WRC:トヨタ、第7戦ポルトガルのシェイクダウンに手応え。マキネン「クルマのセットアップに自信」

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2019年05月31日 13:11  AUTOSPORT web

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シェイクダウンステージを走るヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)
5月31〜6月2日に行われる2019年のWRC世界ラリー選手権第7戦ポルトガル。開幕前日の30日にはシェイクダウンが行われ、3台のトヨタ・ヤリスWRCを投じるTOYOTA GAZOO Racing WRTはクリス・ミークが2番手タイムを、オット・タナクが4番手タイムを、ヤリ-マティ・ラトバラが7番手タイムを記録した。

 ヨーロッパ圏で行われるシーズン初のグラベル(未舗装路)イベントとなるラリー・ポルトガル。セッティング確認のチャンスとなるシェイクダウンは現地8時ごろからスタートした。

 全長4.6kmのシェイクダウンコースはグラベル路面に加え、一部にターマック(舗装路)も交じるミックスサーフェス。ドライコンディションのなか行われたシェイクダウンで、ミークは4回目の走行で2番手タイムとなる3分2秒2を刻んでみせた。

 前戦ラリー・チリで優勝したタナクは1回目の走行で3分2秒7のベストタイムを記録。ラトバラは4回目の走行で3分3秒2を記録して、シェイクダウン7番手につけるなど、トヨタ陣営の3名は本戦に向けてマシンの最終調整を進めた。

 チーム代表のトミ・マキネンは「ドライバーたちはシェイクダウンでクルマに満足し、いいタイムも出た。特に、序盤の走行では我々のドライバーが上位を占めるなど、ポジティブな内容だった」とシェイクダウンの手応えを明かす。

「ラリーのタイムにはまったく加算されないものだが、それでもいいスタートになったことは間違いない」

「ラリーの前にポルトガルで非常に有効なテストを行ない、ドライバーたちはクルマのセットアップに自信を持っているはずだ」

「明日は彼らにとって未知なるステージであり、路面は滑りやすいルーズグラベルに覆われているため、出走順が大きく影響する。しかし、いかなるコンデイションでも彼らが速さを示してくれることを期待しているよ」

■連勝狙うトヨタのタナク「優勝争いに加わるため、まず金曜日にプッシュしなくては」

 シェイクダウンでトップと0.1秒差だったミークは「ラリー本番のステージとはあまり共通点がないコースだったが、それでもクルマのフィーリングはよく、リズムもよかったから、この流れをラリー本番でも保ちたい」と述べている。

「今週は気温がかなり高くなりそうだし、長く、そして過酷なラリーになるだろう。明日の金曜日の朝に関しては、ダストが大きな問題になる可能性があり、土曜日のロングステージではタイヤの摩耗に注意しなくてはならない」

「とはいえ、私はこれまでこのラリーをつねに楽しんできたから、今回もいいフィーリングで走れることを期待している」

 シーズン3勝目を狙うタナクは「明日デイ1のステージは誰も走ったことがなく、我々にとっても困難なチャレンジになるだろう。土曜日のデイ2でいい出走順を確保し、優勝争いに加わるためにも、まず金曜日にしっかりプッシュしなくては」とコメント。

 ラトバラも「シェイクダウン最初の2回はとてもよく、クルマはラリー前のテスト時と同じくらい満足いく仕上がりだった。そこで、3回目と4回目の走行ではちょっとしたセッティングの変更を試したが、狙っていたような効果は得られず、タイムもやや遅くなってしまったよ」とシェイクダウン7番手に終わった要因を明かしている。

「ただし、それによってラリー本番ではどうするべきかが明確になったから、運転に集中することができる。このラリーのステージを私はとても気に入っているから、スタートがとても楽しみだ」

 競技初日となる31日(金)は、サービスパークが置かれるマトジニョス南側に位置するアルガニル周辺で、森の中を抜けるSS1〜6が行われた後、ロウサダにあるラリークロス用コースでSS7が行われる。

 アルガニルの森林ステージは2001年以来の開催となるため、多くのドライバーが初走行となる。また、日中にマシンを整備するフルサービスが設けられていないため、各ドライバーたちはタイヤフィッティングゾーンでのタイヤ交換作業だけで1日を走りきらなければならない。

 全7SSの合計距離は94.50km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は533.90kmとなっている。
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