世界ラリークロス:WRC経験者が新型シュコダRXでデビュー。ピケJr.は新選手権参戦へ

0

2019年06月06日 06:11  AUTOSPORT web

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AUTOSPORT web

2019年からWorldRX世界ラリークロス選手権にフル参戦を開始したESモータースポーツ製のシュコダ・ファビアRXスーパーカー
WRC世界ラリー選手権にヒュンダイからワークス参戦していたケビン・アブリングが、6月15日に開催されるWorldRX世界ラリークロス選手権第5戦ノルウェーで、新型シュコダ・ファビアRXスーパーカーをドライブすることになった。また、同じくWRC経験者のポンタス・ティデマンドも、ユーロRXクラスで同ラウンドに出場することが決まっている。

 アブリングは、2015〜17年までヒュンダイのワークスドライバーとしてWRCに参戦し、2018年はチームのテストドライバーを担当。2019年はWolrdRXを戦うESモータースポーツでテストドライバーを務めている。

 チームが使用するファビアRXスーパーカーは、アブリングやダカールラリー覇者のナッサー・アル-アティヤ、WRCを戦うマッズ・オストベルグなどによりテストが進められてきたモデルで、シーズン第1〜2戦ではヨーロピアン・スーパー1600王者のルカス・バチュスカ、第3戦では元WRCシトロエン・ワークスの地元ドライバー、フランソワ・デュバルがドライブしている。

 当初、ESモータースポーツはシリーズフル参戦を予定しており、その届け出も行っていたが、第4戦イギリスの“スピード・マシーン・フェスティバル”を欠場。アブリングと臨むノルウェー戦は、第3戦以来の登場となる。

 なお、チームには第4戦イギリス欠場はシリーズフルエントリーの規約違反だとして、罰金が課されている。

 一方のティデマンドは欧州選手権のユーロRXでのエントリーで、エクルンド・モータースポーツのフォルクスワーゲン・ビートルRXスーパーカーのステアリングを握り、2019年シーズン自身2度目のラリークロス・イベント出場を果たす。

 WRCではシュコダやMスポーツ・フォードのドライバーとして活躍したティデマンドは、2014年シーズンにマティアス・エクストローム率いるチームEKSからWorldRXの数戦にエントリーした経歴を持っており、このノルウェーのイベントがチームにとって初参戦の記念すべきラウンドでもあった。

 ティデマンドは2019年のEuroRX開幕戦となった、イギリス・シルバーストン戦から参戦し、一時は3番手を走行するなど湧かせる走りを見せ6位のリザルトを残している。

「僕たちはチームとともにこのゲームに復帰し、ファイナルに進出することもできた。結果には満足しているよ」と前戦を振り返った2017年WRC2王者のティデマンド。

「2019年はもっと良いリザルトが残せると思うし、そうできないはずがない。クルマはうまく機能しているし、スタートで1度ミスを犯したけど、それ以外は本当にうまくいっているよ」




 また、2019年6月の開幕が予定されている新たなラリークロス選手権、タイタンRXラリークロス・シリーズに、初代フォーミュラE王者であるネルソン・ピケJr.が参戦することもアナウンスされた。

 このタイタンRXシリーズは、かつて北米で開催されていたGRCレッドブル・グローバル・ラリークロスの主催団体がリブランドした選手権で、初年度は6月29〜30日のフランス・エッセイ戦を皮切りに、イギリス、ポルトガル、オーストリア、ハンガリー、ドイツの全6戦で開催される予定だ。

「タイタンRXに参加できてハッピーだよ。僕はこれまでもNASCARネイションワイドで勝ったり、フォーミュラEのタイトルを獲得したり、そしてGRCにも参戦して2015年には勝利を挙げることもできた。ラリークロスマシンのドライビングは本当に楽しいし、ふたたびステアリングが握れてうれしい。また多くの楽しい時間を過ごせるだろうね」と、GP2ではルイス・ハミルトンに次ぐランク2位を記録し、F1ではフェルナンド・アロンソのチームメイトを務めたピケJr.。

 このシリーズにはすでに多くのビッグネームが参戦することも決まっており、GRC王者でWorldRX参戦経験も持つトーマス“トピ”ヘイキネンや、WorldRXレギュラーのティミー&ケビンのハンセン兄弟、そしてWRCドライバーのヘイデン・パッドンやステファン・サラザン、ERCヨーロッパ・ラリー選手権レディス・トロフィー覇者のタマラ・モリナーロや2013年BTCC王者のアンドリュー・ジョーダンら、そうそうたるメンバーが名を連ねている。

 2019年も母国ブラジルのSCBストックカー・ブラジルにフル参戦するピケJr.は、カレンダー・バッティングのあるラウンドでは、こちらも元F1ドライバーのアレックス・ブルツとマシンをシェアしてシリーズを戦う予定となっている。

 このタイタンRXで使用されるマシンは、オーストリアの名門ラリークロス・コンストラクター、MJPレーシングが製作したワンメイクフレームの“パンテーラRX6”を使用し、フォード製2.3リッター・エコブーストを搭載。アウディA1やフォード・フォーカス、ヒュンダイi30、メルセデス・ベンツAクラスやプジョー308などCセグメントモデルのボディが架装される。

    ランキングスポーツ

    前日のランキングへ

    ニュース設定