亀梨演じる菊田


 姫川が牧田に惹かれていく様子に気づき、必死で気を引こうとする菊田(亀梨和也)だが、姫川は牧田と会っている時に菊田からの着信を無視してしまう。大きく態度を変えるわけではないが、姫川は牧田と会う前に髪型を気にし、『ストロベリーナイト・サーガ』のメインテーマカラーでもある赤のライン入りのインナーを身につけ、いつもと違う雰囲気だ。少なからず男性として意識しているように感じる。姫川自身がそれに気がついているのかは定かではないが、菊田はすぐに察した様子であった。牧田が極桜会であることがわかり、雨の中手を引かれ走る姫川と牧田。その様子を見ていた菊田は降りしきる雨が涙を表すかのようにショックを隠せないようであった。雨の中走る姫川と牧田の姿は、これまでの『ストロベリーナイト・サーガ』とは一味違うロマンチックさを感じさせる。男らしく危険な香りのする牧田を演じるのは『きのう何食べた?』(テレビ東京系)で好演を見せる山本耕史だ。同性愛者の役とはうって変わって、暴力団の会長を演じる。菊田が控えめな男性であるのに対し、牧田は姫川を力強く惹きつける男気を感じる役柄である。山本も堂々とした姿で二階堂をリードした。


 「インビジブルレイン」前半では事件についての導入が描かれている。暴力団が関係していること、過去の事件を掘り返されないために警察がヤナイの存在を隠蔽しようとしていることなどが中心に物語が進む。その中で、姫川は単独捜査をし、個人的に牧田と接触を続ける。しかし実際に小林を殺した人物は誰なのか、仁龍会会長である藤元(鈴木隆仁)を殺したのは誰なのかは明かされていない。事件としてはなだらかに進展するが、姫川にフォーカスすると事態は大きく動いていた。今までは姫川班としてチームで捜査していた姫川が、単身で捜査に乗り込み、さらに心惹かれる男性の存在まで現れ、急展開を見せている。


 今回から少しだけ出演している、キーパーソンとなるヤナイ役にはジャニーズJr.の寺西拓人が抜擢された。次週はさらに寺西の芝居をしている姿も観ることができるだろう。同じ事務所の先輩である亀梨、重岡大毅に続き、どう活躍してくれるのかも注目だ。


(Nana Numoto)


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