上位浮上へ清宮幸太郎をどう使う? 注目される栗山采配

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2019年05月29日 15:20  ベースボールキング

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ベースボールキング

5月28日のロッテ戦、清宮が右中間に2点二塁打を放つ=札幌ドーム
◆ 今季一軍初昇格から4試合連続打点!

 開幕から5割近辺を行き来している日本ハムに、起爆剤となりそうな存在が帰ってきた。

 開幕前に右手有鉤骨を骨折し、リハビリを行っていた清宮幸太郎が5月24日に今季初昇格。同日の西武戦に「7番・指名打者」でスタメン出場すると、犠飛で打点をマーク。翌日の試合では今季初安打となる適時二塁打で2打点。さらには、その後も結果を残し、得点圏打率は8割(5−4)、復帰から4試合連続打点と貢献している。

 リーグこそ違うが、同学年の村上宗隆(ヤクルト)が開幕からスタメンに定着し、すでに13本塁打。さらに38打点は、鈴木誠也(広島)と並んでリーグのトップタイだ。同期の活躍には清宮も刺激を受けていることだろう。

 そんな清宮を栗山英樹監督がどのように起用していくのかは、これからの注目ポイントの1つになるかもしれない。


◆ 気になる攻守のバランス

 清宮の復帰前、指名打者では、王柏融と近藤健介のふたりが主に起用されていた。

▼ DHでの先発試合数
・21試合 王 柏融
・12試合 近藤健介
・8試合 田中賢介
・4試合 中田 翔/清宮幸太郎

 しかし、清宮が復帰したことで近藤が三塁、王が左翼の守備にそれぞれついている。「三塁・近藤」は、レアード(現・ロッテ)の退団が決まってから、春季キャンプなどでも考えていたプランだが、5月26日の西武戦では失点につながる悪送球もあり、試合には勝ったものの、守備のほころびが出た(その後、左翼で好守を披露)。

 また、左翼の王も守備が決してうまいタイプではない。今後も清宮、近藤、王の3人をスタメンで起用する場合、ある程度は守備の部分に目を瞑る必要もあるだろう。当然ながら、チームのウィークポイントにもなりかねない問題でもあり、現状は試合終盤になると近藤が左翼にまわって、三塁に本職の内野手を配する形が多い。

 広い札幌ドームを本拠地としているということも踏まえ、守備を疎かにすることはできないし、来週からは交流戦もスタートする。セ・リーグの本拠地では「指名打者」を使えないため、好調な清宮を代打に回すのか、攻守のバランスも含め、栗山監督によるチーム編成・起用法は気になるところ。

 大谷翔平(現・エンゼルス)の二刀流を推し進め、「1番・投手」という驚きの起用法もあった。今シーズンは、「ショートスターター」と呼ばれる、先発投手に短いイニングを任せる戦術も採用。また、打球傾向による大胆な守備シフトも取り入れるなど、これまでの常識にとらわれない采配を見せている。

 チームの上位浮上のキッカケになり得る「清宮」というピースが加わったいま、栗山監督がどのような采配を揮うのかにも注目したい。

※数字は2019年5月28日終了時点

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