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吉本、岡本社長異例の5時間半会見、現地記者はどう見たか 記者席からは「最初の話と違う!」と怒号も

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2019年07月23日 18:28  ねとらぼ

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写真岡本社長の会見に集まったマスコミ
岡本社長の会見に集まったマスコミ

 7月22日、吉本興業の岡本昭彦社長が所属タレントの直営業(闇営業)を巡る一連の問題や騒動について涙ながらに謝罪しました。5時間半に及ぶ会見を記者はどう見たのか、現場の空気をお伝えします。



【画像で見る:吉本・タレント・報道の時系列まとめ】



●14時開始の会見にマスコミは10時前から待機



 岡本社長会見の連絡が入ったのは21日20時30分ごろのこと。吉本興業の関連会社「よしもとアドミニストレーション」から22日に会見を開く旨が報道各社に通知されました。この連絡によると、マスコミ受付は12時30分からと記載されていましたが、スチール位置が先着順ということもあり、会場の開場間もない11時時点で既に25人のスチルカメラマンが集まっていました。



 受け付けでは名刺の提示が求められた後、「リリース(会見のお知らせ)を印刷したもの」を提示するよう求めていた他、「都合によりプレスパス(報道であることを示すシール)の確認を複数回行う可能性があるので、分かりやすい位置で貼ること」など珍しい注意事項もありました。



 そこから待機列でべた座りして、会場への入場を待ちます。先頭集団のカメラマン・記者によると「9時前から現場周辺に待機していた」とのことで、待機列に並ぶ間も予定稿を書いたり、編集部に連絡したりと、各々あわただしい様子でした。



●12時30分入場



 12時30分になったのでいよいよ会場への入場が始まりました。ロビーにぎっしりと集まったカメラマン、記者、レポーターが順番に会場入りしていきますが、この際にも吉本のスタッフや会場のスタッフがプレスパスを何度も確認していました。



 ねとらぼ編集部はスチルポイント中央2列目の位置。一部のカメラマンは早朝から現場入りしていたこともあり、既にこの時点でぐったりしている状況でしたが、吉本のスタッフたちが水を配ったり、声を掛けたりしているのが印象的でした。



 また近くにいたカメラマンは「宮迫博之さん、田村亮さんの会見開場は本当に小さくてすし詰めの状態だったが、今日の会場はかなり広くてありがたい。足が崩せる」と話していました。これについてねとらぼ編集部が吉本のスタッフに確認したところ、会見に訪れていたのはマスコミ約100社で、記者やカメラマンなど合わせて約300人。これは山里亮太さん、蒼井優さんの結婚発表会見と同程度の高い関心度だと言い、「あえて広めの会場を選んだと聞いている」とのことでした。



●会見場裏から聞こえる異様な拍手



 そしていよいよ14時に迫るというころ、吉本のスタッフたちがあわただしく動き始めました。会見の始まる直前、資料を配布し終えた複数のスタッフがバックヤードに向かったかと思うと、突然「よろしくお願いします!(拍手)」という掛け声が聞こえてきました。これには記者やカメラマンも驚いた様子で「お詫び会見で拍手って初めて見た」「吉本アウトー!」と言った軽口も聞かれました。



●会見スタート、芸能リポーターの質問に凍り付いた会場



 そしていよいよ始まった会見では、岡本社長の他、藤原寛代表取締役副社長、東京マネジメントセンター長の中村聡太さん、吉本興業ホールディングスの法務本部長・小林良太さん、よしもとアドミニストレーション広報室長の笠井陽介さんらが出席しました。



 会見ではまず小林法務本部長から時系列に沿った経緯の説明が行われたほか、岡本社長から「今回、反社会的勢力からタレントが金品を受け取ってしまったことに関しまして、事務所を代表しまして深くお詫び申し上げます」と謝罪の言葉がありました。また宮迫さんや亮さんに対しても「ああいう記者会見させてしまったことに関しまして、2人に対して深くおわび申し上げます」と頭を下げ、2人の処分を撤回する意向を示しました。



 これには現地記者も騒然。「そもそも亮さんについては事実上は契約解除に至っていないのでは?」「なんで撤回するのか分からない」といった声がリポーター陣の居た席から漏れ聞こえてくる中、岡本社長は「コンプライアンスの徹底」「芸人・タレントファーストで物事を考える」といった方針を涙ながらに語りました。この様子については、会見開始から涙目だった藤原副社長も沈痛な表情を見せたほか、中村東京マネジメントセンター長も苦しそうな様子で聞き入っていました。



 その後は質疑応答の時間。一斉に手が上がる中、まず質問したのは、芸能リポーターの川内天子さん。「処分の撤回の理由」について尋ねますが、岡本社長は「会社の方針」と回答しつつ、うまく言葉を紡げない様子です。川内さんから「そうじゃなくて」とツッコまれる場面もありましたが、岡本社長はあふれ出る感情をうまく言葉にできない様子で、要領を得ない回答に終始しました。



 また続いて質問したのは芸能レポーターの石川敏男さん。「質問時は会社名と氏名を名乗る」というルールに沿わない「あの〜社長ね」と話し言葉での質問にカメラマンからは「誰だ?」の声が上がったほか、後ろを振り返る人も多数。「テープは録ってないだろうな、とおっしゃったそうですがどんな意味だったのでしょうか」という核心を突く質問に岡本社長は言葉を詰まらせながら「金銭を受け取ったということがその場で分かったので、そういう被害に遭わせた方々のお金でもありますし、謹慎ということで1回目のフライデーさんに出た4人と2回目に出た7人、計11人に来てもらって。別々の部屋に集めて謹慎ということと、謹慎を発表するにあたってのリリースを見てもらうことと、その後のコメントの打ち合わせで話を進めておりましたところ、2回目の7人に関してはスムーズに終わり、一方1回目の4人の方は非常に時間がかかっておりまして。他方、関係各所にお伝えする準備、あるいは、リリース等ある中で、時間が掛かっているという連絡があったので、彼ら4人がいてるミーティングの部屋に僕も参加しました。そこにはうちのスタッフ2人と法務の人間と顧問弁護士と……」と細かい説明を続けますが、石川さんはここで「大変申し訳ないんですけど」と回答に割り込み「社長の中に『テープがどっかに流れたらつらい』という思いがあったんじゃないですか? 会話がテープに録られて表に出されたらまずいと」と再質問。



 これについては「テープを録ってんちゃうのというのは、僕的にはそのミーティングがなかなか進んでいなかったので、しゃべりづらいのか、環境がちょっと違うのか。なので僕1人と彼ら4人で向き合ったときに、1つは冗談で『テープ録ってんちゃうの』と」と回答。これには石川さんから「冗談だったんですか?」と追及があったほか、カメラマンからは「冗談って……」という声が漏れ聞こえました。その後、岡本社長は細かい説明を再度続けましたが、最終的には石川さんが「分かりました。ありがとうございます。レポーターの石川敏男でした」と強引に切り上げ、次の質問へと移行しました。これには一斉に会場が凍り付き、社長の回答に対して記者席から「はぁ〜?」という声も上がっていました。



●ねとらぼ編集部の質問に「それ聞いちゃうんだ」の声



 終始うまく回答できず言葉に詰まってしまう岡本社長の会見に、カメラマンからは「何時までかかるかなこれ……」の声。司会の笠井広報室長から事前に「質問が終わるまで会見を続ける」旨の説明があったこともあり、近くにいたカメラマンは「(“長時間会見”といえば、)日本マクドナルドによる異物混入問題の会見」を思い出すと話し、「3時間強だった」と苦笑いしていました。一方宮迫さんと亮さんの会見が約2時間半だったこともあり、「5時には終わるだろう」という話も聞かれました。



 そんな中、会見冒頭と終盤にはねとらぼ編集部が質問の機会を得ました。質問したのは大きく分けて2つで、「吉本興業と反社会的勢力の関わり」「雇用契約」についてです。



 まず「吉本興業が主催するイベントに『CARISERA』(表向きはエステサロン、実態は反社会的勢力のフロント企業と報じられている)がスポンサードしたというのは本当か」と尋ねると、背後にいた芸能リポーターたちからは「それ聞いちゃうんだ〜」という声。岡本社長は「事実ではありません」ときっぱり否定したうえで、質疑応答で唯一、事前に用意された資料の読み上げが行われたほか、吉本側が作成したパネルが登場するなど、異様な展開となりました。



 岡本社長の説明によると、「当該イベントは吉本興業のイベント制作ではなく、都内のイベント会社が主催したもの。吉本はイベント会社の依頼を受け、タレントを派遣しました。このイベント会社のスポンサーの1つが今回問題となっている特殊詐欺集団のフロント企業だったということです」とのことで、吉本としては全ての取引先の反社チェックを行っていたためイベント会社が反社ではないということは確認していたものの、その先に反社がいたというのは見抜けなかったと語り、「この判断が甘かったという面は否めないと思っております」と回答。またこの件については、調査が続いており、警察と全国暴力追放運動推進センターにも報告、相談はしているとのことでした。



 また宮迫さん、亮さんらが出席してしまった「CARISERA」社長(特殊詐欺の主犯格として後に逮捕)の誕生日パーティーについて、「吉本の社員が出席したという事実はあるか」について尋ねると、これについては「(同席)していません」と否定したほか、「調査結果を公にするか」という質問には「調査中のため、今いまにということは考えておりません」としました。



 なお、質疑応答含め、会見中で吉本側がパネルを使って説明を行ったのはここだけでした。通常、こうしたパネルを準備していたのであれば、冒頭の岡本社長の会見部分で使用するのが一般的に思えますが、「記者側から質問があってようやくパネルが出てきた」という点にやや違和感を覚えました。うがった見方かもしれませんが「聞かれなければそのまま済ませたかったのでは」とも考えてしまい、回答内容とは別にモヤモヤが残ったのも事実です。



 終盤に質問した雇用契約の関係については、大崎洋会長が「吉本の場合は口頭で契約する。民法上も口頭で成立する」とメディアに語っていることや、ハリセンボンの近藤春菜さんが7月15日放送の「スッキリ」で、「(どんな契約をしているか)私は口頭でも聞いた覚えはない」と発言していることを踏まえ、「吉本に所属する場合、タレントにどんなことを伝えているのか。注意事項などを具体的に教えてほしい」と尋ねたところ、「NSCを卒業した生徒には、コンプライアンス順守の書類として誓約書を書いてもらい、うちの仕事をやっていただいている。“基本は契約書無しで人間関係で”ということがベースだが、所属タレントは多岐にわたるため、今回のことを踏まえ、どういう形が模索できるか探る」と回答しました。



 また契約書がない状態で所属タレントが問題や事故などを起こしてしまった場合、「根拠がないためタレント自身に損害賠償することが難しいのでは」と尋ねたところ、これについては、「タレントが事件や事故を起こし、クライアントさんに損害を与えた場合も、一度も(タレント側に)請求をしたことはありません」と回答しました。



●同じ質問を繰り返すマスコミにうんざりのカメラマンたち



 会見が長時間に渡ったことから3時間を過ぎたころに一度休憩をはさんだものの、多くの報道陣から質問の手が上がりますが、中盤以降は同じ質問のループ状態に。一部の報道陣からは「『(番組名)の○○と申します』のところを、自分の名前でやりたいだけだろ」「インタビューじゃなくて記者会見なんだから、何度も同じことを聞くんじゃないよ」といら立ちの声が上がり始め、司会の笠井陽介広報室長からも「質問はあと3つ」という話がでましたが、これには朝日新聞の記者から「最初の話と違うじゃないですか! 手が上がるまで全部って!」と怒号が飛び、その後1時間半、計5時間半、記者会見が続きました。この状況に一部の記者が個人Twitterで「あまりにも回答の歯切れが悪いので、質問する気持ちがそがれてしまった……。」とツイートしたり、カメラマンがスマホゲームをし始める、カメラマン同士が飴を配りあうなど、記者会見ではなかなか見られない異様な光景が広がりました。



●会見を終えて



 今回の会見を通して感じたのは、良くも悪くも「吉本は関西の会社だな」という印象です。あまりにも空気が読めない発言として注目された「テープ録ってるんちゃうの」が「(空気を変えるための)冗談だった」という説明は、一部関西人が聞けば「アホちゃう。おもんないねん」「しょーもないこと言うて。そんなん通るわけないやん」という感想を抱くかもしれませんが、今回この重要な局面でその言葉を放ってしまったということは、多くの人々に不信感を与える結果となってしまいました。



 また「もうクビや!」という主旨の発言についても、パワハラととらえかねられない、許されない発言であることは言うまでもないことですが、岡本社長の答弁や藤原副社長、中村東京マネジメントセンター長のフォローを聞いていると、ワンマン経営の関西系社長がいかにも言葉に出してしまいやすいフレーズだったのかもしれないと感じ、宮迫さん、亮さんの会見を見た直後の吉本に対する印象とは少し変わってきた部分もあります。



 つまり、筆者の抱いた印象を端的に言えば、岡本社長は「大阪のおっちゃん」なのです。22日の会見がだらだらと5時間半続いてしまったのも、“誠意を示そうとしたものの結果的に「やたらと話の長い大阪のおっちゃん」”が出てしまったのかもしれません。



 しかし岡本社長は現実には所属タレント6000人を抱える日本最大級の芸能事務所の社長であり、事の重大さを考えれば今回の会見をめぐる対応に厳しい声が未だにやまない状況というのも致し方なく感じます(もちろんおっちゃんだからと言って対応のまずさが許されるわけではありませんが)。



 一方で、編集部が質問した際には「記者がどこにいるのか」を岡本社長自身が確認し、「よろしくお願いします」とあいさつしたり、しっかりと目を見て回答していたり、藤原副社長も時折うなずいて申し訳なさそうな表情を浮かべたりと、「全く誠意が感じられない」という訳でもありませんでした。



 また全体的に質問と回答がかみ合っていない場面が多かったのは否めませんが、マスコミ側も「感情論」に焦点を当てるなど、一部ふわっとした質問を投げかけていたこと、全く同じ質問を繰り返すなど、反省すべき点があるようにも感じられました。ネット上では会見が生中継されていたこともあり、吉本に対する批判の声のほか、マスコミの質問の質の低さについてのコメントも目立ったので、個人的にはこうした会見での姿勢について深く考えさせられました。



 いまだ先行き不透明な本問題。今後もねとらぼでは進展があり次第、情報をお伝えしていきます。


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