【テラスハウスレビュー】自称マルチな俳優・翔平、「才能のなさ」が露見した仕事観論争

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2019年06月02日 23:02  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

『TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020』(Netflix先行配信)公式サイトより

 見ず知らずの男女6人が、シェアハウスで共同生活する様子を記録したリアリティ番組『テラスハウス』。現在、Netflixにて「TOKYO 2019-2020」が配信中で、ファンは個性豊かな面々の恋愛模様を、一喜一憂しながら、固唾を呑んで見守っている。そんな『テラハ』を愛する“テラハウォッチャー”が、5月の配信分から、グッときた“名(珍)シーン”をピックアップし、思いのままにレビューする。

初対面で「凝ってるんだね」(第1話) 

 イラストレーターの香織、俳優の翔平、女優の春花(前の芸名は竹富聖花)、ミュージシャンでバンド「SPiCYSOL」のボーカルである健司、フィットネストレーナーの莉咲子、アルバイトの流佳。東京編のスタートを任された新メンバー6人が、リビングで顔を合わせた。

 個性が現れにくい初対面の段階で、一人異彩を放ったのが春花だった。登場するなりタメ口で、4歳上の香織の太眉を「すごい、いい眉毛してる」といじる。また、副業でイラストを描いているという健司から、作品をまとめたインスタグラムを見せられると、「凝ってるんだねー」とだけ評した。

 こういう場面は大抵、本心はどうあれ「うまいね」「いいね」などと言ってしまうもの。春花の「凝ってるんだね」という言葉のチョイスからは、彼女の嘘がつけない性格が伝わってきた。

 初日の夜、翔平が女子3人を前に「俺、香織ちゃんに興味があるんだけどさ、強く」と香織をデートに誘った際も、「どうして私じゃないのよ」と言いたげなオーラを隠さず放っていた春花。趣味が車やゴルフのため「おじさんの友達が多い」と言い、オヤジたちの中心でちやほやされることに慣れている様子。オヤジほどちやほやしてくれない同年代との共同生活の中で、今後、台風の目となる可能性を感じさせた。

 世界に向けて2020年オリンピックの開催地、東京をPRする役割も担っている新『テラハ』。そこを意識しすぎているのか、妙な日本アピールが見られた。

 まずは第2話、春花と香織による「納豆カレードリア」作り。日本食の代表・納豆を、残りのカレーとぐちゃぐちゃに和えて、さらに白ご飯とねちゃねちゃに混ぜる。それを容器に詰めてチーズをオンしてチン……。

 納豆嫌いにとっては、悪夢のような見た目・臭い・味の一品である。納豆に抵抗があるだろう海外の人から見ても、おいしそうには見えないのではと心配になった。他メンバーの反応が気になったが、幸い、みんな納豆好きだった様子。スタジオメンバーも「おいしそう」と意外と好意的な反応だった。

 第3話でも、何の前触れもなく莉咲子がけん玉に取り組むシーンが。NIPPONアピールを探しながら見るのも一つの楽しみ方かもしれない。

翔平VS春花「天ぷら事変」(第2話)

 第2話では、翔平と春花の職業観がぶつかった。翔平は「台湾ではモデル、日本では役者の仕事が多い。ほかにもいろいろ、友達のバンドのPV撮らせてもらうとか。歌詞書いたり、小説とか書こうとしたり。役者以外のことも同じモチベーションで結構やれる」と話し、マルチクリエーターぶりをアピール。それに対し、春花が「本当は何がやりたいの?」とツッコんだのだ。

 翔平が「そういうのは、あんまりないんだよね。専業みたいな考え方がキツくて。この仕事一筋みたいな考え方が全然わかんない」と答えると、春花は「それ他人にはあんまり言わない方がいいと思う。あれもしたい、これもしたいって言ってたら『何でもやりたい人なんだ、芯がない人なんだな』って思われちゃいそう」と正論をぶつけた。

 それにカチンときたのか、翔平はヘラヘラしながらも「全然わかんない。何か、そういう専業しか認めませんみたいなヤツら、もうどんどん死んでくからよくない? 一本でやっていれば極められるって思ってるのって、すげえ勘違いだなって思っちゃうんですけど」とヒートアップ。「天ぷらすげえ好きだけど、毎日食ったら気持ち悪いなって」とまとめた。

 「毎日天ぷら=専業」「天ぷら以外も食べる=マルチクリエーター」ということだろうか。とりあえず、自称マルチな翔平に比喩の才能はないことはわかった。春花が呆れて収束したこのバトルは、スタジオメンバーによって「天ぷら事変」と名付けられた。

 “イケメンなのに女子と話すと顔が赤くなる”というキャラ付けの最年少20歳の流佳が、最も歳が近い21歳の莉咲子と2人で出かけることになった。入ったパンケーキ店での会話はこちら。

流「コレうまい」
莉「甘い?」
流「うまい」
莉「甘い?」
流「うまい」
莉「甘い?」
流「甘くはない」

 なんという無駄な会話だろうか。さらに次のように続く。

莉「これ何でできてんだろうね」
流「プレーンでしょ」
莉「え、プレーンって材料の名前だと思ってる? 小麦粉的なことだと思ってる?」
流「でもプレーンって書いてあるよ」
莉「プレーンってシンプル味ってことじゃなくて?」
流「えっ味付けしてないってこと?」

 プレーンの意味を知らずに20年間生きてこられたことに、おめでとうと言いたい。普通であれば引いてしまうおバカさだが、莉咲子には「面白いの。流佳を見てて、笑ってしまうの。私は単純に楽しかった」と好評だった。外見の力を思い知った。

流佳、熱に弱すぎる(第3話)

 メガネにマスク姿の流佳が、ベッドにすっぽり入っている。仰向けのまま微動だにせず、ものすごい重病人感が醸し出されている。莉咲子はそんな流佳を心配し、「リンゴ与えてあげようかな」と、リンゴと翔平の作ったおかゆを持って男子部屋へお見舞いに。さらに、わざわざ体温計と風邪薬を買いに出かけるなど、かいがいしく世話を焼いた。

 莉咲子に促された流佳が体温を測ってみると、表示されたのは「37.1度」。その振る舞いから想像していたほどの高熱ではない。小学生だって欠席はしないレベルの体温である。しかし、莉咲子は「あるじゃん。普段が35度とかだったら結構あるんじゃん?」と優しく受け止める。改めて外見の力を思い知った。

 まだまだ本性が隠されているであろう6人。物語が動き始める今後への期待が高まる。

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