東方神起、GOT7 JB×ユギョムのJus2、チャンヨル×セフンのEXO-SC……K-POP“2人組”の魅力

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2019年07月15日 08:11  リアルサウンド

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東方神起『Hot Hot Hot / ミラーズ』

 少し前まで、K-POP界のトレンドは、大人数のグループだった。2012年にデビューをした12人組のEXOがブレイクして以来、SEVENTEEN(13人)や、PENTAGON(10人。現在は9人)、UP10TION(10人)、SF9(9人)、 TWICE(9人)、IZ*ONE(12人)など、10人に近い人数のグループが続々デビューをした。


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 その正反対の位置付けにいるのが2人組の“デュオ”という活動スタイルだろう。歌だけでなくダンスに重点を置いているパフォーマンスが多いというのもあるかもしれないが、K-POPグループの中でもデュオという存在は少し珍しいかもしれない。実際にデュオとして活動しているのは東方神起か、最近デビューした高田健太とキム・サンギュンによるJBJ95などごく限られたグループだけだ。


 今回は、ユニットとしてのデュオも含めたK-POPアイドルにおける“2人組”の魅力について取り上げてみたい。


■“2人でひとつ”の東方神起
 東方神起は現在、ユンホとチャンミンの2人によるグループだ。2003年に韓国でデビューをして以来、変わらぬ人気を誇っている。日本での人気は絶大で、日産スタジアムを3日間満席にしたことは記憶にも新しい。現時点においてK-POP界の最強のデュオと言えるだろう。


 ユンホはボーカリストと言うよりは、主にダンサーとしての役割を果たしている。長い手足から繰り出される力強くエモーショナルなダンスは、どこまでも情熱的で、指の先までほとばしるエネルギーを感じる。そのユンホのダンスに惹かれた人は数多くいるだろう。


 一方、チャンミンは何オクターブまでも伸びるハイトーンボイスを持ち、東方神起の音楽をパワフルに盛り上げていく。もちろん、ダンスもユンホに負けず情熱的だ。東方神起は2人という最小限の人数で、その倍以上の人数分のエネルギーを放つのだ。


 情熱的なユンホと、クールなチャンミン。一見正反対で対照的に思えるのだが、その相性は絶妙なバランスで成り立っている。そして長い時間の中で大きな困難を2人で乗り越えてきたからこそ、誰にも切ることができない強い絆が2人の中にはあるように感じる。それが“2人でひとつの東方神起”を作り出しているように思える。


■GOT7から生まれた都会的なユニット・Jus2


 Jus2はGOT7ののJBとユギョムによるデュオユニットだ。GOT7からはJBとジニョンによるユニット・JJ Projectが2012年に結成、デビューしており、JUS2は2組目のユニットになる。


 JUS2のデビューミニアルバム『FOCUS』に収録された曲たちはアーバンな雰囲気ある心地いいハウスサウンドだ。JBとユギョムの2人は、全曲において制作に参加しているが、GOT7で激しいダンスを見せてきた姿とは全く違う仕上がりになっている。


 JBはGOT7のメインボーカリスト。一方、ユギョムはグループの中ではメインダンサーのポジションだ。ボーカルとしてはサブボーカルを担当している。


 ブルージーでエモーショナルなボーカルスタイルのJBと、都会的な雰囲気を持つユギョムの声は、Jus2のサウンドにはぴったりハマっている。メインボーカリストであるJBだが、彼の主張が大きくないのも良い。まさにデュオだからこその絶妙なバランスだ。JBとユギョムの2人の相性は、Jus2においてGOT7にはない新しい世界観を生み出しているのではないだろうか。


■ファンも認める“仲良し”メンバー同士のEXO-SC
 ここ最近、ユニットやソロ活動が活発になっている、EXO。今月頭に入隊したD.O.に続き、ベクヒョンもソロアルバムをリリースし、ソロ活動を開始した。そんな中、今度はチャンヨルとセフンの2人がユニットを組みEXO-SCとしてミニアルバム『What a life』をリリースし活動を開始する。2人は以前「STATION」(SMエンターテインメントのデジタル音源公開チャンネル)にてユニット活動をしていたが、今回は本格的なデビューになる。


 この2人は日本へ一緒に旅行したりと、EXOの中でもとても仲のいいことはファンの間でも有名だ。ただ、「STATION」での単発の活動はあったものの、パフォーマーとしてこの2人でユニットを組むのは意外に思うかもしれない。なぜなら、2人ともグループの中における担当パートはラッパーとダンサーだからだ。


 チャンヨルは2016年に、ドラマ『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』のOST「Stay With Me」(女性歌手・PUNCHとのデュオ)でシンガーとしての名前を世に知らせた。この不思議な世界観漂う曲は音源チャートで1位となり、チャンヨルは思わぬ才能を見せつけた。一方、セフンはEXOではのメインダンサーの1人だ。EXOのコンサートでは、ソロのダンスパフォーマンスを見せることもある。


 「STATION」の楽曲「We Young」はラップパートをメインにした仕上がりだったが、本格的な活動となるミニアルバムではどんな色を見せてくるのかが気になるところだ。活動の開始が期待される。


■グループとして最小人数だからこその“デュオ”の魅力
 グループとして最小限の人数だからこそ、最大の魅力を発揮するのが“デュオ”なのかもしれない。大人数でなし得ることを2人で行うというのは、それぞれにかかるプレッシャーは大きくなる。そして、そんな2人の才能がぶつかり合って生まれるシナジーは、お互いの距離が近いからこそ濃厚なものになっているのではないだろうか。


 ダンスにおいては2人だからこその左右対称なパフォーマンスが大きな魅力だ。デュオというのは究極の“シンメ”(シンメトリー)なのかもしれない。グループとは違うデュオの魅力をぜひ堪能してみてほしい。(西門香央里)


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