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全米を震撼させたシャロン・テート事件の真相!! ドラッグとSEXによる洗脳『チャーリー・セズ』

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2019年07月26日 23:02  日刊サイゾー

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日刊サイゾー

写真シャロン・テート事件をマンソン・ガールズの視点から描いたR15作品『チャーリー・セズ マンソンの女たち』。
シャロン・テート事件をマンソン・ガールズの視点から描いたR15作品『チャーリー・セズ マンソンの女たち』。

 1960年代後半の米国ではフラワームーブメントが花開き、若者たちはロックと愛と自由を謳歌した。だが、そんな新しい時代の空気は邪悪な犯罪によって、一気に萎んでいく。69年8月9日に起きた「シャロン・テート殺害事件」だ。チャールズ・マンソン率いるカルト集団マンソン・ファミリーは、ハリウッドで暮らす人気監督ロマン・ポランスキーの妻であり、女優でもあったシャロン・テートたちを殺害し、黒人結社「ブラックパンサー」の仕業に見せようとした。シャロンはなんの罪もないどころか、妊娠8カ月の身だった。映画『チャーリー・セズ マンソンの女たち』(原題『Charlie Says』)は、マンソン・ファミリーの実像に迫った驚愕のノンフィクションドラマとなっている。

 シャロン・テート事件は50年がたった今も、米国史に暗い影を落としている。クエンティン・タランティーノ監督の新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(日本では8月30日公開)も、この事件をモチーフにしている。ひと足先に公開される本作は快楽殺人鬼を主人公にした『アメリカン・サイコ』(00)の女性コンビ、メアリー・ハロン(監督)とグィネヴィア・ターナー(脚本)が、まだ事件の記憶が生々しく残る71年にエド・サンダースが取材・執筆した『ファミリー シャロン・テート殺人事件』(草思文庫)をベースに映画化したものだ。

 恐怖の殺人集団マンソン・ファミリーを、本作では事件に関わるハメになった女性たちの視点からドラマ化している。主演は『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』(14)で育ちのよいお嬢さんながら、バンド活動に熱中するピュアな女子高生キャシーを好演した英国女優ハンナ・マリー。ハンナ演じるレスリーがちょっとした好奇心からチャールズ・マンソンに近づき、やがて洗脳されていく過程がじっくりと描かれている。

 マンソン・ファミリーには20歳前後の女性たちが多く、マンソン・ガールズとも呼ばれた。なぜ、冴えない小男のチャールズ・マンソンは女性たちを魅了し、カルト集団を結成するに至ったのか。原作本『ファミリー』によると、10代のほとんどを監獄で過ごしたマンソンは、どうすれば女性を支配下に置くことができるかを自慢げに話すヒモたちからそのノウハウを学び、さらには催眠術やカルト教団についての本を読みかじったとある。

 マンソンが久しぶりにシャバに出たところ、世はヒッピーブーム。髭面で痩せこけていたマンソンは、「イエス・キリストにして悪魔」と自称し、ギターの弾き語りでもてはやされる。ラブ&ピースな時流に、うまく便乗した。人気バンド「ザ・ビーチ・ボーイズ」のドラマー、デニス・ウィルソンとも仲良くなり、徐々にファミリーを増やしていく。

 ファミリーに身を寄せた女性たちの多くは、家出少女たちだった。家庭にも学校にも居場所のない彼女たちの目には、世間のルールを無視して生きるマンソンはさぞかしかっこいい大人に映ったことだろう。マンソンはドラッグとSEXで少女たちを洗脳し、忠実な下僕としてしまう。人を疑うことを知らない女の子レスリー(ハンナ・マリー)も、「時計やカレンダーは棄てろ。機械に支配されてはならない」と安っぽい哲学を語るマンソン(マット・スミス)の術中に簡単に墜ちてしまう。マンソン・ガールズの気のいい先輩パトリシア(ソシー・ベーコン)たちと行動を共にするようになる。

 

 ファミリーを率いるマンソンの教義は、恐ろしいまでにチープだ。ビートルズが歌う「ヘルタースケルター」を予言書だと勝手に解釈し、白人と黒人との間で最終戦争〈ハルマゲドン〉が起きると説く。最終戦争が起きている間、ファミリーは地下洞窟に潜み、戦争後の新世界を統治するのだと。トリップ中に見た幻覚や妄想をそのままマンソンは予言だと主張し、洗脳状態にあるファミリーに信じ込ませた。ファミリーの誰かがマンソンの教義に疑問を覚えそうになると、暴力と恐怖で混乱させ、理性を奪い取った。かくしてマンソンの言う最終戦争の始まりとなる69年8月を迎える。

 シャロン・テートをはじめとする罪のない市民5名への無差別殺人を命じたマンソンだが、カリフォルニア州では一時的に死刑制度が廃止されたために極刑を免れ、2017年まで獄中で生き続けた。享年83歳。悪のシンボルとして、死後も脚光を浴び続けている。

 殺人事件の実行犯となったマンソン・ガールズのパトリシアとレスリーは、現在もロサンゼルスの刑務所に収監されている。収監後も洗脳がなかなか解けず、マンソンが語った最終戦争後の新世界を嬉々として信じ続けた。チャールズ・マンソンは「最終戦争後、お前たちの背中から翼が生えて、空を飛べるようになるんだ」と彼女たちに語っていたそうだ。

(文=長野辰次)

 

『チャーリー・セズ マンソンの女たち』

原作/エド・サンダース 脚本/グィネヴァ・ターナー 監督/メアリー・ハロン

出演/ハンナ・マリー、ソシー・ベーコン、マリアンヌ・レンドン、メリット・ウェヴァー、スキ・ウォーターハウス、チェイス・クロフォード、アナベス・ギッシュ、ケイリー・カーター、グレイス・ヴァン・ディーン、マット・スミス、ジェイムズ・トレヴェナ・ブラウン、ブライアン・エイドリアン

配給/キングレコード +R15 

「カリテ・ファンタスティックコレクション2019」7月31日(水)15時15分〜、8月1日(木)20時30分〜、8月3日(土)18時30分〜、8月5日(月)10時30分〜、8月9日(金)10時30分〜、新宿シネマカリテにて上映

©2018 SQUEAKY FILMS, LLC

http://qualite.musashino-k.jp/quali-colle2019

 

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