4メーカー集結のラリー・エストニアでトヨタのタナク圧勝。勝田貴元は新車のトラブルに泣く

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2019年07月16日 13:11  AUTOSPORT web

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エストニア凱旋となったオット・タナク
7月12〜14日、エストニアで行われた『ラリー・エストニア』にWRCを戦うワークスドライバーたちが参戦。全15ステージ中13ステージを制す圧倒ぶりで地元の英雄、オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が勝利を手にした。

 グラベル(未舗装路)やストリートステージを舞台に争われるラリー・エストニアは2010年にスタートした比較的新しいラリーイベント。2014年からはERCヨーロッパ・ラリー選手権の1戦に組み込まれたこともあるほか、2018年にはWRCで活躍するエストニア人、タナクがヤリスWRCを持ち込んでいる。

 そんなラリー・エストニアの2019年大会は、WRCのプロモーションナル・イベントとして行われ、タナクのほか、ヒュンダイからアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)、シトロエンからエサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)、Mスポーツ・フォードからエルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)など、WRCワークスチームのドライバーたちが顔を揃えた。

 また、2018年まではシトロエンのワークスドライバーだったクレイグ・ブリーンがヒュンダイi20クーペWRCをドライブしたほか、大会の発起人であるマルコ・マルティンがフォード・フィエスタWRCで、トヨタの育成ドライバーである勝田貴元も新型フォード・フィエスタR5で参戦。WRC本戦さながらのメンバーが集っている。



 イベントでは13日(土)のSS1から地元の英雄であるタナクがトップタイムを記録。SS3を終えた時点で20.6秒のリードを築いてみせる。続くSS4はミケルセンにステージ優勝を譲ったもののSS5〜8と4SSで最速、SS9ではステージ3位に食い込み33.4秒のリードを手にして初日を終えた。

 翌14日(日)、さらにペースを上げたタナクは2日目に行われたSS10〜15の全ステージを制する圧倒ぶりをみせると、最終的に総合2位ミケルセンに対し、1分以上の大差をつけて総合優勝を飾った。

 ミケルセンに続く総合3位はラッピ、総合4位はエバンスとWRCワークスドライバー4名がトップ4を分け合っている。

「本当に多くの観客が集まってくれて、最高の週末になった」とタナク。

「エストニアは間違いなくラリー大国だと思うし、このイベントに(WRCを戦う)マニュファクチャラーたちが参戦してくれて嬉しかったよ。これを実現するために水面下では多くの作業がこなされてきたと思うけど、その努力が実ったね」
 勝田も参戦したR5クラスでは、フォルクスワーゲン・ポロR5をドライブしたオリバー・ソルベルグが優勝。これが実戦初投入となった新型フィエスタR5で戦った勝田は2度のラジエータートラブルに見舞われるなど、新車ならではと言えるアクシデントがあり、イベント完走はならなかった。

 ここまで8戦を終えて、サマーブレイクに突入している2019年のWRCは8月1〜4日の第9戦フィンランドで後半戦が幕を開ける。

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